あたらしい眼科38(9):1051~1063,2021c第31回日本緑内障学会須田記念講演緑内障と視野─視野に魅せられた37年─GlaucomaandVisualFieldTesting松本長太*はじめに緑内障は,視神経に構造的変化ならびに対応する視野に機能的障害を伴う慢性進行性疾患である.わが国における40歳以上の緑内障の有病率は約5.0%であり1),中途失明の原因疾患の第1位となっている2).緑内障診療における視野検査の役割は,スクリーニング,確定診断,進行判定,qualityofvision(QOV)評価など多岐にわたる.近年,光干渉断層計(opticalcoherencetomography:OCT)をはじめとする画像診断の大幅な進歩により,緑内障の診療様式は大きく変貌をとげた.しかし,緑内障診療の最終目的が視機能の維持,改善であることは不変であり,機能評価の中核を担っている視野検査の重要性は非常に大きい.緑内障性視野障害は,緑内障を示唆する構造的異常が存在しつつも,通常の自動静的視野検査(StandardAutomatedPerimetry:SAP)で視野異常を認めない前視野緑内障(preperimetricglaucoma:PPG)から始まり,特徴的な緑内障性視野障害の進行様式を呈しながら数十年をかけて重篤な視機能障害へと進行する.現時点では,いったん障害された視野障害を改善させる方法は確立されておらず,いかに早期に緑内障を発見し治療方針を決定するかがもっとも重要な治療戦略となる.しかし,早期緑内障におけるSAPの異常検出感度は,構造的変化に比べ大幅に劣り3~5),さらに緑内障患者の8割以上は自覚症状がないことも知られている.そのため,緑内障患者にいかに自身の視野異常を明確に自覚させるかも緑内障治療におけるアドヒアランス向上において重要なテーマとなる.ここでは,筆者が近畿大学医学部眼科において37年間たずさわってきた視野に関する諸研究を通し,1)より精密に視野異常を検出する,2)より明確に視野異常を自覚させる,という二つのテーマについて述べる.Iより精密に視野異常を検出する1.測定点密度視野検査における測定点密度は,静的視野検査の精度にかかわるもっとも大きな要因となる.1984年に世界初の完全静的自動視野計Octopus201視野計が筆者らの施設に導入された当時は,Goldmann視野計による動的視野測定が視野検査の主流であった.検査時間が長く,中心30°内視野を6°間隔のグリッドで測定する静的視野測定は,熟練した視能訓練士が測定したGoldmann視野計による詳細な全視野の動的測定と比較して,まだ決して満足できるものではなかった.しかし,Goldma-nn視野計ではどうしても評価困難であったのが,固視点近傍の中心10°内視野であった.筆者らはカスタムで測定点を任意に設定可能なプログラムであるSARGONを用い,固視点近傍を2°間隔ならびに1°間隔で測定するプログラムを作成し検討を進めてきた6).そして,Goldmann視野計による動的視野検査では十分とらえることができない固視点近傍の感度変化が,1°間隔の静的測定で非常に明確にとらえられていることを示した.静的視野検査の精度が測定点密度に依存する問題点に対し,Octopus201ではSpeciallyAdaptiveProgram(SAPRO)とよばれる,異常点を見つけると自動的にその周囲に測定点を追加し,最終的には0.2°間隔まで高密*ChotaMatsumoto:近畿大学医学部眼科学教室〔別刷請求先〕松本長太:〒589-8511大阪狭山市大野東377-2近畿大学医学部眼科学教室0910-1810/21/\100/頁/JCOPY(69)1051眼底写真(上下反転)図1SAPROで測定された血管暗点G1プログラムにて,1点のみ5dBのわずかな感度低下を認めており,この部位をSAPROにて0.2°間隔まで細かく測定を行うと,眼底と対応した血管暗点をとらえていることがわかる.度測定が可能な研究的アルゴリズムが開発された7).しかし,このような高密度の視野測定をする場合,わずかな頭位回旋も視野測定に影響を及ぼす.Octopus201では,頭位アライメントを毎回光学的に補正する特殊なミラーにてこの問題に対応していた.山尾らは,ヘッドマウント型視野計imoを用い頭位回旋と眼球回旋,視野回旋を詳細に調べている8).据え置き型の視野計において中心10°内で2°の精度を保つためには,測定時の頭位回旋は50°以内,0.2℃の精度を保つためには,4°以内にコントロールする必要がある.図1は,健常者をSAPROで測定した1例である.G1プログラムにて,1点のみ5dBというわずかな感度低下を認めており,この部位をSAPROにて0.2°間隔まで細かく測定を行うと,血管暗点をとらえていることがわかる9).このように,静的視野検査は測定点密度を上げることで正常眼底の構造物も感度低下として描出する精度をもっていることがわかった.しかし,緑内障性視野障害の全貌をこのような高密度(文献9より引用)視野検査でとらえることは,検査時間の問題もあり,現実的には困難である.そこで筆者らは,0.5°間隔で視野の経線上における感度測定を緑内障患者に行った.図2は63歳の女性,原発開放隅角緑内障の1例で,経線上を0.5°間隔の高密度視野測定を行っている.一般的なSAPでは検出できない複雑な感度低下部位が高密度視野測定では多数検出されていることがわかる.図3はこの症例において同部位を1°間隔,2°間隔,6°間隔で測定した場合,視野異常がどのように検出されるかを示したものである.2°間隔では固視点近傍のもっとも深い感度低下をすでに検出できておらず,さらに6°間隔では異常をまったく検出できてないことがわかる.多数例での検討の結果,中心視野ほど視野障害のクラスタは小さくなり,10°内では1.5°間隔以下での測定が望ましいことが明らかとなった10).筆者らは,ヘッドマウント型視野計imoにおいて,一般的に用いられてきた24-2のプログラムの10°内に,緑内障性視野障害の異常発生頻度,クラスタをもとに新図20.5°間隔の高密度視野測定による原発開放隅角緑内障の症例(63歳,女性)眼底の経線上を0.5°間隔で高密度視野測定を行っている.線が同年齢の正常視野プロファイル,線が本症例の同部位の視野プロファイル,が最大感度低下部位(Max,loss)である.一般的なSAPでは検出できていない複雑な感度低下部位が,眼底所見に対応した部位に多数検出されていることがわかる.たに24点の測定点を追加した24Plusを考案した.図4は66歳の男性,原発開放隅角緑内障の症例で,上段がHumphrey30-2,下段がimo24Plusで測定した結果である.6°間隔グリッドの24-2ではとらえていない固視点近傍の下方の感度低下を24Plusではとらえていることがわかる.中心視野への測定点の追加に関してはいくつかの考え方があるが,Humphrey視野計の24-2Cでは早期緑内障性視野障害の検出を目的として,選別された10点の測定点が追加されている11).一方,imo24P-lusでは早期緑内障の障害部位の検出のみならず,後期まで異常が出にくい測定点を残すことにより,後期緑内障における残余機能の評価に対応し,さらに網膜疾患や神経眼科疾患の診断も考慮し,測定点配置の対称性を維持している.もちろん測定点を追加し,同じアルゴリズムを用いていれば,検査時間の増加は避けることができない.imoでは検査時間を短縮するために隣接する測定点の情報を収束条件に加味したAIZE,ならびにその高(文献10より引用)速版のAIZERapid,前回の測定結果を参照することでさらに大幅に検査時間を短縮したAIZE-EX,AIZERapd-EXを導入することで,逆に検査時間の大幅な短縮を行っている.2.視標サイズ次に測定における視標サイズの影響について考えてみる.自動視野計では一般的に視標サイズIII(視角0.431°)が用いられている.筆者らはOctopus201視野計のSARGONプログラムを用い固視点近傍の中心10°以内視野において視標サイズの影響について検討した結果,視神経炎,視交叉症候群,視索障害,緑内障など網膜神経線維レベルに障害がある疾患では,視標サイズを小さくするとより異常が顕著に検出されることを示した.一方,網膜疾患ではそのような傾向は認められなかった12).これは視野検査における視標サイズが網膜神経節細胞の分布密度,受容野特性に大きくかかわっている図3図2の症例における測定点間隔の影響図2の症例において同部位を1°間隔,2°間隔,6°間隔で測定した場合,視野異常がどのように検出されるかを示したものである.線が同年齢の正常視野プロファイル,線が本症例の0.5°間隔で測定した高密度視野のプロファイル,線が各測定点間隔で測定した場合の視野プロファイル,が最大感度低下部位(Max.loss)である.2°間隔ですでに固視点近傍のもっとも深い感度低下をすでに検出できておらず,さらに6°間隔では異常をまったく検出できてないことがわかる.(文献10より引用)可能性を示唆していると考える.実際にサイズIIIで視野測定を行った場合,中心10°内では多くの網膜神経節細胞の受容野を刺激することになり,障害に対する視野の余剰性が高くなっている可能性が高い.さらに筆者らは,この機能と構造の相関性を中心10°内視野において検討した.その結果,一般的なサイズIIIを用いた視野検査では,構造的変化との相関は二次関数にもっとも相関したのに対し,サイズIや各種機能選択的検査では,中心10°内においてもより直線的な相関を呈することがわかった13).これらは1回の視標呈示における網膜神経節細胞の数を減らすことが,より構造的変化との相関を直線化する裏付けになると考えている.しかし,視標は,固視変動などに伴う閾値変動や,屈折,中間透光体の混濁による視標のボケの影響を受けやすいという問題がある14).3.閾値変動と固視一般的に視野検査において感度の高い部位ではその変動は少ないが,感度の低い部位では変動は大きくなる.さらに暗点のエッジ部位では眼球運動に伴う大きな閾値変動が発生する可能性がある.Gardinerらは感度が19dBより下がってくると結果の変動が大きくなり,進行評価がむずかしくなることを報告している15).また,SITAStandard,SITAFASTともに20dB以下になると感度の変動が非常に大きくなることも報告もされている16).筆者らはこの感度低下領域における閾値変動の要因の一つとして,固視の影響を受けやすい感度低下部位の境界部位の影響について,高密度視野測定を行い詳細に検討した.0.5°間隔で測定された連続する5点の閾値の標準偏差をSpatialSDと定義し,視野の局所的な凹凸さの指標とした.その結果,視野の感度が低いことで変動が増加することは従来の報告通りであった.しかし,Spatial-SDで示される暗点のエッジなど,視野の局所的な凹凸がより閾値変動に大きく関与していることが明らかとなった17).このことから,閾値変動の観点からも,とくに障害部図4imo24Plusで測定された原発開放隅角緑内障の症例(66歳,男性)上段がHumphrey30-2,下段がimo24Plusで測定した結果である.6°間隔グリッドの30-2ではとらえていない固視点近傍の下方の感度低下を,imo24Plusでは2°間隔の24点を追加することでとらえていることがわかる.位では視野検査中の固視管理が非常に重要であることが推定される.現在の自動視野計における固視監視は,Humphrey視野計に代表される計測中の固視状態を記録するのみのpassive.xationmonitorと,検査中に固視制御を行うactive.xationcontrolがある.とくに眼底像,角膜反射,瞳孔像を用いたeyetracking法は視野の変動抑制にも重要な技術と考える.ただ,現在のeyetracking技術では対応できない眼球運動に固視微動がある.固視微動はmicrosaccade,tremor,driftの成分からなり神経活動のリフレッシュ効果に必要とされ,被検者の注意も関与していると考えられている.1回の200msecの視標呈示中も固視微動のため視標が網膜面を動くことを考えると,小視標を用いた閾値検査において同じ部位を再度測定することのむずかしさが理解できる.そのためFri.enらは,ある一定の範囲で小視標が見えたかどうかの確率を用いて視野異常を評価するrarebitperimetryを,また可児らは眼底対応小視標視野計として,小視標による閾上刺激を推奨している18,19).4.機能選択的視野一方,早期緑内障の検出を目的に,特殊な検査条件下で比較的数の少ない網膜神経節細胞を選択的に測定することで,視野の余剰性を排除し異常検出感度を向上させる手法に機能選択的視野検査がある.機能選択的視野検査にはK-Celll系を評価するshortwavelengthauto-matedperimetry(SWAP),M-Cell系をおもに評価するfrequencydoublingtechnology(FDT),Flickerde.nedformperimetry(FDF),フリッカ視野などがある.筆者らは,視標コントラストを一定とし,時間周波数のみを変えてcriticalfusionfrequency(CFF)を視野で評価するフリッカ視野測定計を検討してきた.そして,一個のlightemittingdiode(LED)をXY方向に物理的に移動させることで仮想空間に視標を提示し視野測定を行うOctopus123を用い,自動フリッカ視野測定法を開発した20).そしてPPGにおいてフリッカ視野は有意なareaunderthecurve(AUC)を確保していることを示した21).さらにCFFを指標としたフリッカ視野は,屈折や中間透光体の影響を非常に受けにくいという特性がある14,22).現在の視野検査において,屈折や中間透光体の影響を受けない検査はCFFによるフリッカ視野のみであり,スクリーニングなど厳密な屈折矯正や白内障の評価が困難な環境における視野検査への応用が期待される.現在,視標サイズIIIを用いたSAPにおける機能的障害と構造的障害は非直線的な関係にあり,とくに早期における視野の高い余剰性が問題となっている4,5).筆者らは,各種機能選択的検査と構造的変化の関係を中心10°内視野において検討した結果,一般的なサイズIIIを用いた視野検査では,構造的変化との相関は二次関数にもっとも相関したのに対し,各種機能選択的検査では,より直線的な相関を呈することを示した13).これらは機能選択的視野検査では1回の視標呈示において刺激される網膜神経節細胞の数が減少することにより構造的変化との相関がより直線化していると考えられる.5.両眼開放視野一般的な日常診療においてわれわれは片眼で視野検査を行っているが,日常では両眼開放で生活しており,片眼遮蔽での視野検査はいわゆる特殊な環境で機能を評価していることになる.教室の若山らは健常者を対象にさまざまな視野測定条件における両眼荷重について検討を行ってきた.Octopus201にスペースシノプトを組み込み両眼開放下での視野検査を行ったところ,視標サイズが小さいほど,また視野中心部より傍中心部で両眼荷重が大きいことを示した23).さらに検出閾値より解像度閾値においてより大きな両眼荷重が生じることも示した24).また,動的測定においては両眼開放では,視標サイズが小さいほど,また周辺視野ほど応答時間が短縮することを示した25).さらに,視野計のドーム内にランダムノイズを呈示して視野計測を行ったところ,背景が複雑なほど,視野周辺において両眼荷重が大きいことを示した26).一方,ヘッドマウント型視野計imoは,左右2系統の光学系を有し,視野計としては初めて両眼開放状態で左右独立に片眼の視野測定が可能となっている.被検者は両眼開放状態で,どちらの眼を検査されているかわからない状態で視野検査を行うことができる27).両眼開放状態での視野検査の利点としては,まず片眼遮蔽に伴う視野検査中のblackout28)の回避があげられる.片眼遮蔽下での検査はどうしても何かが覆いかぶさっている感覚が残った不自然な状態での視野検査となる.実際多くの被検者が両眼開放下での自然な環境での検査を好む傾向がある.両眼開放下での視野検査は,FDTで大きく問題となった遮蔽に伴う片眼順応によるsecondeyeの感度低下の回避にも有用と考えられる29).さらに両眼開放下での視野検査は,固視をより安定させる可能性も指摘されている30).さらに,両眼開放下では垂直成分のmicrosaccadeが有意に減少するという報告もある31).一方,臨床面では緑内障からは少し離れるが,片眼性の心因性,詐病の診断に非常に有用であることが報告されている32).過去の報告では,両眼開放下での単眼測定と片眼遮蔽下での通常の測定では,視野のglobalindexでは有意差がないことが示されている27).一方,教室の若山らは視野を局所的に観察すると,健常者では,両眼開放下は片眼遮蔽下に比べて背景光を入れるだけで,中心5°より外側にて感度上昇を認めることを報告した33).また,Kumagaiらは,緑内障眼の中心5°内4点において,両眼開放下では片眼遮蔽下に比べて,感度の良いほうの眼は感度上昇,感度の悪い方の眼は感度低下を認めたと報告している34).また若山らは,左右の緑内障眼を測定点ごとに対応させて評価すると,両眼とも正常部位は両眼開放下では片眼遮蔽下に比べて感度上昇を認め,左右感度差が大きい部位では感度低下を示したと報告している35).これらの結果が背景光によって生じているのか,融像に伴うbinocularsummation,binocularrivalryに関与しているのかは明らかではない.さらに,感度が20dB以下の障害部位では閾値変動が非常に大きいという評価上の問題点は避けられない.さらに片眼遮蔽がどのような方法で行われているかも結果に影響する可能性があり,一般的な日常診療でわれわれが行っている片眼遮蔽の方法にもかかわる問題ともつながってくる.しかし,これらの結果は,日常生活におけるQOV評価において,現在広く用いられている両眼開放視野を左右眼の感度のよい点を用いてシミュレーションするintegratedvisual.eld(IVF)法に関しても,症例によっては再考が必要になる可能性も示唆している.IIより明確に視野異常を自覚させる緑内障は病期が進行するまで自覚症状に乏しく,8割以上が無自覚であるともいわれている.もちろん視野にほとんど異常が出現していない初期では無自覚であるのは当然である.しかし,問題となるのは視野障害が相当量進行した段階でも緑内障患者は自分の視野異常に気づいていないことが多い点である.教室の奥山は,緑内障患者206人を調査したところ,視野異常を自覚している患者は,Goldmann視野計で少なくとも中心10°以内にI/4e以上の感度低下の存在を認めていることを報告している36).緑内障患者に自分の視野異常を確実に自覚させることは,スクリーニングによる疾患の早期発見のみならず,点眼指導や手術導入におけるアドヒアランスの向上,自動車運転をはじめさまざまなる社会的リスクの回避の面からもきわめて重要であると考えらる.ここでは,なぜ緑内障患者では自覚症状と視野検査の結果にこのような大きな乖離があるのか,そして視野異常を自身で自覚させるためのツールについて述べる.1.視野異常を自覚しない理由a.視野異常部位の見え方緑内障患者にとって視野異常部位は,視野検査のグレイスケール表示のように黒く見えているわけではない.限局的な視野障害が現れた段階では,まったく気づかないか,注意して意識しても視野障害部位に存在する物体が一部消失する程度の感覚が多い.さらに重度に求心性視野障害が進行しても,周辺のかすみ感としてのみ自覚されていることが多い37).b.両眼視日常生活では両眼開放で見ているため,左右の視野の重なりにより,多くの視野欠損部位は左右で補い合ってしまうことになる.教室の橋本らEstermanによる両眼開放視野でどのように緑内障性視野が進行していくかを調べた報告では,一般的は片眼視野の進行形式とは異なり,左右視野の重なりのない左右の耳側半月から視野狭窄が生じ,同じく左右の重なりがないMariotte盲点,そして身体障害者の視覚障害4級以上の障害でようやく固視点近傍に感度低下が及んでくることが示されている38).c.眼球運動,頭位われわれの視覚情報は固視点近傍がもっとも情報量が多い.さらに緑内障性視野障害は後期まで中心視野が残存する特徴を有する.われわれは衝動性眼球運動を中心とした高頻度の眼球運動で固視点近傍の情報を更新しており,たとえ周辺部に視野異常を有していても,そこを注視することで常に情報を更新している.緑内障患者では健常者に比べて,平均して多くの衝動性眼球運動を行っているとの報告もある39).緑内障患者は視野障害部位を補.し探索するために,無意識のうちに多くの衝動性眼球運動を行っているとも推測される.さらに,日常では,まず頭部を対象方向に向け,その後眼を動かす傾向があることも知られており40),たとえ視野が相当量障害されていても頭位を向けることでさらに広い範囲を補.することができる.d.補.現象われわれの視野では,片眼を遮蔽しても盲点が自覚されないように,周辺部の視野欠損はかなりの範囲にわたり中枢レベルで補.されている.この現象は古くから補.現象.lling-inphenomenonとして知られている41).補.現象は,後期の視野障害がかなり進行した患者でも認められ,緑内障性視野異常が自覚できない大きな要因となっている.e.視覚的注意,有効視野われわれの視覚は,注意が向けられている部位では,視線そのものを向けなくても感度上昇を認めるが,逆に固視点でなんらかのタスクを課すことで周辺視野の感度は逆に低下する.藤本らは,同一症例においてHum-phrey30-2と10-2で視野測定を行い,10°内視野の感度差を調べた.すると,同一部位でも10-2で測定した場合,感度が有意に高く測定されることを報告した42).すなわち,視野測定時に視標をランダムに提示する場合でも10°内という狭い範囲に提示すると,視覚的注意により感度が上昇する可能性を示している.しかし,逆に文字を読むなど,なんらかの作業をしているときの視野は有効視野とよばれ,通常より周辺部視野の感度が低下することが知られている.そのため日常生活では周辺の視野欠損にはなかなか気づきにくい要因となる.f.閾値と閾上刺激視野検査では検査視標が50%の確率で見える明るさで閾値を決定している.さらに検査自体が31.5asbという薄暗い環境で行われている.しかし,われわれの日常生活では視野検査とは異なり,閾上の非常に明るい世界で日常生活を過ごしており,視野検査の結果との乖離が生まれる要因となっている.g.アンサンブル知覚43)近年,われわれの視覚情報処理機構においてアンサンブル知覚とよばれる考え方が提唱されている.われわれ図5ClockchartClockchartでは検査視標として,10°(てんとう虫),15°(芋虫),20°(蝶々),25°(猫)のC4アイテムが配置されており,15°づつ時計のようにシートを回転させ,それぞれのアイテムが消えていないかを自己チェックする.が一度に処理できる物体の数には限界があり,瞬間的には個々の物体のほとんどは正確に把握できない.そのため周辺視野を含めた多くの情報を広い範囲でまとめて,統計的なアンサンブルとして情報処理を行っているとする考え方である.そしてこの統計学的要約情報は,複雑な光景から正確な視覚体験を得るための重要なメカニズムとして注目されている.この処理過程で周辺部の視野欠損情報が補.されている可能性があり,補.現象のひとつの理論モデルになりうる可能性もある.C2.視野異常を自己チェックするツールでは次に,緑内障患者自身に自己の視野異常を自覚させる手法について述べる.Ca.Whitenoise.eldcampimetryディスプレイ上にランダムノイズを提示し視野異常を自覚させる手法にCwhiteCnoiseC.eldcampimetryがある44,45).緑内障患者では,ランダムノイズ画面の中央を片眼で固視すると,自分の視野異常に一致した部位のちらつきが消失していることを自覚できる.これにより普(文献C46より引用)段は気づかなかった自身の視野異常を自覚することができる.近年デジタル放送への移行により,アナログテレビのCwhitenoiseが家庭で作成できなくなった.しかし,同様のランダムノイズは,コンピューターモニター上にも作成可能であり,インターネットを介した啓発活動が行われている.Cb.Clockchart46)CClockchartは,新聞紙面を用いた視野自己チェックシートとして開発された(図5).Clockchartでは多数の検査視標を同時に紙面に提示すると補.現象が生じるため,同時にC4個の視標を各象限に提示している.これは,ヒトが基本的に同時に識別可能な視標数はC4個以下といわれているためであり,過去の多点刺激タイプの視野計も,同時にC4個までの視標呈示となっている.そのうえで検査シートを回転させることにより,このC4個の検査視標で視野の各部位を評価可能となっている.検査視標として,10°(てんとう虫),15°(芋虫),20°(蝶々),C25°(猫)のC4アイテムが配置されており,15°ずつ時計のようにシートを回転させ,それぞれのアイテムが消え図6ClockchartbinoculareditionClockchartbinoculareditionはオリジナルのCClockchartをさらに簡略化し,両眼開放下で中心点を見ながらハンドルを回すように用紙を回転させ,10°(子ども),15°(自転車),20°(車),25°(信号)のC4アイテムが消えないかを自己チェックする.運転や日常生活に影響を及ぼす両眼開放下でも存在する重度の視野異常の存在を明確に自覚させることができる.ていないかを自己チェックする.さらに,中心C5°にはアムスラーチャートとその周りにひまわりの花びらが配置されており,黄斑病変を含めた固視点近傍の視野障害に対応している.Clockchartの感度はCAulhorn-Greve変法でステージC1(85%),ステージC2(93%)ステージ3以上(100%)となっている.2009年に全国で新聞広告にてC3日間CClockchartをC62,450,000枚配布した.インターネットベースでの調査で,広告を認知した人が約C1,472万人,実際に使用した人が約C758万人,異常を自覚した人がC49万人,病院を受診した人がC33万人,眼疾患と診断されたのがC7万人,緑内障と診断された人がC3万人であった.さらに,Clockchartの応用として運転免許更新時における視野異常の自己チェック用としてCClockCchartC(文献C47より引用)Cbinocularedition(ClockCchartBE)を作成した(図6)47).わが国における普通運転免許取得基準は,視力の条件として,両眼でC0.7以上,かつ,1眼でそれぞれC0.3以上が必要と規定されている.そしてC1眼の視力がC0.3に満たない者のみ視野検査が実施され,視力がよいほうの眼の視野が左右C150°以上必要とされている.視野検査は水平視野計で測定されているが,ほとんどの運転者が,自分の視野異常そのものを正確には自覚しておらず,なぜ危険なのかの認識が欠如しているのが現状である.ClockchartBEはオリジナルのCClockchartをさらに簡略化し,両眼開放下で中心の点を見ながらハンドルを回すように用紙を回転させ,10°(子供),15°(自転車),20°(車),25°(信号)のC4アイテムが消えないかをチェックしていく.非常に簡便な手法であるが,運転図7クアトロチェッカーの測定条件クアトロチェッカーはモニター画面にそれぞれ左右上下対称に常にC4個の視標を同時に呈示し,どれかC1個でも見えなかったら異常とする.事前に必ずC4個の視標が出ることを説明しておくことで,確実に自分の視野異常の存在を自覚することが可能となっている.測定に際してはC8パターンのC4点呈示で,計C32点の測定点をスクリーニングすることができる.検査視標には平均輝度を背景輝度に合わせたフリッカ光を用い,視標サイズは周辺ほど大きくなっている.や日常生活に支障をきたす両眼開放下でも存在する重度の視野異常の存在を明確に自覚させることができる.警察庁の高齢者講習において視野異常を自覚させるツールとしての応用が検討されている48,49).Cc.クアトロチェッカーさらに筆者らは,ディスプレイを見るだけで自分の視野異常の有無を簡便にスクリーニング可能なクアトロチェッカーとよばれる手法を開発した.これはモニター画面にそれぞれ左右上下対称に常にC4個の視標を同時に呈示し,どれかC1個でも見えなかったら異常とする単純な検査方法である.事前に必ずC4個の視標が出ることを説明しておくことで,確実に自分の視野異常の存在を自覚することが可能となっている.実際にはC8パターンの4点呈示で,計C32点の測定点をスクリーニングすることができる(図7,8).クアトロチェッカーの異常検出感度はC1期でC86%,2期でC92%,3期以降はC100%となっている.現在筆者らは,この手法をさらに発展させ,見えた視標を指のタッチで応答するCMulti-StimulusCVisionTesterの開発を進めており,日常生活におけるさまざまな場面での視野異常のスクリーニング,自動車免許更新時の視野異常チェックツールとしての応用を検討している50).CIIIまとめ緑内障と視野というテーマのもと,1)より精密に視野異常を検出する,2)より明確に視野異常を自覚させる,という二つの観点から,筆者らがC37年間取り組んできた緑内障視野研究を中心に述べた.自動視野計が登図8クアトロチェッカーを用いた視野異常の自覚上段がCHumphrey30-2,下段がクアトロチェッカーで測定した結果である.Humphrey30-2で検出されている上方の視野異常がクアトロチェッカーでも自覚されていることがわかる.場してからC40年以上が経過した今でも,緑内障の視機能評価の主役である視野検査には,その精度において未解決の問題が山積している.緑内障患者が自分の視野異常に気づきにくいという点は,日常生活において不必要な不安や不便さを感じることなく生活するための優れた視覚の余剰性ともいえる.しかし一方において,本来の視野進行を見逃し,重症化させてしまう大きな要因にもなりかねず,適切な自己セルフチェック法の普及は今後も非常に重要であると考える.視野測定法,解析技術の進歩,対応する画像診断技術の進歩により,今まで思いもよらなかった新たな研究課題も多数生まれている.これからも,多くの若い研究者に緑内障における機能評価の要となる視野研究に積極的に参加していただければ幸いである.謝辞:本講演を行うにあたり,長年にわたりご指導,ご協力いただきました近畿大学眼科学教室のすべての皆様方に深く感謝いたします.本稿は「緑内障と視野─視野に魅せられたC37年─」というタイトルで第C31回日本緑内障学会須田記念講演を行ったときの内容に基づいて執筆した.文献1)IwaseA,SuzukiY,AraieMetal:Theprevalenceofpri-maryCopen-angleCglaucomaCinJapanese:theCTajimiCStudy.OphthalmologyC111:1641-1648,C20042)MorizaneCY,CMorimotoCN,CFujiwaraCACetal:IncidenceCandCcausesCofCvisualCimpairmentCinJapan:theC.rstCnation-wideCcompleteCenumerationCsurveyCofCnewlyCcerti.edCvisuallyCimpairedCindividuals.CJpnCJCOphthalmolC63:26-33,C20193)QuigleyCHA,CDunkelbergerCGR,CGreenWR:RetinalCgan-glioncellatrophycorrelatedwithautomatedperimetryinhumanCeyesCwithCglaucoma.CAmCJCOphthalmolC107:453-464,C19894)HarwerthCRS,CSmithCELC3rd,CChandlerM:ProgressiveCvisualC.eldCdefectsCfromCexperimentalglaucoma:mea-surementsCwithCwhiteCandCcoloredCstimuli.COptomCVisCSciC76:558-570,C19995)Garway-HeathCDF,CCaprioliCJ,CFitzkeCFWCetal:ScalingCtheChillCofvision:theCphysiologicalCrelationshipCbetweenClightsensitivityandganglioncellnumbers.InvestOphthal-molVisSciC41:1774-1782,C20006)松本長太,宇山令司,阪本博子ほか:Octopusによる中心視野についての研究方法および視神経炎への応用.眼紀C39:261-267,C19887)HaeberlinH,FankhauserF:Adaptiveprogramsforanal-ysisCofCtheCvisualC.eldCbyCautomaticCperimetry–basicCproblemsandsolutions.E.ortsorientedtowardsthereali-sationCofCtheCgeneralisedCspatiallyCadaptiveCOctopusCpro-gramSAPRO.DocOphthalmolC50:123-141,C19808)YamaoCS,CMatsumotoCC,CNomotoCHCetal:E.ectsCofCheadCtiltonvisual.eldtestingwithahead-mountedperimeterimo.PLoSOneC12:e0185240,C20179)松本長太:視野のみかた極早期視野障害.臨眼C64:1657-1663,C201010)NumataT,MatsumotoC,OkuyamaSetal:DetectabilityofCvisualC.eldCdefectsCinCglaucomaCwithChigh-resolutionCperimetry.JGlaucomaC25:847-853,C201611)PhuCJ,CKalloniatisM:AbilityCofC24-2CCandC24-2CgridsCtoCidentifycentralvisual.elddefectsandstructure-functionconcord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