糖尿病網膜症で視力を低下させないための全身管理とはSystemicConsiderationsforPreventingVisionLossfromDiabeticRetinopathy佐々木真理子*はじめに2000年の糖尿病人口は1億5,092万人であったが,2019年には4億6,300万人に増加し,2045年には7億人に達するという1).爆発的な糖尿病患者の増加により,糖尿病網膜症による視覚障害は世界における解決すべき重要な課題となっている.一方,わが国の後天性視覚障害原因として長く1位であった糖尿病網膜症は,2017年には3位に後退した2).近年の内科・眼科治療の進歩が重症糖尿病網膜症患者の減少に寄与したと考えられるが,依然として重度の糖尿病網膜症では,視機能の回復は困難であり,汎用されるようになった黄斑浮腫に対する血管内皮増殖因子(vascularendothelialgrowthfac-tor:VEGF)阻害薬治療は,有効である反面,長期の治療による医療費を含めた患者の治療負担が問題となっている.このような現状を打開するためには,眼局所の治療だけでなく,糖尿病網膜症を発症させない,進展させないための内科治療,生活習慣の改善-リスク因子の是正-が重要である(図1).「糖尿病網膜症診療ガイドライン」(第1版)(以下,本ガイドライン)では,ランドマーク的な疫学研究,臨床網膜症のない時期網膜症発症後網膜症進行期発症抑制/糖尿病網膜症患者を増加させない進展抑制/重症糖尿病網膜症患者・視覚障害者を増加させない眼科治療内科治療リスク因子の是正生活習慣改善(血糖・血圧・脂質)図1糖尿病網膜症を発症・進展させないための全身管理の重要性糖尿病網膜症患者や重症化による視覚障害者を増加させないためには,内科治療と生活習慣の改善(リスク因子の是正)が重要である.*MarikoSasaki:国家公務員共済組合連合会立川病院眼科,慶應義塾大学医学部眼科学教室〔別刷請求先〕佐々木真理子:〒190-8531東京都立川市錦町4-2-22国家公務員共済組合連合会立川病院眼科0910-1810/21/\100/頁/JCOPY(27)389糖尿病網膜症の有病率(%)908070605040糖尿病黄斑浮腫の有病率(%)2520151030201000<1010-<2020≦≦7.07.1-8.08.1-9.09.0<正常血圧高血圧<44≦5<1010-<2020≦≦7.07.1-8.08.1-9.09.0<正常血圧高血圧<44≦罹病期間(年)HbA1c(%)血圧総コレステロール罹病期間(年)HbA1c(%)血圧総コレステロール(mmol/l)(mmol/l)図2危険因子ごとの糖尿病網膜症の有病率図3危険因子ごとの糖尿病黄斑浮腫の有病率糖尿病の罹病期間,HbA1c,血圧は多くの疫学研究で共通し糖尿病の罹病期間,HbA1c,血圧,脂質異常症が糖尿病黄斑て指摘される糖尿病網膜症のリスク因子である.浮腫のリスク因子である.(文献3より作図)(文献3より作図)糖尿病網膜症発症リスク10.80.60.40.20.267891011120510152025HbA1c(%)糖尿病罹病期間(年)図4HbA1c・糖尿病罹病期間と糖尿病網膜症発症リスクとの関連糖尿病網膜症の発症リスクはHbA1c+1%ごとに36%上昇し,HbA1cと正に相関した.また,糖尿病罹病期間が5年以上で発症リスクは高くなり,5年ごとに26%上昇した.(文献4より改変引用)れた.高齢者では,心身機能の個人差が著しく,重症低血糖をきたしやすいため,患者の年齢,認知機能,身体機能,併発疾患,重症低血糖のリスク,余命などを考慮して,血糖コントロールの目標を個別に設定することが推奨されている.また,HbA1cの長期的な変動が大きいことが,平均HbA1c値とは独立して糖尿病網膜症の発症リスクを2倍高める14),持続血糖測定(ContinuousGlucoseMoni-toring:CGM)におけるTimeinRange(TIR)が2型糖尿病の網膜症に関連する15)などの報告があり,血糖の変動は糖尿病網膜症に大きく影響する.インクレチン関連薬(DPP-4阻害薬,GLP-1受動体作動薬),SGLT2阻害薬など,2000年以降に登場した新しい血糖降下薬は,血糖値の変動や重症低血糖を生じにくく,現在広く糖尿病治療に用いられている.これらの薬剤では,臓器保護作用が報告されており,網膜保護作用も期待されている.2.血圧高血圧は糖尿病網膜症の重要なリスク因子である(図2).とくに,収縮期血圧との関連が強く,WisconsinEpidemiologicStudyofDiabeticRetinopathyでは,収縮期血圧が10mmHg上昇すると初期の糖尿病網膜症のリスクが10%,増殖糖尿病網膜症や糖尿病黄斑浮腫のリスクが15%上昇するとされている16).また,JDCSの報告では,糖尿病網膜症の発症リスクは収縮期血圧+10mmHgごとに9%増加した4).レセプトデータを用いた解析では,視力がおびやかされるような重症糖尿病網膜症については,脈圧(収縮期血圧と拡張期血圧の差)もリスク因子であると報告されている17).血圧の是正が糖尿病網膜症の進展を抑制することを初めて明らかにした介入研究が,UKPDSである18).この研究では,高血圧を合併した2型糖尿病患者1,148例を対象としており,9年後に,厳格な血圧管理群(平均血圧144/82mmHg)は,非厳格群(同154/87mmHg)に比べ網膜症の進行リスクは34%,視力低下のリスクは47%減少した.また,光凝固施行も35%減少したが,その80%は黄斑浮腫に関するものであった18).血圧の是正は糖尿病網膜症の発症・進展の抑止に有効であり,眼科医は血圧にも留意し,内科医と連携を取ることが望ましい.一方,近年のAppropriateBloodPressureControlinNIDDM(ABCD)trial,ACCORDstudy13)では同様の効果が認められず,2015年のコクランレビューでは,厳格な血圧コントロールは,4.5年間で20%の糖尿病網膜症の発症抑制効果と22%の発症・進展抑制効果を認めたが,進展抑制効果は明らかではなかった19).血圧の是正は糖尿病網膜症の抑止に有効であるが,寄与率はHbA1cより低いと考えられ,後述のように集学的治療においてとくに有効と考えられる.正常血圧あるいは治療中の高血圧を伴う糖尿病患者を対象とした試験において,降圧薬であるレニン・アンジオテンシン系(renin-angiotensinsystem:RAS)阻害薬が血圧とは独立して糖尿病網膜症の発症進展を抑制および改善効果をもつ可能性が考えられている.正常血圧の1型糖尿病患者を対象としたDiabeticRetinopathyCanedsartanTrial(DIRECT)Prevent1/Protect1では,アンジオテンシンII受容体拮抗薬(angiotensinIIreceptorblocker:ARB)のカンデサルタンは糖尿病網膜症の発症を18%抑制したが,進展に対する効果はみられなかった20).正常血圧もしくは治療中の高血圧を有する2型糖尿病網膜症患者を対象としたDIRECT-Pro-tect2では,カンデサルタンによる進展抑制効果はみられなかったが,糖尿病網膜症の改善が34%上昇した21).血圧正常の1型糖尿病患者を対象としたRenin-Angio-tensinSystemStudy(RASS)では,アンジオテンシン変換酵素(angiotensin-convertingenzyme:ACE)阻害薬のエナラプリルとARBのロサルタンは糖尿病網膜症の進展をそれぞれ65%,70%減少させた22).メタ解析においては,プラセボあるいは他の降圧薬との比較で,RAS阻害薬は糖尿病網膜症の発症進展抑制および改善効果を認め,ACE阻害薬はARBより有効であった23).高血圧薬として広く用いられているRAS阻害薬は腎保護作用を有することが知られている.網膜保護作用も期待されるが,日本での高血圧患者に対する投与量と異なることに注意が必要であり,糖尿病網膜症に対する保険診療としては認められていない.392あたらしい眼科Vol.38,No.4,2021(30)腎症図5糖尿病網膜症とその他の糖尿病合併症との関係糖尿病網膜症は腎障害や大血管障害のリスク因子であり,多くのリスク因子を共有している.米国のレセプトデータを用いた非増殖糖尿病網膜症を有する患者を対象とした解析では,腎症を有すると,増殖糖尿病網膜症への進行リスクがC29%上昇した29).わが国のレセプトデータを用いた解析では,蛋白尿とGFRの低下ならびにその組み合わせが,視力をおびやかすような重症糖尿病網膜症の発症リスクであった30).JDCSからは,微量アルブミン尿と糖尿病網膜症が併存すると腎機能低下が顕著であると報告されている31).腎障害と糖尿病網膜症は相互にリスク因子であり,内科専門医と眼科医の情報共有が望ましい(図5).CII糖尿病網膜症と生活習慣改善糖尿病の管理には食事療法,運動療法を中心とする生活習慣の改善が有効とされる.また,大血管症や腎症などの合併症予防には,血糖,血圧,脂質のコントロールに加え,肥満の解消や禁煙の遵守が求められる.糖尿病網膜症に対する生活習慣の影響についても,徐々に研究が進んでいる.C1.食事・栄養摂取食事療法は生活習慣病である糖尿病の根幹的な治療である.食事摂取の糖尿病網膜症への影響に関するエビデンスは十分といえないが,徐々に研究が進んできている32,33).現在までの研究結果では,野菜,果物,魚,地中海食は糖尿病網膜症の予防に,ビタミンCD欠乏は増悪に関与すると考えられる32.34).食品には単独の食品因子だけでなく,未知の栄養や相互作用があり,その作用は単独の栄養素とは異なるという考え方から,食品の組み合わせ,料理法なども考慮した食パターンが注目されている.地中海食は,植物性食品や魚介類を主体とし,食品の加工を最小限にとどめ,オリーブオイルを多く用いて調理するが,糖尿病網膜症を含むさまざまな疾患での有効性が報告されている.糖尿病網膜症の病態は複雑で多岐にわたるため,単独の食品因子による効果を期待するだけでなく,糖尿病の食事療法をふまえたうえで,それらを含む適切なバランスでの食事摂取を心がける.2019年の「糖尿病診療ガイドライン」では,食事療法に関するいくつかの変更点があった.まず,「炭水化物をC50.60%エネルギー,蛋白質C20%エネルギー以下を目安とし,残りを脂質とする」とされていた栄養素摂取比率の目標値が,明確なエビデンスはないとして,推奨文(ステートメント)から削除され目安となった.また,総エネルギー摂取量の目標値も,一律な「標準体重」から,総死亡がもっとも低いCBMIをもとに年齢に応じて算出する「目標体重」を用いるよう変更され,目安となった.さらに,食事のとり方に関して,個人の食事パターンを評価しながら,包括的に適正な食材の選択を促すこと,規則的にC3食をとることが,糖尿病の予防に有効であるとの記載が追加された.総じて,画一的な食事摂取から,個別化を重視した内容に変更された.C2.そのほかの生活習慣2型糖尿病患者において,ウォーキング,ジョギングなどの有酸素運動と筋力トレーニングなどのレジスタンス運動は,ともに血糖コントロールに有効である.糖尿病網膜症を有する患者,有する可能性の高い患者では,運動療法開始前に糖尿病網膜症の程度および可能な運動の程度を評価する必要がある.観察研究で糖尿病網膜症の有病率と身体活動量が負に35),座位時間が正に36)関連することが報告されている.また,日本人のC2型糖尿病患者を対象としたコホート研究DiabetesDistressandCareCRegistryCatTenri(DDCRT)で,身体活動量の増加が糖尿病網膜症の発症リスクを減ずることが報告されている37).喫煙は血糖の上昇やインスリン抵抗性の増大だけでなく,心血管疾患や腎症の合併症リスクを高める.メタ解析においては,1型糖尿病患者では喫煙は糖尿病網膜症の進展リスクの増大と関連したが,2型糖尿病患者では同様の関連を認めなかった38).そのほか,肥満,メタボリックシンドローム,睡眠時無呼吸症候群と糖尿病網膜症との関連の報告があるが,さらなるエビデンスの集積が必要である.CIII生活習慣改善を含めた多因子介入治療Steno-2studyでは,微量アルブミン尿を認めるC2型糖尿病患者C160例を対象に,血糖・血圧などの糖尿病網膜症に対する有効性が明らかとなっているリスク因子394あたらしい眼科Vol.38,No.4,2021(32)相対リスク糖尿病合併症(95%Cl)p値腎症0.39(0.17~0.87)0.003網膜症0.42(0.21~0.86)0.02自律神経症0.37(0.18~0.79)0.002末梢神経症1.09(0.54~2.22)0.660.00.51.01.52.025強化療法がよい標準療法がよい図6糖尿病合併症に対する多因子介入治療の効果血糖,血圧,脂質,生活習慣など多くの因子の総合的な是正効果を検討したCSteno-2studyでは,強化療法群は標準療法群に比べ,平均C3.8年で糖尿病網膜症の進展リスクがC58%低減した.(文献C39より改変作図)表1糖尿病網膜症診療ガイドラインにおける全身管理のポイントI糖尿病網膜症のリスク因子1.血糖・高血糖・罹病期間は糖尿病網膜症・糖尿病黄斑浮腫の危険因子であり,厳格な血糖コントロールが糖尿病網膜症の発症や進展を抑制する.・糖尿病網膜症の発症前もしくは初期段階の糖尿病患者を診察する際,早期からの血糖管理の重要性を啓発する(Metabolicmemory,Legacye.ect).・長期間にわたり血糖コントロールが不良であった患者で,すでに糖尿病網膜症が存在する場合は,血糖コントロール開始後早期の悪化所見に注意する(Earlyworsening).・重症の低血糖症や血糖の変動は糖尿病網膜症のリスクを高める.・HbA1c7.0%は血糖是正目標値のひとつであるが,高齢者では,心身機能の個人差が著しく,重症低血糖をきたしやすいため,目標値を個別に設定することが推奨されている.2.血圧・高血圧の是正は糖尿病網膜症の発症・進展の抑止に有効であり,眼科医は血圧にも留意し,内科医と連携を取ることが望ましい.・降圧薬であるレニン・アンジオテンシン系阻害薬は血圧とは独立し,糖尿病網膜症の発症進展抑制および改善効果をもつ可能性がある(糖尿病網膜症に対する保険診療としては認められていない).3.血清脂質・脂質異常症は,糖尿病網膜症のリスク因子としてのエビデンスは乏しいが,糖尿病黄斑浮腫のリスク因子である.・脂質異常症の是正は,糖尿病網膜症や糖尿病黄斑浮腫によい影響を示す可能性があり,眼科医は脂質値にも留意し,内科医と連携を取ることが望ましい.・脂質異常症治療薬であるフィブラート系薬剤やスタチンは,脂質を介さない糖尿病網膜症や糖尿病黄斑浮腫を抑制する作用をもつ可能性がある(糖尿病網膜症に対する保険診療としては認められていない).4.腎機能・腎障害と糖尿病網膜症は相互にリスク因子であり,内科専門医と眼科医の情報共有が望ましい.II生活習慣1.食事・栄養摂取・糖尿病網膜症の病態は複雑で多岐にわたるため,単独の食品因子による糖尿病網膜症への効果を期待するだけでなく,糖尿病の食事療法をふまえたうえで,それらを含む適切なバランスでの食事摂取を心がける.2.その他の生活習慣・身体活動量の増加が糖尿病網膜症の発症リスクを低減し,座位時間が増加させる可能性がある.・喫煙はC1型糖尿病患者では糖尿病網膜症進展リスクの増大と関連したが,2型糖尿病患者では同様の関連を認めなかった.3.生活習慣改善を含めた多因子介入治療・単独の糖尿病網膜症のリスク因子のコントロールに比べ,生活習慣の改善を含む多因子介入治療は糖尿病網膜症の発症進展リスクの低減効果が高い.・糖尿病網膜症は腎障害や大血管障害のリスク因子でもある.共通の病態をふまえた生活習慣の改善を含む多因子介入治療が糖尿病網膜症の予防や治療において重要である.III周術期管理・眼科手術前の血糖の急速な是正は,糖尿病網膜症や糖尿病黄斑浮腫の悪化につながるため,個々の患者の状況に応じ,手術適応や時期を決定する.・糖尿病網膜症がある場合,大血管症の合併リスクが上がるため,硝子体手術や糖尿病黄斑浮腫に対する抗CVEGF薬治療の際には,患者が全身合併症を有する可能性を念頭に置き治療にあたる.・糖尿病患者の眼科治療では,周術期の内科との連携は手術予後とともに医療安全において重要である.視機能障害を防ぐことが可能な疾患である.全身的な介入には,内科医の協力が必要だが,眼科医も患者に検診を促すとともに,患者の全身状態や生活習慣にも注意したい.糖尿病網膜症が腎障害や大血管障害のリスク因子であることは内科医にも広く認識されてきており,情報共有が一層求められている.本稿が本ガイドラインの理解の一助となり,内科医との相互理解とスムーズな連携,そして患者の予後改善につながれば幸いである.文献1)IDFCdiabetesCatlasC9thCeditionC2019.C2019.Chttps://www.Cdiabetesatlas.org/en/sections/proven-and-e.ective-actions.html.Accessed020620212)森實祐基,守本典子,川崎良ほか:視覚障害認定の全国調査結果の都道府県別検討.日眼会誌124:697-704,C20203)YauJW,RogersSL,KawasakiRetal:GlobalprevalenceandCmajorCriskCfactorsCofCdiabeticCretinopathy.CDiabetesCCare35:556-564,C20124)KawasakiCR,CTanakaCS,CTanakaCSCetal:IncidenceCandCprogressionCofCdiabeticCretinopathyCinCJapaneseCadultswithtype2diabetes:8yearfollow-upstudyoftheJapanDiabetesComplicationsCStudy(JDCS)C.CDiabetologiaC54:C2288-2294,C20115)DiabetesCControlCComplicationsCTrialCResearchGroup:CThee.ectofintensivetreatmentofdiabetesonthedevel-opmentCandCprogressionCofClong-termCcomplicationsCinCinsulin-dependentdiabetesmellitus.TheDiabetesControlandCComplicationsCTrialCResearchCGroup.CNCEnglJMed329:977-986,C19936)UnitedCKingdomCProspectiveCDibetesStudy(UKPDS)Group:IntensiveCblood-glucoseCcontrolCwithCsulphonyl-ureasCorCinsulinCcomparedCwithCconventionalCtreatmentCandriskofcomplicationsinpatientswithtype2diabetes(UKPDS33)C.CUKCProspectiveCDiabetesStudy(UKPDS)CGroup.Lancet352:837-853,C19987)ZoungasCS,CArimaCH,CGersteinCHCCetal:E.ectsCofCinten-siveglucosecontrolonmicrovascularoutcomesinpatientswithtype2diabetes:ameta-analysisofindividualpartic-ipantdatafromrandomisedcontrolledtrials.LancetDiabe-tesEndocrinol5:431-437,C20178)TheCDiabetesCControlCandCComplicationsTrial(DCCT)ResearchGroup:Theabsenceofaglycemicthresholdforthedevelopmentoflong-termcomplications:theperspec-tiveoftheDiabetesControlandComplicationsTrial.Dia-betes45:1289-1298,C19969)OhkuboCY,CKishikawaCH,CArakiCECetal:IntensiveCinsulinCtherapyCpreventsCtheCprogressionCofCdiabeticCmicrovascu-larCcomplicationsCinCJapaneseCpatientsCwithCnon-insulin-dependentCdiabetesmellitus:aCrandomizedCprospectiveC6-yearstudy.DiabetesResClinPract28:103-117,C199510)DiabetesControlComplicationsTrial/EpidemiologyofDia-betesCInterventionsCComplicationsCResearchGroup:Reti-nopathyandnephropathyinpatientswithtype1diabetesfouryearsafteratrialofintensivetherapy.NEnglJMed342:381-389,C200011)Feldman-BillardCS,CLargerCE,CMassinP:StandardsCforCscreeningandCsurveillanceCofCocularCcomplicationsCinCpeo-plewithdiabetesSFDsg.Earlyworseningofdiabeticreti-nopathyafterrapidimprovementofbloodglucosecontrolinpatientswithdiabetes.DiabetesMetab44:4-14,C201812)TanakaCS,CKawasakiCR,CTanaka-MizunoCSCetal:SevereChypoglycaemiaCisCaCmajorCpredictorCofCincidentCdiabeticCretinopathyCinCJapaneseCpatientsCwithCtypeC2Cdiabetes.CDiabetesMetab43:424-429,C201713)AccordCStudyCGroupCandCAccordEyeCStudyCGroup:CE.ectsofmedicaltherapiesonretinopathyprogressionintype2diabetes.NEnglJMed363:233-244,C201014)KilpatrickCES,CRigbyCAS,CAtkinSL:A1CCvariabilityCandCtheCriskCofCmicrovascularCcomplicationsCinCtypeC1Cdiabe-tes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