———————————————————————-Page10910-1810/09/\100/頁/JCLS回調査)では,35歳以上の舟形町の全住民4,160人のうち,重度の身体障害や入院中により受診が困難な人,すでに糖尿病の診断を受けている人を除いた3,676人を検診の対象とした.そのうちの53.3%にあたる1,961人が全体検診に参加した.検診参加率は60歳代から70歳代にかけて高く,35歳から49歳にかけて低い傾向が認められた.女性は検診の対象の57.6%が参加し,男性は検診の対象の51.5%が参加した.さらにそのうちの1,786人(対象者の48.6%)が眼科検診に参加した.2.検査方法初回調査における検診は眼底写真撮影をもとに行った.眼底写真の撮影には画角45°の無散瞳眼底カメラをI舟形町スタディとは?山形県舟形町は山形県北部の農業をおもな産業とする人口6,781人(男性3,324人,女性3,457人)(平成17年)の町である.舟形町スタディは1989年に厚生省糖尿病疫学研究班が設けられたときに当時の山形大学第3内科がその活動に参加し,1990年から舟形町の協力のもとに75gブドウ糖負荷試験を含めた糖尿病検診を実施したことが始まりである.今までに,舟形町スタディの成果として糖尿病以前の耐糖能異常(impairedglu-cosetolerance:IGT)であっても心血管系疾患のリスクが高まること1)や,血清アディポネクチン濃度の低値が2型糖尿病の発症の危険因子であること2)などを報告し,糖尿病の疫学研究として続けられている.2000年より糖尿病検診に加えて,35歳以上の山形県舟形町の全住民を対象とした眼科検診を開始した.眼科の初回調査は2000年から2002年にかけて実施し,その5年後の2005年から2007年にかけて追跡調査を実施した.本稿では,2000年から2002年において行われた舟形町検診の概要とその検診データを用いた横断研究の結果について紹介する.II舟形町検診の概要1.対象(図1)2000年から2002年にかけて実施した舟形町検診(初(39)391seanabe:形形2oaasai:形entreoreesearchstralianiersitoelborne3Hidetoshiaashita:形:9909585形222形特集●わかりやすい眼科疫学あたらしい眼科26(1):3944,2009観研究(横断・コート研究):舟形町スタディObservationalCross-SectionalandCohortStudy:TheFunagataStudy田邉祐資*1川崎良*2山下英俊*31舟形町検診初回調査の流れ山形舟形町のの,高齢の診,すに糖尿病の診断けている舟形町検診診対象舟形町検診診診率———————————————————————-Page240あたらしい眼科Vol.26,No.1,2009(40)sclerosisRiskinCommunitiesStudyのために米国ウィスコンシン大学が開発した専用の解析ソフトを用いた8).この方法は網膜細動脈,網膜細静脈径を測定し,それをもとに理論式で推定網膜動脈径(centralretinalarteriolarequivalent:CRAE),推定網膜静脈径(cen-tralretinalvenularequivalent:CRVE)を推定するものである.さらにCRAEをCRVEで割り,A/Vratio(AVR)として要約したものも解析に用いた8).c.加齢黄斑変性BMESで使用されているWisconsinAge-RelatedMaculopthyGradingSystem3,7)の変法に従って,早期および晩期加齢黄斑変性の判定を行った.早期加齢黄斑変性は,(1)indistinctsoftdrusenあるいはreticulardrusenがある場合,(2)distinctsoftdrusenとretinalpigmentepithelium(RPE)abnormalitiesが同時に存在する場合と定義した.晩期加齢黄斑変性は,(1)neovascularAMD(RPEdetachment,subretinal/sub-RPEhemorrhage,epiretinal/intraretinal/subretinal/sub-RPEscartissueのいずれかを認める場合),あるいは(2)geographicatrophyと定義した.d.黄斑上膜黄斑上膜の判定にはBeaverDamEyeStudy9,10)で採用された定義を用い,基準写真をもとに軽症のcello-phanemacularreexと重症のpreretinalmacularbrosisの2つに分けて判定した.e.網膜静脈閉塞症その他に網膜静脈閉塞症の有無についても判定を行った.判定は判定員と網膜専門眼科医により網膜静脈閉塞症の病変,あるいはレーザー治療などの治療痕跡の有無について判定した.III横断研究の結果1.糖尿病型,境界型,正常型における網膜症の有病率と網膜症の危険因子まず糖代謝異常の判定は75gブドウ糖負荷試験の結果をもとにWorldHealthOrganizationの基準(表1)11)に従って判定を行った.その結果,糖尿病網膜症は糖尿病有病者の23.0%に認められた.一方で非糖尿病者に使用した.視神経乳頭と黄斑の中間を中心とした眼底写真を撮影し,網膜疾患を中心に判定を行った.初回調査における検診では片眼(おもに右眼)のみの撮影を行った.3.眼底写真の判定方法眼底写真に基づく網膜病変や網膜血管病変の判定は,判定者の主観に基づくため判定者によって診断誤差が出る可能性がある.海外の疫学研究では専門の判定施設を設置し,再現性や判定員同士の一致率を高く保つという方法が一般的になっている.筆者らは当初から舟形町スタディの結果をそのような判定施設を利用した国外の疫学研究のものと比較したいと考えていた.そこで眼底写真の判定にあたって,オーストラリアBlueMountainsEyeStudy(BMES)の判定を行ったシドニー大学Cen-treforVisionResearchとの国際共同研究として行った.シドニー大学CentreforVisionResearchには疫学研究の眼底写真判定を専門に行う設備と専任スタッフがおり,判定基準,判定方法,その再現性などを標準化した方法に従って眼底病変判定を行っている3).以下に判定を行った病変の判定方法,判定基準について示す.a.糖尿病網膜症およびその他の網膜症糖尿病網膜症およびその他の網膜症の判定には基準写真としてEarlyTreatmentDiabeticRetinopathyStudy4)で定義されたものを基に画角45°非ステレオ写真で使用できるようにした変法を用いた.そのため網膜症の判定スケールにはMulti-EthnicStudyofAthero-sclerosis5)で使用されているものと同様のものを用いた.b.網膜細動脈硬化所見・高血圧所見局所性網膜動脈狭細化,動静脈交叉現象,血柱反射亢進の判定には,基準写真としてModiedAirlieHouseClassicationofDiabeticRetinopathy6)とWisconsinAge-RelatedMaculopathyGradingSystem7)の基準写真から網膜疾患専門医が選んだ写真を基準にして判定を行った.判定は軽症,中等症,重症の3段階で判定した.網膜血管のびまん性狭細の評価指標として網膜血管径の定量測定を行った.網膜血管径の測定には,Athero———————————————————————–Page3あたらしい眼科Vol.26,No.1,200941(41)いた(オッズ比:1.63,95%信頼区間:1.072.49)が,IFGでは同様の関連は認められなかった.さらに,空腹時血糖値,負荷2時間後血糖値それぞれと網膜症の有病率について検討を行ったところ,負荷2時間後血糖値が140mg/dl(7.8mmol/l)より高いと網膜症の有病率が有おいても網膜症は認められ,網膜症の有病率は糖代謝正常者で7.7%,空腹時血糖異常(impairedfastingglu-cose:IFG)で10.3%,IGTで14.6%であった.非糖尿病者における網膜症との関連を表2に示した.IGTでは糖代謝正常者より網膜症の有病率が有意に高くなって表1WorldHealthOrganizationの定義による糖代謝異常の判定75gブドウ糖負荷試験結果糖代謝正常空腹時血糖が110mg/dl(6.1mmol/l)未満かつ負荷2時間後血糖が140mg/dl(7.8mmol/l)未満Impairedfastingglucose(IFG)空腹時血糖が110mg/dl(6.1mmol/l)以上126mg/dl(7.0mmol/l)未満かつ負荷2時間後血糖が140mg/dl(7.8mmol/l)未満Impairedglucosetolerance(IGT)空腹時血糖が126mg/dl(7.0mmol/l)未満かつ負荷2時間後血糖が140mg/dl(7.8mmol/l)以上200mg/dl(11.1mmol/l)未満糖尿病空腹時血糖が126mg/dl(7.0mmol/l)以上もしくは負荷2時間後血糖が200mg/dl(7.8mmol/l)以上(文献11より一部改変)表2糖代謝異常と網膜症の関連該当者数網膜症眼数(%)年齢調整後オッズ比(95%信頼区間)多因子調整後†オッズ比(95%信頼区間)糖代謝判定糖代謝正常1,17690(7.7)1.00()1.00()Impairedfastingglucose(IFG)394(10.3)1.26(0.433.63)1.23(0.423.58)Impairedglucosetolerance(IGT)26739(14.6)1.76(1.172.66)*1.63(1.072.49)*空腹時血糖(mmol/l)<6.11,453133(9.2)1.00()1.00()6.16.910213(12.8)1.28(0.702.38)1.17(0.622.20)負荷2時間後血糖(mmol/l)<7.81,21895(7.8)1.00()1.00()7.811.127341(15.0)1.79(1.202.67)*1.66(1.102.50)**:p<0.05.†:年齢,性別,高血圧,喫煙,bodymassindexで調整.(文献12より一部改変)表3網膜血管径変化と心血管疾患危険因子との関連‡項目局所性網膜動脈狭細化動静脈交叉現象血柱反射亢進網膜症平均値所見有/無オッズ比(95%信頼区間)平均値所見有/無オッズ比(95%信頼区間)平均値所見有/無オッズ比(95%信頼区間)平均値所見有/無オッズ比95%信頼区間)年齢(歳)65.2/58.91.04(1.021.07)*62.3/59.11.02(1.011.03)*62.8/58.81.03(1.021.04)*64.1/59.11.04(1.021.05)*Bodymassindex24.0/23.61.01(0.951.08)23.8/23.61.00(0.961.05)24.0/23.61.02(0.981.06)24.3/23.61.05(1.001.11)*MABP(10mmHg)†98.1/92.21.42(1.171.73)*96.0/92.01.34(1.171.54)*95.2/92.01.21(1.071.37)*94.7/92.31.09(0.921.29)有所見率(%)オッズ比(95%信頼区間)有所見率(%)オッズ比(95%信頼区間)有所見率(%)オッズ比(95%信頼区間)有所見率(%)オッズ比(95%信頼区間)糖代謝異常/正常7.3/6.70.77(0.461.30)15.9/15.00.85(0.591.22)21.9/17.91.04(0.751.43)14.1/7.71.53(1.022.30)*女性/男性8.5/4.62.00(1.193.37)*14.7/15.81.06(0.751.48)19.4/17.81.34(0.971.83)8.6/9.51.00(0.661.51)喫煙者/非喫煙者3.6/7.50.92(0.431.99)15.8/15.01.25(0.821.92)18.5/18.81.39(0.932.07)8.9/9.01.25(0.742.14)*:p<0.05.†:MABP(meanarteriolarbloodpressure)=0.33×収縮期血圧+0.67×拡張期血圧.‡:年齢,性別,MABP,bodymassindex,喫煙,糖代謝異常で調整.(文献13より一部改変)———————————————————————-Page442あたらしい眼科Vol.26,No.1,2009(42)満がある場合も,網膜症の有病率が有意に高くなっていた(オッズ比:1.61,95%信頼区間:1.032.50)15).2.網膜細動脈硬化所見の有病率と危険因子非糖尿病者における局所性網膜動脈狭細化,動静脈交叉現象,血柱反射亢進の有病率はそれぞれ6.8%,15.2%,18.7%であった.非糖尿病者における網膜細動脈硬化所見と心血管系リスク因子の関連について表3に示した.局所性網膜動脈狭細化,動静脈交叉現象,血柱反射亢進いずれの所見も,加齢,血圧上昇に伴って有病率が有意に上昇していた.局所性網膜動脈狭細化所見は男性よりも女性に多く認められていた13).網膜細動脈硬化所見はメタボリックシンドロームそのものとは有意な関連は認めなかった(表5).しかしながら,メタボリックシンドロームの構成要素別でみると,意に高かった(オッズ比:1.66,95%信頼区間:1.102.50).この結果から,空腹時血糖値よりも負荷2時間後血糖値のほうがより網膜症と強く関連していると考えられた12).非糖尿病者における心血管系リスク因子と網膜症との関連(表3)についても検討を行った.加齢およびbodymassindex(BMI)の増加に伴って網膜症の有病率が有意に増加していた.一方,血圧値および高血圧症の状態と網膜症には有意な関連が認められなかった13).さらにInternationalDiabetesFederation(IDF)の日本人向けのメタボリックシンドロームの定義(表4)14)およびその構成要素と網膜症の有病率についても検討を行った(表5).メタボリックシンドロームをもつ場合は網膜症の有病率が有意に高く(オッズ比:1.64,95%信頼区間:1.022.64),その構成要素の一つである中心性肥表4InternationalDiabetesFederationによるメタボリックシンドロームの定義(日本人向け)項目条件①中心性肥満腹囲径:男性85cm以上,女性90cm以上②高トリグリセリド血症1.7mmol(150mg/l)以上低HDLコレステロール血症①血中HDLコレステロール:男性1.03mmol/l(40mg/dl)未満女性1.29mmol/l(50mg/dl)未満②以前に脂質代謝異常の治療を受けたことがある高血圧①収縮期血圧:130mmHg以上,または拡張期血圧:85mmHg以上②以前に高血圧の診断・治療を受けている空腹時高血糖①空腹時血糖:5.6mmol/l(100mg/dl)以上②以前にⅡ型糖尿病の診断を受けている①+②の4項目のうち2項目該当でメタボリックシンドロームの診断.(文献14より一部改変)表5メタボリックシンドロームと網膜血管変化の関連網膜血管変化有病率(%)(メタボリックシンドローム有/無)未調整オッズ比(95%信頼区間)多因子調整後†オッズ比(95%信頼区間)局所性網膜動脈狭細化8.3/7.81.06(0.601.87)1.09(0.591.98)動静脈交叉現象21.6/15.71.48(1.012.16)*1.32(0.881.98)血柱反射亢進25.1/19.21.41(0.982.03)1.40(0.952.05)網膜症15.0/8.51.89(1.212.95)*1.64(1.022.64)*平均血管径(μm)(メタボリックシンドローム有/無)未調整平均差(μm)(95%信頼区間)多因子調整後‡平均差(μm)(95%信頼区間)CRAE177.27/178.974.35(7.780.92)*2.95(6.510.61)CRVE218.57/214.605.73(2.399.07)*4.69(1.208.19)**:p<0.05.†:年齢,性別,喫煙で調整.‡:CRAEが従属変数の場合,年齢,性別,喫煙,CRVEで調整.CRVEが従属変数の場合,年齢,性別,喫煙,CRAEで調整.CRAE:Centralretinalarteriolarequivalent,CRVE:Centralretinalvenularequivalent.(文献15より一部改変)———————————————————————-Page5あたらしい眼科Vol.26,No.1,200943(43)認められた(オッズ比:5.03,95%信頼区間:1.0025.47).一方,早期加齢黄斑変性と喫煙の関連は本研究では認めなかった.さらに,喫煙と晩期加齢黄斑変性の関係は男性において強く認められていた(オッズ比:6.19,95%信頼区間:1.0835.5).4.黄斑上膜の有病率と危険因子18)黄斑上膜の有病率は5.4%(軽症例:3.9%,重症例:1.5%)であった.よく知られている加齢に加え糖尿病が黄斑上膜の危険因子としてあがってきた.黄斑上膜を有するオッズは10歳年齢が増すごとに1.72倍(95%信頼区間:1.402.11)高くなった.非糖尿病者に比べて糖尿病有病者(網膜症を有していない症例)において黄斑上膜が多く認められた(オッズ比:1.84,95%信頼区間:1.013.37).5.網膜静脈閉塞症の有病率と危険因子19)網膜静脈閉塞症の有病率は0.53%(網膜中心静脈閉塞症:0.06%,網膜静脈分枝閉塞症:0.47%)であった.網膜静脈分枝閉塞症の危険因子は,18.5未満の低BMIと網膜細動脈硬化所見である局所性網膜動脈狭細化と血柱反射亢進であった.低BMIの人において網膜静脈分枝閉塞症の有病率が有意に高かった(オッズ比:7.94,95%信頼区間:1.4942.4).局所性網膜動脈狭細化,血柱反射亢進も網膜静脈分枝閉塞症の有病率が有意に高かった.IV今後の舟形町スタディについて初回調査の横断研究から日本人におけるさまざまな網膜疾患の有病率とそれにかかわる因子について明らかにすることができた.日本人と他の人種との共通点,相違点を確認するためにも,海外の疫学研究と同じ手法・定義で行い比較をする疫学研究は今後も重要であると考えている.筆者らは2005年から2007年にかけて追跡調査を実施しており,両眼の眼底写真撮影,屈折検査,角膜曲率半径検査など大幅に検診項目を増やしている.追跡調査のデータから網膜症などの眼底疾患のみならずさまざまな眼疾患の発症率やそれに関する危険因子について,遺高血圧に該当した場合,局所性網膜動脈狭細化,動静脈交叉現象,血柱反射亢進いずれの所見も有病率が高くなっていた.高トリグリセリド血症に該当した場合,血柱反射亢進の有病率が高くなることが認められた(オッズ比:1.49,95%信頼区間:1.062.09)15).網膜血管径の定量測定は921人で可能であった.CRAEは178.6±21.0μmで,CRVEは214.9±20.6μmであった.加齢はCRAEおよびCRVE両方に影響を与える因子であり,10歳年齢が増えるごとに,CRAEは平均2.4μm,CRVEは平均1.8μm細くなることが認められた.CRAEのみに影響を与える因子として血圧があげられた.平均動脈血圧(=0.33×収縮期血圧+0.67×拡張期血圧)が10mmHg増えるごとに,CRAEが平均2.8μm細くなることが認められた13).一方,CRVEのみに影響を与える因子として,メタボリックシンドロームおよびその構成要素の一つである中心性肥満があげられた.メタボリックシンドロームがあるとCRVEは平均4.69μm太くなることが認められた.同様の関係が中心性肥満においても認められた〔平均差:3.73μm(95%信頼区間:0.726.76μm)〕15).メタボリックシンドロームの診断基準をThirdreportoftheNationalCholesterolEducationProgramAdultTreatmentPanel(NCEP-ATPIII)の基準16)や新しいIDFの基準(中心性肥満の基準が変更:腹囲径:男性90cm以上,女性80cm以上)(http://www.idf.org/webdata/docs/MetS_def_update2006.pdf)に変更しても,メタボリックシンドロームおよびその構成要素と網膜血管径の変化の関連は同様であった.3.加齢黄斑変性の有病率と危険因子17)早期および晩期加齢黄斑変性の粗有病率はそれぞれ3.5%,0.5%であった.50歳以上では早期および晩期加齢黄斑変性の有病率はそれぞれ4.3%,0.6%であった.加齢黄斑変性の危険因子として加齢に加えて喫煙があげられた.年齢が10歳増えるごとに,早期加齢黄斑変性を有するオッズが1.75倍(95%信頼区間:1.362.25),晩期加齢黄斑変性を有するオッズが2.27倍(95%信頼区間:1.104.67)高くなることが認められた.喫煙者の晩期加齢黄斑変性の有病率は有意に高いことが———————————————————————-Page644あたらしい眼科Vol.26,No.1,2009(44)epiretinalmembranes.TransAmOphthalmolSoc92:403-425;discussion425-430,199410)MitchellP,SmithW,CheyTetal:Prevalenceandassoci-ationsofepiretinalmembranes.TheBlueMountainsEyeStudy,Australia.Ophthalmology104:1033-1040,199711)AlbertiKG,ZimmetPZ:Denition,diagnosisandclassicationofdiabetesmellitusanditscomplications.Part1:diagnosisandclassicationofdiabetesmellitusprovisionalreportofaWHOconsultation.DiabetMed15:539-553,199812)KawasakiR,WangJJ,WongTYetal:Impairedglucosetolerance,butnotimpairedfastingglucose,isassociatedwithretinopathyinJapanesepopulation:theFunagatastudy.DiabetesObesMetab10:514-515,200813)KawasakiR,WangJJ,RochtchinaEetal:CardiovascularriskfactorsandretinalmicrovascularsignsinanadultJapanesepopulation:theFunagatastudy.Ophthalmology113:1378-1384,200614)AlbertiKG,ZimmetP,ShawJ:Metabolicsyndrome─anewworld-widedenition.AConsensusStatementfromtheInternationalDiabetesFederation.DiabetMed23:469-480,200615)KawasakiR,TielschJM,WangJJetal:ThemetabolicsyndromeandretinalmicrovascularsignsinaJapanesepopulation:theFunagatastudy.BrJOphthalmol92:161-166,200816)ExecutiveSummaryofTheThirdReportofTheNationalCholesterolEducationProgram(NCEP)ExpertPanelonDetection,Evaluation,AndTreatmentofHighBloodCho-lesterolInAdults(AdultTreatmentPanelIII).JAMA285:2486-2497,200117)KawasakiR,WangJJ,JiGJetal:Prevalenceandriskfactorsforage-relatedmaculardegenerationinanadultJapanesepopulation:theFunagatastudy.Ophthalmology115:1376-1381,1381e1-2,200818)KawasakiR,WangJJ,SatoHetal:Prevalenceandasso-ciationsofepiretinalmembranesinanadultJapanesepop-ulation:theFunagatastudy.EyeAdvancedonlinepubli-cation8August2008,200819)KawasakiR,WongTY,WangJJetal:Bodymassindexandveinocclusion.Ophthalmology115:917-918;authorreply918-919,2008伝子解析も含め明らかにしたいと考えている.詳細な内科検診が行われていることを利用して,心血管系疾患などの全身疾患の発症に眼底所見が有用なのかという古くて新しいテーマについても取り組んでいきたいと考えている.文献1)TominagaM,EguchiH,ManakaHetal:Impairedglu-cosetoleranceisariskfactorforcardiovasculardisease,butnotimpairedfastingglucose.TheFunagataDiabetesStudy.DiabetesCare22:920-924,19992)DaimonM,OizumiT,SaitohTetal:Decreasedserumlevelsofadiponectinareariskfactorfortheprogressiontotype2diabetesintheJapanesePopulation:theFuna-gatastudy.DiabetesCare26:2015-2020,20033)MitchellP,SmithW,AtteboKetal:Prevalenceofage-relatedmaculopathyinAustralia.TheBlueMountainsEyeStudy.Ophthalmology102:1450-1460,19954)EarlyTreatmentDiabeticRetinopathyStudyResearchGroup:Gradingdiabeticretinopathyfromstereoscopiccolorfundusphotographs─anextensionofthemodiedAirlieHouseclassication.ETDRSreportnumber10.Ophthalmology98(Suppl):786-806,19915)WongTY,KleinR,IslamFMetal:Diabeticretinopathyinamulti-ethniccohortintheUnitedStates.AmJOph-thalmol141:446-455,20066)Diabeticretinopathystudy.ReportNumber6.Design,methods,andbaselineresults.ReportNumber7.AmodicationoftheAirlieHouseclassicationofdiabeticretinopathy.PreparedbytheDiabeticRetinopathy.InvestOphthalmolVisSci21(1Pt2):1-226,19817)KleinR,DavisMD,MagliYLetal:TheWisconsinage-relatedmaculopathygradingsystem.Ophthalmology98:1128-1134,19918)HubbardLD,BrothersRJ,KingWNetal:Methodsforevaluationofretinalmicrovascularabnormalitiesassociat-edwithhypertension/sclerosisintheAtherosclerosisRiskinCommunitiesStudy.Ophthalmology106:2269-2280,19999)KleinR,KleinBE,WangQetal:Theepidemiologyof