———————————————————————-Page10910-1810/08/\100/頁/JCLSは本来acid体で生理活性を有するが,末端のカルボキシル基をisopropyl基に置換したプロドラッグとして製品化されている.ただし,ビマトプロストだけはエチル基がアミド結合されている.プロドラッグにすることで,眼表面での活性を抑制し,角膜内でエステラーゼもしくはアミダーゼにより加水分解されてfreeacidとなった後に薬理作用を有する(図1).プロスト系4種はフェニル基を有しC15の水酸基が保存され本来のPGF2a活性を強く有する.一方,プロストン系ウノプロストンはC15の水酸基が代謝されケト基となっているため代謝型PGとよばれており,さらに炭素鎖が長くフェニル基がない.プロスト系とプロストン系はこのように化学構造式の違いを反映して眼圧下降効果にも差があるため,区別して捉えると理解しやすい.PGの作用は,細胞膜受容体のプロスタノイド受容体を介する.現在までにプロスタノイド受容体は8種類同定されており,PGF2aはそのうちのFP受容体に最も親和性が高い(図2).しかしプロスタノイド受容体は互いに非常に類似しており,各PGの結合特異性はやや低く,PGF2aはEP1-4受容体にもかなり結合することがわかっている.最初に開発されたプロスト系薬剤のラタノプロストはFP受容体に対する選択性が高く,それ以降のプロスト系薬剤はよりFP特異性が高いものを目指して開発された経緯がある(図2)15,38).はじめにプロスタグランジン(PG)関連薬はPGF2aを基本骨格としたPG誘導体で,その基本骨格を修飾したプロスト系薬剤と,代謝型のプロストン系に大別できる.特にプロスト系は,緑内障病型を選ばない強い眼圧下降効果と1日1回点眼,全身副作用がないことにより世界的に第一選択薬となり,その緑内障治療への貢献度は非常に高く評価されている.発売後はや10余年経ち,今や日本でプロストン系のイソプロピルウノプロストン,プロスト系のラタノプロスト,トラボプロストの3種類が選択できるが,海外ではビマトプロスト,さらに国内開発中でヨーロッパから認可されるタフルプロストの合計5種類がさらなる将来われわれの選択肢となる可能性がある.ここでは,それぞれの薬剤の薬理学的特性から基礎実験を踏まえた作用機序,これまでに得られた臨床データを踏まえた眼圧下降効果と付加価値を整理してみたい.I薬理特性5種の薬剤の基本骨格はこれまで主として子宮収縮などに関与するPGF2aである.現在眼科薬剤として5種類存在し,ラタノプロスト,トラボプロスト,ビマトプロスト,タフルプロストの4種はその名前のとおりプロスト系とよばれる.一方,代謝型PG関連薬とよばれるプロストン系の1種イソプロピルウノプロストンがある.それらの構造式を図1に示す.これらのPG誘導体(5)755*TadashiroSaeki&MakotoAihara:東京大学大学院医学系研究科外科学専攻感覚運動機能医学講座眼科学〔別刷請求先〕佐伯忠賜朗:〒113-8655東京都文京区本郷7-3-1東京大学大学院医学系研究科外科学専攻感覚運動機能医学講座眼科学特緑内障点眼薬選択のポイントあたらしい眼科25(6):755763,2008プロスタグランジン関連薬の特徴─増える選択肢ProstaglandinAnalogsforGlaucomaTreatment佐伯忠賜朗*相原一*———————————————————————-Page2756あたらしい眼科Vol.25,No.6,2008(6)のようなFP親和性がより高い薬剤ではFP受容体が主たる眼圧下降作用を担っている可能性が示唆されていたが,図2のようにFP親和性の低いウノプロストンやfreeacidにならないまま作用する可能性のあるビマトプロストの眼圧下降の受容体レベルでの作用は明確ではなかった.しかし,PG関連薬によるマウスの眼圧下降作用が確認されたことから7,8),FP受容体欠損マウスを用いて眼圧下降作用を確認したところ,5剤すべての眼圧下降作用が消失したため,PG関連薬の初期シグナルとしてマウスではFP受容体が必須であることが確認された6).最近ではビマトプロストがカンナビノイド受容体を介して眼圧下降作用を惹起する可能性も報告されており9),ウノプロストンとビマトプロストについては完全にFP受容体のみを介するとは言い難い.III房水動態への影響開発当初より,房水動態の研究からラタノプロストは房水流量を変化させず,房水流出増大によって,眼圧下降をもたらすことが指摘され10),房水流出のうち線維柱帯経路からの流出よりもぶどう膜強膜路からの流出増大による影響の大きいことがプロスト系では示唆されていII作用機序PGF2a誘導体のうちプロスト系4剤は,FP以外のプロスタグランジン受容体にも親和性をもち(図2),それらが眼圧下降に関与する可能性もあるが,眼圧下降作用は,おもにFP受容体を介することが示唆されている6).しかし,ウノプロストンはどのプロスタノイド受容体に対しても非常に親和性が低いことが特徴である.一方,プロスト系のビマトプロストは末端がアミド結合であり,プロスタマイドとして別系統のものと位置づけている研究者もいる.さらに,ビマトプロスト角膜のアミダーゼによる加水分解が低い可能性から,分解されずにプロスタマイドとして直接作用する可能性が否定できないが,現在までにプロスタノイド受容体と異なるプロスタマイド受容体は一切同定されていないので,ビマトプロストの作用機序は現在のところ加水分解されたfreeacid体がFPに作用すると考えざるをえない.FP受容体を介した眼圧下降基本構造がFP受容体に親和性の高いPGF2aであったことから,当初よりラタノプロストやトラボプロスト<プロストン系><プロスト系>EsteraseEsteraseEsteraseEsteraseIsopropylunoprostoneAmidasePGF2aisopropylesterLatanoprostTravoprostHOHOHOHOOHOHOOHOHOOHOHOHOOOHOHOOOOOFFNHOOHOHOOHCF3OOOBimatoprostTa?uprost図1プロスタグランジン関連薬の構造式———————————————————————-Page3あたらしい眼科Vol.25,No.6,2008757(7)スメタロプロテイナーゼ(matrixmetalloproteinase:MMP)によって代謝され,MMPは内因性の阻害因子(tissueinhibitorofmetalloproteinase:TIMP)によって阻害される.TIMPは活性型MMPと1:1で複合体を形成してその活性を阻害するもので,すなわちMMPとTIMPの両者のバランスによってECMの恒常性が保たれていると考えられる.これまでにラタノプロストをはじめとするFP受容体作動薬と,房水流出路におけるMMPおよびTIMPの変化の関係が報告されており,房水流出増大の機序として示唆されている1421).ラタノプロスト投与によって,MMP-1,3は増加のみが報告されているが,MMP-2,9に関しては不変ないしは減少の報告もあり,TIMPに関してはMMP増加に対応する反応性の変化が考えられる.ただし,MMPによるECMの変化にはある程度のる11,12)が,FP受容体刺激以降ぶどう膜流出増大効果までの間の機序は完全には解明されていない.また,最近トラボプロストがヒトのoutowfacilityを増加させる一方,ぶどう膜流出は有意に変化させなかったとの報告もなされており13),線維柱帯路の流出改善も行われている可能性が高い.いずれにしろ,房水動態レベルでは房水流出改善であることは間違いない.PG関連薬のぶどう膜強膜路の流出改善機序動物組織を構成する細胞は,細胞外マトリックス(extracellularmatrix:ECM)とよばれる構造体により接着,固定されている.房水流出抵抗は,このプロテオグリカンやコラーゲンなどに代表されるECMによっておもに規定されると考えられている.ECMは,通常の蛋白分解酵素では容易に分解されず,おもにマトリックLatanoprostacidTravoprostacidPGF2aFPTPIPDPEP4EP3EP2EP1FPTPIPDPEP4EP3EP2EP1FPTPIPDPEP4EP3EP2EP1FPTPIPDPEP4EP3EP2EP1FPTPIPDPEP4EP3EP2EP1FPTPIPDPEP4EP3EP2EP1BimatoprostacidTa?uprostacidUnoprostoneacid10-1010-710-410-110-1010-710-410-110-1010-710-410-110-1010-710-410-110-1010-710-410-110-1010-710-410-1<プロスト系><プロストン系>図2プロスタノイド受容体への親和性———————————————————————-Page4758あたらしい眼科Vol.25,No.6,2008(8)2.充血比較的頻度の高い副作用である.主剤のほかに防腐剤などの関与も考えられるが,主としてFP親和性の強いものほど充血が強い傾向がある.半年以上の長期使用により,徐々に頻度が減ったとの報告もある27).3.多毛眼瞼周囲の多毛や,睫毛の太さ・長さ・密度の増大が報告されている28).4.角膜上皮障害点状表層角膜炎,角膜びらんなどの報告がある.防腐剤の関与も考えられ,b-blockerとの併用で,頻度が増すとの指摘がある.これらの比較的頻度の高い副作用についてまとめると,表1のようになる.これらの副作用に関しては,FP受容体親和性の高い薬剤(図2)に頻度の高い傾向が疑われることから,少なくとも一部は,主作用同様にFP受容体の関与する可能性が高い.5.角膜上皮ヘルペス臨床的にラタノプロスト29),実験(家兎)的にはウノプロストンによっても30),単純ヘルペス性角膜炎の発症・再燃の惹起される可能性が多数指摘されているが,機序は不明である.時間がかかることから,薬剤投与後12時間で現れるPG製剤の眼圧下降効果のすべてを説明することがむずかしい.この点については,ヒト毛様体平滑筋にも多くのFP受容体発現が示されていることから22),毛様体平滑筋の弛緩と細胞間隙の拡大を機序とする説もあり23),今後さらなる解明が望まれる.IV副作用図2に示したように,各製剤ごとにFP受容体への親和性に加えて他のプロスタノイド受容体への親和性にも差がある.これが眼圧下降効果や種々の副作用発現に影響している可能性も考えられる.過去においてラタノプロストもPGF2a-isopropylesterの17位に,フェニル基を導入することで結膜充血,刺激感などの副作用軽減を図った経緯があり,図2からはPGF2aのFPおよびEP受容体に対する幅広い親和性と,それに比較してラタノプロストのFP受容体に対する選択性の高まりが窺われる.体内代謝が速く,血中半減期はラタノプロストでは約15分であることが知られ,全身的副作用のないことが利点とされるが,局所に関しては以下の副作用がよく知られている.1.色素沈着メラニン産生チロシナーゼmRNAの発現促進によるメラニン色素の増加24,25)が機序として考えられている.虹彩,眼瞼に色素沈着をきたすが,結膜に関しては報告がない.眼瞼に関しては可逆的(投与中止により,退色)だが,虹彩に関しては不可逆との報告がある26).表1頻度の高い副作用比較トラプロストのたし製剤ラタノプロスト用イプロルノプロストン副作用膜充血眼色素沈着色素沈着頻度角膜角膜眼多毛頻度ンル文り用———————————————————————-Page5あたらしい眼科Vol.25,No.6,2008759(9)でFP受容体への親和性の高いことが窺える.FP以外では,EP1およびEP3に若干の親和性を示すものの(unoprostoneacidを除く),どれもFP受容体への特異性の高いことが示されている.一方,FP受容体の情報伝達系路としてGTP結合蛋白(Gq,Gq/11)→PLC(phospholipaseC)→DAG(dia-cylglycerol)およびIP3(inositol1,4,5-trisphosphate)→PKC(proteinkinaseC)活性化およびCa2+増加→蛋白リン酸化などによる作用発現が示唆されており39,40),FP受容体以降の伝達経路に存在するCa2+産生量やイノシトールリン脂質代謝率からFP受容体刺激薬の細胞内活性を評価した報告もある4042).この評価系によれば,起こしうる最大反応によって示唆される細胞内活性の高さはtravoprostacid>latanoprostacid>bimatoprostacid>unoprostoneacidの順となる.さらに,最大反応の半分に達する際の濃度(EC50)から推察されるFP受容体親和性の高さはtravoprostacid>bimatoprostacid>latanoprostacid>unoprostoneacidの順となり,前述のbindingassayによる結果と矛盾しない.ただしこれらは,あくまでもinvitroのデータ比較であり,実際の眼圧下降までのシグナルは解明されていないので,invivoでの眼圧下降効果に対する評価とは異なる.実際の眼圧の下降効果によるトラボプロスト,ラタノプロスト,ビマトプロストの比較結果を示す.表2は原発開放隅角緑内障(POAG),高眼圧症(OH)を対象とした多数の報告に基づいたmeta-analysis43)を引用したものである.3剤とも30%前後の良好な眼圧下降を示すが,薬剤間の差異はこの結果からはあまり明らかでない.これらプロスト系製剤にはあまり顕著な眼圧下降作6.血管透過性亢進無水晶体眼におけるエピネフリン黄斑症に似て,ラタノプロスト投与眼でも胞様黄斑浮腫(CME)や前部ぶどう膜炎の発生率増加が多数指摘された31).CMEについては,無水晶体眼および眼内レンズ眼で特に発生しやすいことが懸念された32)が,発生率がそれほど高くないこと33)や,前房水フレア値に変化がないこと34)などから関係を疑問視する報告もある35).また他の緑内障点眼薬においては,防腐剤塩化ベンザルコニウム(ben-zalkoniumchloride:BAC)の関与も疑われている36).一方で,BACを含有しないトラボプロスト(トラバタンズR)によるCME発症を示唆する報告もある37).したがって血管透過性亢進については完全な結論が得られていない.副作用に関してはいずれも念頭に置きつつ有益性投与を行う必要があると思われる.特に,上記の発生率が高い副作用に関しては,前もって言及しておくことが,信頼関係およびコンプライアンス向上の点からも望まれる.V眼圧下降作用薬剤の構造ごとに,FP受容体への親和性(受容体への結合のしやすさ)が異なり,細胞内活性(受容体に結合した後,細胞内情報伝達を経て作用を発現させる強さ)もそれぞれ異なる(たとえば,親和性が高くても細胞内活性が0に近ければ,それは阻害薬となる).もちろん細胞内活性も測定するシグナルにより異なる.プロスタノイド受容体に対する各製剤の親和性を図2に示す.図は各プロスタノイド受容体を発現した種々の細胞におけるbindingassayの結果である.各プロスタノイド受容体刺激薬PGF2a(FP),PGE2(EP1-4),PGD2(DP),Iloprost(IP),SQ29548(TP)と各製剤を競合させ,その際の製剤による阻害定数(Ki)を評価,プロットしたものである.すなわちKi値が小さいほうがその受容体に対する親和性が高く,グラフの外側にいくほど親和性が高いことを示している.なかでも同一スタディ内でのFP受容体に対する各Ki値は,unoprostoneacid>latanoprostacid>bimato-prostacid>travoprostacidの順に大きく,この逆の順表2プロスト系薬剤の眼圧下降効果比較点眼薬文献り———————————————————————-Page6760あたらしい眼科Vol.25,No.6,2008(10)い可能性も示唆されている.眼圧以外の要素としては,日本で上市されたトラボプロストの製剤,トラバタンズRは,BACを含まず,sof-ZiaRというイオン緩衝システムによる抗菌効果を保っているのが特徴である.上皮障害低下が期待される一方,副次的に角膜浸透性の低下などにより眼圧効果が低下する懸念もあったが,BACの有無で眼圧下降効果に差がないことが示されており48),他剤と比較しても遜色ないことが報告されている.トラボプロストは,ラタノプロストの効果が不十分であった症例(ノンレスポンダー)に対してもさらに眼圧を低下させる可能性があり,これまでは他系統の薬剤に変更せざるをえなかった症例に対しても,PG関連薬による治療継続の可能性を示すものとして,注目に値する.この点に関してはもちろん,トラボプロスト無効症例にラタノプロストが有効な可能性も考えられ,今後の症例増加とともに検討が必要と思われる.これら2種を含め製剤としては,基剤やpH,保存温度などの特徴があるので,よく理解することが重要である.表3に各製剤の概要を示した.おわりに今回おもに比較したプロスト系トラボプロスト,ラタノプロスト,ビマトプロストの3剤において,薬理学的な差ほど臨床的なデータに著明な差がみられないのは,PG製剤の副作用の一部は主作用と同じくFP受容体を介している可能性があり,臨床使用可能な程度に副作用用の相違がないが,プロストン系のウノプロストンは眼圧下降効果に劣る44,45).ただし,このようにプロスト系製剤は薬理学的に類似していても微妙に薬理作用が異なっている可能性が高く,あるプロスト系製剤の効果が低くても他の製剤を試す価値は十分あると考える.VI製剤の差続いて,最近特に関心が高いと思われるトラボプロストとラタノプロストの比較について述べる.まず国内第Ⅲ相試験の正常眼圧緑内障(NTG)を含む開放隅角緑内障(OAG)およびOHを対象とした無作為化単盲検並行群間比較試験では,1日1回夜の6カ月間連続投与,最終点眼1214時間後の眼圧測定において,ベースライン眼圧1536mmHg(平均約20)に対してトラボプロスト投与群(70例)は5.1mmHg,ラタノプロスト投与群(66例)は4.8mmHgで有意差はなかった.別の病型として,周辺虹彩切除後も眼圧の高い(>19mmHg)慢性閉塞隅角緑内障に対する効果の報告があり46),2剤ともに有意に眼圧下降効果を有するものの,やはり2剤間に有意差はないとする結果であった.さらに,効果持続時間の比較として,OAGに対する2週間連投の後,最終点眼後44時間までの眼圧比較結果によれば47),24時間後の時点でトラボプロスト点眼群がラタノプロスト点眼群より有意に(p=0.012,One-WayRepeated-MeasuresANOVA)眼圧値が低かったとされ,すなわちトラボプロストのほうが効果持続の長表3プロスタグランジン関連薬一覧(開発中を含む)ウノプロストンラタノプロストトラボプロストビマトプロストタフルプロスト分子量382.5432.6500.5415.6452.5臨床濃度0.12%0.005%0.004%0.03%*0.0015%*系統プロストン系プロスト系プロスト系プロスト系プロスト系開発国日本米国米国米国日本国内発売1994年10月1999年5月2007年10月申請中申請中投与回数1日2回1日1回1日1回1日1回1日1回保存条件115℃,遮光28℃,遮光125℃1525℃*未発表使用期限3年3年18カ月3年未発表防腐剤BAC0.005%BAC0.02%sofZiaR(イオン緩衝系防腐剤)BAC0.005%*未発表BAC:塩化ベンザルコニウム.*:海外データ.———————————————————————-Page7あたらしい眼科Vol.25,No.6,2008761(11)prostoneisopropyl.JOculPharmacolTher17:433-441,20015)NomuraS,HashimotoM:Pharmacologicalprolesoflatanoprost(Xalatan),anovelanti-glaucomadrug.NipponYakurigakuZasshi115:280-286,20006)OtaT,AiharaM,NarumiyaSetal:Theeectsofprosta-glandinanaloguesonIOPinprostanoidFP-receptor-decientmice.InvestOphthalmolVisSci46:4159-4163,20057)AiharaM,LindseyJD,WeinrebRN:Reductionofintraoc-ularpressureinmouseeyestreatedwithlatanoprost.InvestOphthalmolVisSci43:146-150,20028)OtaT,MurataH,SugimotoEetal:Prostaglandinana-loguesandmouseintraocularpressure:eectsoftau-prost,latanoprost,travoprost,andunoprostone,consider-ing24-hourvariation.InvestOphthalmolVisSci46:2006-2011,20059)RomanoMR,LogranoMD:EvidencefortheinvolvementofcannabinoidCB1receptorsinthebimatoprost-inducedcontractionsonthehumanisolatedciliarymuscle.InvestOphthalmolVisSci48:3677-3682,200710)AlmA,VillumsenJ:PhXA34,anewpotentocularhypotensivedrug.Astudyondose-responserelationshipandonaqueoushumordynamicsinhealthyvolunteers.ArchOphthalmol109:1564-1568,199111)TorisCB,CamrasCB,YablonskiME:EectsofPhXA41,anewprostaglandinF2alphaanalog,onaqueoushumordynamicsinhumaneyes.Ophthalmology100:1297-1304,199312)ZiaiN,DolanJW,KacereRDetal:Theeectsonaque-ousdynamicsofPhXA41,anewprostaglandinF2alphaanalogue,aftertopicalapplicationinnormalandocularhypertensivehumaneyes.ArchOphthalmol111:1351-1358,199313)TorisCB,ZhanG,FanSetal:Eectsoftravoprostonaqueoushumordynamicsinpatientswithelevatedintra-ocularpressure.JGlaucoma16:189-195,200714)ZhongY,GaoJ,YeWetal:Eectoflatanoprostacidandpilocarpineonculturedrabbitciliarymusclecells.OphthalmicRes39:232-240,200715)OhDJ,MartinJL,WilliamsAJetal:Analysisofexpres-sionofmatrixmetalloproteinasesandtissueinhibitorsofmetalloproteinasesinhumanciliarybodyafterlatanoprost.InvestOphthalmolVisSci47:953-963,200616)HusainS,JafriF,CrossonCE:AcuteeectsofPGF2al-phaonMMP-2secretionfromhumanciliarymusclecells:aPKC-andERK-dependentprocess.InvestOph-thalmolVisSci46:1706-1713,200517)HinzB,RoschS,RamerRetal:Latanoprostinducesmatrixmetalloproteinase-1expressioninhumannonpig-mentedciliaryepithelialcellsthroughacyclooxygenase-2-dependentmechanism.FASEBJ19:1929-1931,200518)WeinrebRN,LindseyJD,MarchenkoGetal:Prostaglan-を抑えようとすれば主作用もある程度制限されることを反映しているからかもしれない.PG関連薬の眼圧下降作用についてはPGD249,50),PGE251,52)など,FP以外のプロスタノイド受容体刺激による眼圧下降も示唆されており,将来各受容体の作用が解明され,FP受容体以外の眼圧に作用する受容体,受容体サブタイプに対する親和性および細胞内活性を高めた薬剤開発が期待され,さらに既存のFP受容体刺激薬と併用することで,眼圧下降効果の増強,ノンレスポンダーの減少や副作用軽減を図れる可能性があり,PG関連薬はさらに発展する分野であると思われる.現状では,副作用が少ないが点眼2回で眼圧下降効果に劣るプロストン系ラタノプロストと,副作用が出やすいものの点眼1回で第一選択薬となっているプロスト系製剤の特徴をよく捉え,患者の不利益にならないように処方することが大切である.日本に多いNTGに対してのトラバタンズRを含めた今後導入予定の薬剤の効果は今後のデータを待ちたいが,少なくともラタノプロストの10年の実績から得られたプロスト系の第一選択眼圧下降薬としての地位は揺るぎ難く,プロスト系PG関連薬のなかから患者に応じて選択を行っていくのが,処方の第一段階としてのポイントであろう.選択肢が増えてきたことで,薬物治療での眼圧コントロールの可能性が少しでも向上するのは喜ばしいことであり,それだけにわれわれも十分な知識をもってPG関連薬を使い分ける必要がある.文献1)WoodwardDF,KraussAH,ChenJetal:Pharmacologicalcharacterizationofanovelantiglaucomaagent,Bimato-prost(AGN192024).JPharmacolExpTher305:772-785,20032)SharifNA,KellyCR,CriderJYetal:OcularhypotensiveFPprostaglandin(PG)analogs:PGreceptorsubtypebindinganitiesandselectivities,andagonistpotenciesatFPandotherPGreceptorsinculturedcells.JOculPhar-macolTher19:501-515,20033)WoodwardDF,KraussAH,ChenJetal:Thepharmacol-ogyofbimatoprost(Lumigan).SurvOphthalmol45(Suppl4):S337-345,20014)BhattacherjeeP,PatersonCA,PercicotC:Studiesonreceptorbindingandsignaltransductionpathwaysofuno———————————————————————–Page8762あたらしい眼科Vol.25,No.6,2008cantcystoidmacularedemainpseudophakicandaphakicpatientswithglaucomareceivinglatanoprost.JGlaucoma9:317-321,200034)LindenC,NuijaE,AlmA:EectsonIOPrestorationandblood-aqueousbarrierafterlong-termtreatmentwithlatanoprostinopenangleglaucomaandocularhyperten-sion.BrJOphthalmol81:370-372,199735)SchumerRA,CamrasCB,MandahlAK:Latanoprostandcystoidmacularedema:isthereacausalrelationCurrOpinOphthalmol11:94-100,200036)MiyakeK,OtaI,IbarakiNetal:Enhanceddisruptionoftheblood-aqueousbarrierandtheincidenceofangio-graphiccystoidmacularedemabytopicaltimololanditspreservativeinearlypostoperativepseudophakia.ArchOphthalmol119:387-394,200137)EsquenaziS:CystoidmacularedemainapseudophakicpatientafterswitchingfromlatanoprosttoBAK-freetra-voprost.JOculPharmacolTher23:567-570,200738)TakagiY,NakajimaT,ShimazakiAetal:Pharmacologi-calcharacteristicsofAFP-168(tauprost),anewpros-tanoidFPreceptoragonist,asanocularhypotensivedrug.ExpEyeRes78:767-776,200439)ColemanRA,SmithWL,NarumiyaS:InternationalUnionofPharmacologyclassicationofprostanoidreceptors:properties,distribution,andstructureofthereceptorsandtheirsubtypes.PharmacolRev46:205-229,199440)GrinBW,WilliamsGW,CriderJYetal:FPprostaglan-dinreceptorsmediatinginositolphosphatesgenerationandcalciummobilizationinSwiss3T3cells:apharmaco-logicalstudy.JPharmacolExpTher281:845-854,199741)HellbergMR,SalleeVL,McLaughlinMAetal:Preclinicalecacyoftravoprost,apotentandselectiveFPprosta-glandinreceptoragonist.JOculPharmacolTher17:421-432,200142)SharifNA,WilliamsGW,KellyCR:BimatoprostanditsfreeacidareprostaglandinFPreceptoragonists.EurJPharmacol432:211-213,200143)vanderValkR,WebersCA,SchoutenJSetal:Intraocu-larpressure-loweringeectsofallcommonlyusedglauco-madrugs:ameta-analysisofrandomizedclinicaltrials.Ophthalmology112:1177-1185,200544)SusannaRJr,GiampaniJJr,BorgesASetal:Adouble-masked,randomizedclinicaltrialcomparinglatanoprostwithunoprostoneinpatientswithopen-angleglaucomaorocularhypertension.Ophthalmology108:259-263,200145)AungT,ChewPT,YipCCetal:Arandomizeddouble-maskedcrossoverstudycomparinglatanoprost0.005%withunoprostone0.12%inpatientswithprimaryopen-angleglaucomaandocularhypertension.AmJOphthal-mol131:636-642,200146)ChenMJ,ChenYC,ChouCKetal:Comparisonoftheeectsoflatanoprostandtravoprostonintraocularpres-sureinchronicangle-closureglaucoma.JOculPharmacoldinFPagonistsaltermetalloproteinasegeneexpressioninsclera.InvestOphthalmolVisSci45:4368-4377,200419)AnthonyTL,LindseyJD,WeinrebRN:Latanoprost’seectsonTIMP-1andTIMP-2expressioninhumancili-arymusclecells.InvestOphthalmolVisSci43:3705-3711,200220)KimJW,LindseyJD,WangNetal:Increasedhumanscleralpermeabilitywithprostaglandinexposure.InvestOphthalmolVisSci42:1514-1521,200121)el-ShabrawiY,EckhardtM,BergholdAetal:Synthesispatternofmatrixmetalloproteinases(MMPs)andinhibi-tors(TIMPs)inhumanexplantorganculturesaftertreat-mentwithlatanoprostanddexamethasone.Eye14(Pt3A):375-383,200022)DavisTL,SharifNA:Quantitativeautoradiographicvisu-alizationandpharmacologyofFP-prostaglandinreceptorsinhumaneyesusingthenovelphosphor-imagingtechnol-ogy.JOculPharmacolTher15:323-336,199923)PoyerJF,Millar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