———————————————————————-Page10910-1810/08/\100/頁/JCLSが起こり,ケミカルメディエーターが結膜局所に遊離される.ヒスタミンは,ケミカルメディエーターの一つで,マスト細胞内に存在し,アレルゲンによる抗原抗体反応の結果,結膜局所に遊離し,結膜の血管や三叉神経のC線維の自由終末に存在するヒスタミンH1レセプターに結合し,充血,痒感などのアレルギー性結膜炎の症状をひき起こす.この一連の反応によって,局所の結膜下の血管へサイトカインや接着分子が働きかけ,結膜上皮中や涙液中に好酸球が浸潤してくる.II抗アレルギー点眼薬の作用機序と特徴抗アレルギー薬は,Ⅰ型アレルギー反応を抑制する薬剤であり,主たる作用機序からケミカルメディエーター遊離抑制薬とヒスタミンH1受容体拮抗薬(抗ヒスタミン薬)に分類される(図1).ケミカルメディエーター遊離抑制薬はマスト細胞の脱顆粒を抑制することにより,ヒスタミンなどのケミカルメディエーターが結膜局所へ遊離することを抑制し,症状を抑える.一方,ヒスタミンH1受容体拮抗薬は,脱顆粒により結膜局所へ遊離したヒスタミンが三叉神経や毛細血管のH1受容体に結合するのを妨げる.眼痒感や充血などの出現をレセプターレベルで抑えるため,自覚症状の改善に対し,即効性が期待できる.わが国では,現在までに9種類の抗アレルギー点眼薬が製剤化されている(表1).いずれの薬剤もすでに内服薬や点鼻薬として認可され処方されているものである.はじめにスギ花粉症をはじめとするアレルギー性結膜炎には,抗アレルギー点眼薬が第一選択薬1)として用いられている.ステロイド点眼薬と異なり,安全性が高い点から,眼科医にとっても使いやすい点眼薬である.しかし,アレルギー性結膜炎の治療満足度を高めるためには,早く痒みを軽減させることが求められており,抗ヒスタミン作用を有する点眼薬(抗ヒスタミン点眼薬)に期待が寄せられている2).従来,わが国の抗アレルギー点眼薬は,抗ヒスタミン作用を有するものが少なかったが,最近,新しい抗ヒスタミン点眼薬が処方可能となった.本稿では,抗アレルギー点眼薬を中心に,抗ヒスタミン点眼薬とその特徴について述べてみたい.Iアレルギー性結膜炎の病態─ヒスタミンの関与─アレルギー性結膜炎の症状は,Ⅰ型アレルギー反応の即時相が主体で発症する.涙液を介し眼表面に外界からスギ花粉などのアレルゲンが飛入すると,結膜のマクロファージに捕えられ,この情報がT細胞に伝えられ,T細胞からの情報で,B細胞は,アレルゲン特異的免疫グロブリンE(IgE)抗体を産生する.これが,結膜組織中のマスト細胞表面のIgEレセプターに結合すると,このアレルゲンに感作された状態となる.再度,アレルゲンが眼表面に侵入し,2個のマスト細胞上のアレルゲン特異的IgE抗体を架橋すると,マスト細胞の脱顆粒(9)143*EtsukoTakamura:東京女子医科大学眼科学教室〔別刷請求先〕高村悦子:〒162-8666東京都新宿区河田町8-1東京女子医科大学眼科学教室特集眼アレルギーの知識はいまあたらしい眼科25(2):143148,2008抗ヒスタミン点眼薬とDualActionAnti-HistamineEyedropsandDualAction高村悦子*———————————————————————-Page2144あたらしい眼科Vol.25,No.2,2008(10)しかし,現在アレルギー性鼻炎に用いられる治療薬(表2)では,第二世代の抗ヒスタミン薬が主流となっているのに比べ,わが国で認可されている抗アレルギー点眼薬は,ケミカルメディエーター遊離抑制薬は6種類あるものの,抗ヒスタミン作用を有するものは3種類と少ない.点眼薬は,全身への移行が少ないため,抗ヒスタミン薬であっても内服薬の場合に問題となる眠気など副作用を気にせず使えるメリットがある.抗ヒスタミン薬が表1抗アレルギー点眼薬の種類と点眼法メディエーター遊離抑制点眼薬(抗ヒスタミン作用のいの)2%クロモグリク酸ナトリウム(インタールR):1日4回点眼0.25%アンレキサノクス(エリックスR):1日4回点眼0.1%ペミロラストカリウム(アレギサールR):1日2回点眼0.05%トラニラスト(リザベンR/トラメラスR):1日4回点眼0.1%イブジラスト(ケタスR/アイビナールR):1日4回点眼0.1%アシタザノラスト水和物(ゼペリンR):1日4回点眼ヒスタミンH1受容体拮抗薬(抗ヒスタミン作用のあるもの)0.05%フマル酸ケトチフェン(ザジテンR):1日4回点眼0.025%塩酸レボカバスチン(リボスチンR):1日4回点眼0.1%塩酸オロパタジン(パタノールR):1日4回点眼表2アレルギー性鼻炎に用いられる治療薬ミカルメディエーター遊離抑制薬(マスト細胞薬)クロモグリク酸ナトリウム(インタールR),トラニラスト(リザベンR),アンレキサノクス(ソルファR),ペミロラストカリウム(アレギサールR,ペミラストンR)②ケミカルメディエーター受容体拮抗薬a)ヒスタミンH1受容体拮抗薬(抗ヒスタミン薬)第1世代:d-マレイン酸クロルフェニラミン(ポララミンR),フマル酸クレマスチン(タベジールR)など第2世代:フマル酸ケトチフェン(ザジテンR),塩酸アゼラスチン(アゼプチンR),オキサトミド(セルテクトR),メキタジン(ゼスランR,ニポラジンR),フマル酸エメダスチン(ダレンR,レミカットR),塩酸エピナスチン(アレジオンR),エバスチン(エバステルR),塩酸セチリジン(ジルテックR),塩酸レボカバスチン(リボスチンR),ベシル酸ベポタスチン(タリオンR),塩酸フェキソフェナジン(アレグラR),塩酸オロパタジン(アレロックR),ロラタジン(クラリチンR)b)ロイコトリエン受容体拮抗薬(抗ロイコトリエン薬)プランルカスト水和物(オノンR)c)プロスタグランジンD2・トロンボキサンA2受容体拮抗薬(抗プロスタグランジンD2・トロンボキサンA2薬)ラマトロバン(バイナスR)③Th2サイトカイン阻害薬トシル酸スプラタスト(アイピーディR)④ステロイド薬a)鼻噴霧用:プロピオン酸ベクロメタゾン(アルデシンRAQネーザル,リノコートR),プロピオン酸フルチカゾン(フルナーゼR)b)経口用:ベタメタゾン・d-マレイン酸クロルフェニラミン配合剤(セレスタミンR)⑤その他変調療法薬,生物製剤,漢方薬図1抗アレルギー薬の作用機序b.ヒスタミンH1受容拮抗薬(抗ヒスタミン薬)メディエーター遊離抑制薬即時相反応眼?痒感充血流涙異物感などPGD2ロイコトリエントリプターゼなどヒスタミン抗原IgEマスト細胞脱顆粒ヒスタミンH1受容体拮抗薬即時相反応眼?痒感充血流涙異物感などヒスタミンH1受容体抗原IgEマスト細胞脱顆粒a.メディエーター遊離抑制薬———————————————————————-Page3あたらしい眼科Vol.25,No.2,2008145(11)において人工涙液投与眼に比べ,有意な自覚症状スコアの低値が示されている3).イネ科の花粉によるアレルギー性結膜炎に対し,自覚症状のスコアの推移を抗ヒスタミン点眼薬とメディエーター遊離抑制点眼薬で比較すると,抗ヒスタミン点眼薬投与群では投与開始後3日目で投与開始前に比べ自覚症状スコアの有意な改善がみられた.5日目には,抗ヒスタミン点眼薬投与群において,メディエーター遊離抑制点眼薬投与群に比べ有意な自覚症状スコアの改善が認められた(図2)4).これらの結果から,症状の改善の開始も早く,投与開始1週間以内で比較すると,メディエーター遊離抑制薬に比べ,抗ヒスタミン薬点眼群で症状の改善がみられ,投与開始後短期間で効果が得られている.IV眼誘発試験による抗ヒスタミン点眼薬の有効性の検討花粉症に対する点眼薬の効果を検討する場合,花粉飛散期に症状を有する患者を対象に行う環境試験が用いられているが,経過観察期間での花粉への曝露量が結果に影響を及ぼす可能性があり,評価がむずかしいことがある.眼誘発テスト(conjunctivalallergenchallengetest:CAC)は,日常生活で抗原に曝露された状態と同じ機序でアレルギー性結膜炎を再現でき,環境試験に比較し,結果に影響を及ぼす花粉飛散量などの環境要因や個体差などを最小限にして薬効を評価できる.無症状期のスギ花粉症患者に同意を得て,両眼に同程度の眼痒感,充血が発現する濃度のスギ抗原溶液により眼症状を点眼製剤化しにくいといった点もこれらの較差の原因の一つと思われるが,欧米で認可されている抗アレルギー点眼薬(表3)10種類のうち,6種類が抗ヒスタミン作用を有するものであることを考えると,アレルギー性結膜炎に対する治療薬として抗ヒスタミン薬の必要性がうかがわれる.III抗ヒスタミン点眼薬の特徴─即効性:メディエーター遊離抑制点眼薬との比較─ヒスタミンH1受容体拮抗薬はアレルギー症状に対し即効性が期待できる薬剤である.両眼同程度の自覚症状を有する季節性アレルギー性結膜炎患者の片眼に抗ヒスタミン点眼薬である0.025%レボカバスチン点眼薬を,他眼に人工涙液を点眼し,経時的に眼痒感のスコアを比較した結果,15分後には抗ヒスタミン点眼薬投与眼表3米国で承認されている抗アレルギー点眼薬メディエーター遊離抑制点眼薬(抗ヒスタミン作用のいの)4%クロモグリク酸ナトリウム0.1%ペミロラストカリウム0.1%ロドキサミド2%ネドクロミルヒスタミンH1受容体拮抗薬(抗ヒスタミン作用のあるもの)0.1%塩酸オロパタジン0.2%塩酸オロパタジン0.025%フマル酸ケトチフェン0.05%塩酸アゼラスチン0.05%フマル酸エメダスチン0.05%塩酸レボカバスチン0.05%塩酸エピナスチン-2.0-1.5-1.0-0.500.51.0♯******1日目2日目4日目5日目6日目7日目投与後日数投与開始時対象:イネ科抗原などによるアレルギー性結膜炎3日目*p<0.05#p<0.05:トラニラスト点眼薬投与群(n=8):塩酸レボカバスチン点眼薬投与群(n=7)投与1週間後のスコア差図2アレルギー性結膜炎に対する抗アレルギー点眼薬の効果─メディエーター遊離抑制薬と抗ヒスタミン薬との比較─(文献4より改変)———————————————————————-Page4146あたらしい眼科Vol.25,No.2,2008(12)行い,抗ヒスタミン点眼薬である0.025%レボカバスチン点眼薬の有効性を評価した.その結果,抗原溶液点眼15分後の眼痒感,充血はプラセボに比較し有意な改善がみられている(図3)6).抗ヒスタミン点眼薬の比較もこの方法で行うことができる.片眼に0.1%オロパタジン点眼薬を,他眼に0.025%レボカバスチン点眼薬を点眼し,3.5時間後に至適濃度の抗原を両眼に投与し,その3分後,5分後,7分後の眼痒感を両眼で比較した結果では,いずれの時間においても0.1%オロパタジン点眼薬が0.025%レボカバスチン点眼薬に比べ有意に低値を示した7).VDualactionとは「Dualaction」とは,メディエーター遊離抑制作用とヒスタミンH1受容体拮抗作用の両方の作用を併せもつことである8).現在,わが国の抗アレルギー点眼薬のうち,オロパタジン,ケトチフェンが,そして,欧米で承認されているものとして,アゼラスチン,エピナスチンなどがこれにあたるが,invitroの結果では,点眼薬の濃度,すなわち,0.025%ケトチフェン(わが国では0.05%),0.05%アゼラスチン,0.05%エピナスチンは,ヒトのマスト細胞や角膜上皮の細胞膜にも影響を及ぼすが,0.1%オロパタジンは細胞膜に影響しない.オロパタジン以外の抗ヒスタミン薬は,低用量では,ヒスタミ誘発する方法で,米国ではFDA(食品・医薬品局)で認可されているアレルギー性結膜炎の治療薬の評価方法である5).CACの方法として,まず最初に,症状が発現するスギ抗原至適濃度を決定する.2回目の来院で至適濃度の抗原点眼によって両眼に同程度の目的とする重症度の症状が出現することを確認する.3回目の来院で抗アレルギー点眼薬などの試験薬を片眼に,対照薬またはプラセボを他眼に投与後に,2回目までの来院で決定した至適濃度の抗原を点眼し,その後の症状,所見を左右眼で比較する.この方法を用いて,スギ花粉によるアレルギー性結膜炎の既往があり,血清学的検査(RAST法)にてスギ抗原特異的IgE抗体陽性の患者に同意を得て,花粉非飛散期に,ニホンスギ抗原による眼誘発テストを図3スギ抗原による眼誘発テストを用いた0.025%レボカバスチン点眼薬の効果(n=24)抗原溶液点眼15分後の眼痒感はプラセボに比較し有意な改善がみられている.(文献6より)2.52.01.51.00.50.0***********10*p<0.01**p<0.001平均症状スコア:プラセボ:塩酸レボカバスチン点眼液?痒感の推移(初回誘発)?痒感の推移(再誘発)15250240245255(分)2302.52.01.51.00.50.0***********10*p<0.01**p<0.001平均症状スコア:プラセボ:塩酸レボカバスチン点眼液充血の推移(初回誘発)充血の推移(再誘発)15250240245255(分)230図4塩酸オロパタジンのヒト結膜マスト細胞からのヒスタミン遊離抑制作用0.1%オロパタジンは濃度依存的にヒスタミン遊離を抑制した.(文献9より改変)log〔薬剤濃度〕***-3-4-5-6-7*-20020406010080ヒスタミン遊離抑制率(%)(mol/?):塩酸オロパタジン(n=3):ペミロラストカリウム(n=3):クロモグリク酸ナトリウム(n=3)平均値±SD*p<0.05———————————————————————-Page5あたらしい眼科Vol.25,No.2,2008147(13)に低値を示した11).同時に行った結膜ブラッシュサイトロジーでは,初期療法により結膜上皮内の炎症細胞の浸潤や,ヒスタミンの濃度の抑制が認められている.また,季節性アレルギー性結膜炎患者12例を対象に,花粉飛散開始2週間前から右眼に0.1%オロパタジン点眼薬,左眼に人工涙液を1回12滴,1日4回点眼し,花粉飛散開始,花粉飛散14日目の眼痒感を比較し,オロパタジン点眼薬投与眼では眼痒感スコアは上昇せず,人工涙液に比べ有意に症状を抑制した.これらの結果から,スギ花粉によるアレルギー性結膜炎に対し抗ヒスタミン点眼薬による初期療法が有効であることが示されている13).耳鼻科領域においては,スギ花粉症の鼻症状に対し,初期療法としてメディエーター遊離抑制薬だけでなく,抗ヒスタミン薬の内服が積極的に用いられているが,それには,花粉飛散早期に症状がでる,すなわち,花粉飛散量がそれほど多くなくても症状が出現するhighres-ponderに対する治療の意味も含まれている.眼科領域では,従来初期療法には,メディエーター遊離抑制点眼薬が選択されることが多かったが,11月以降には,散発的にスギ花粉が飛散することを考慮すると,初期療法にも抗ヒスタミン作用を有する点眼薬の有用性が期待できる.実際,初期療法により,花粉飛散ピーク時の症状が例年に比較し軽症であった患者は,その後もこの方法を希望することから考えても,点眼薬による初期療法の効果は日常臨床の場でも有用と思われる.初期療法に対する患者意識調査14)では,平成9年に比べ平成13年では,初期療法を「知らなかった」が減り,すでに初期療法を受けている,が増えている.また,初期療法中,点眼を忘れる理由として,約半数が「日中忙しいとき」をあげていることから,症状が少ない時期に点眼を継続するためには,点眼時の刺激の少ない抗ヒスタミン点眼薬は初期療法に適した点眼薬になる可能性がある.眼科領域では,花粉飛散ピーク時に副作用を考慮しステロイド点眼薬を長期に使用することを避けるために,抗アレルギー点眼薬を中心に,たとえば,レボカバスチン点眼薬とクロモグリク酸点眼薬を併用するといったように,ヒスタミンH1受容体拮抗薬とメディエーター遊ン遊離を誘発する二層性の作用が認められている.オロパタジンは,薬理作用として,ヒト結膜マスト細胞からのヒスタミン遊離を濃度依存的に抑制し(図4)9),点眼薬の濃度(0.1%)でヒト結膜マスト細胞からのヒスタミン遊離を抑制することが可能であり,抑制率は90%以上(図5)8)と報告されている.また,抗ヒスタミン点眼薬のなかでも,ケトチフェンやレボカバスチンに比べ,選択的にヒスタミンH1受容体へ結合し10),抗ヒスタミン作用を発揮する.VI初期療法へのDualactionの応用スギ花粉症では,花粉飛散時期が予測可能であり,アレルギー性結膜炎に対しても抗アレルギー点眼薬を用いた初期療法により花粉飛散時期の症状の軽減が期待できる1113).毎年スギ花粉飛散時期に眼の痒感,流涙,眼脂などのアレルギー性結膜炎の症状の既往があり,RAST法により血清中抗スギIgE抗体が陽性を示す症例に対し抗ヒスタミン点眼薬である0.05%ケトチフェン点眼薬を花粉飛散開始2週間前から開始する季節前投与群(初期療法群)と,飛散開始時期に点眼治療を開始する季節前非投与群に封筒法により無作為に割り付け,花粉飛散時期の痒感,流涙,異物感,眼脂,充血などの自覚症状の程度をビジュアルアナログスケールにより比較した.その結果,すべての自覚症状において季節前投与群は季節前非投与群に比べ自覚症状のスコアは有意80200406080100401002060:塩酸アゼラスチン(0.05%):塩酸エピナスチン(0.05%):塩酸オロパタジン(0.1%):フマル酸ケトチフェン(0.025%)ヒスタミン遊離抑制率(%)図50.1%オロパタジン点眼薬のヒト結膜マスト細胞からのヒスタミン遊離抑制作用塩酸オロパタジンは,点眼薬の濃度(0.1%)でヒトマスト細胞からのヒスタミン遊離を抑制し,抑制率は90%以上であった.(文献8より)———————————————————————-Page6148あたらしい眼科Vol.25,No.2,20087)大野重昭,内尾英一,高村悦子ほか:日本人のアレルギー性結膜炎に対する0.1%塩酸オロパタジン点眼液の有効性と使用感の検討─0.25%塩酸レボカバスチン点眼液との比較.臨眼61:251-255,20078)RosenwasserLJ,O’BrienT,WeyneJ:Mastcellstabiliza-tionandantihistamineeectsofolopatadineophthalmicsolution:areviewofpre-clinicalandclinicalresearch.CurrMedResOpin21:1377-1387,20059)YanniJM,MillerST,GamacheDAetal:Comparativeeectsoftopicalocularanti-allergicdrugsonhumancon-junctivalmastcells.AnnAllergyAsthmaImmunol79:541-545,199710)SharifNA,XuSX,YannniJM:Olopatadine(AL-4943A):Ligandbindingandfunctionalstudiesonanovel,longact-ingH1-selectivehistamineantagonistandanti-allergicagentforuseinallergicconjunctivitis.JOculPharmacolTher12:401-407,199611)高村悦子:アレルギー性結膜炎の治療─初期療法,季節前投与.アレルギーの臨床14:650-654,199412)齋藤圭子:アレルギー性結膜炎に対する予防的治療法.あたらしい眼科17:1199-1204,200013)海老原伸行:塩酸オロパタジン点眼液による季節性アレルギー性結膜炎の初期療法.あたらしい眼科24:1523-1525,200714)中川やよい,東田みち代:スギ花粉性結膜炎患者の受診パターンと治療のコンプライアンス─眼科外来患者アンケート調査─.あたらしい眼科19:113-120,2002(14)離抑制点眼薬を併用することも有効な治療法として行われてきたが,今後は,「Dualaction」を有する抗アレルギー点眼薬の有効な使い方が検討されるであろう.文献1)アレルギー性結膜疾患診療ガイドライン編集委員会:特集アレルギー性結膜疾患診療ガイドライン,日眼会誌110:99-140,20062)中川やよい:アレルギー性結膜炎患者の受診パターンと治療のコンプライアンス─インターネット患者アンケート全国調査2005年度報告書─.新薬と臨床55:74-88,20063)FujishimaH,FukagawaK,TakanoYetal:Theearlyecacyoftopicallevocabastineinpatientswithallergicconjunctivitis.AllergoInt55:301-303,20064)福島敦樹,中川やよい,内尾英一ほか:スギ花粉以外の抗原によるアレルギー性結膜炎の薬物療法─ヒスタミンH1受容体拮抗点眼薬とメディエーター遊離抑制点眼薬の効果について─.あたらしい眼科22:225-229,20055)AbelsonMB,ChambersWA,SmithLM:Conjunctivalalle-rgenchallenge.Aclinicalapproachtostudyingallergicconjunctivitis.ArchOphthalmol108:84-88,19906)TakamuraE,NomuraK,FujishimaHetal:EcacyoflevocabastinehydrochlorideophthalmicsuspensionintheconjunctivalallergenchallengetestinJapanesesubjectswithseasonalallergicconjunctivitis.AllergoInt55:157-165,2006