———————————————————————-Page10910-1810/07/\100/頁/JCLSも7眼(19.4%)認められた.遠方矯正視力は36例全眼で0.7以上,1.0以上も9眼(25.0%)認められた(図1b).近方裸眼視力は1眼(2.8%)が0.3であったが,それを除く35眼(97.2%)で新聞活字を判別可能な0.4以上の視力が得られた(図2a).0.6以上の裸眼視力を得られたのは28眼(77.8%)で,1.0以上も4眼(11.1%)認められた.近方矯正視力は全眼で0.5以上,1.0以上は10眼(28.6%)であった(図2b).遠方矯正下近見視力は36眼全眼で0.4以上,32眼(88.9%)0.6以上,0.8以上22眼(61.1%),1.0以上6眼(16.7%)であった(図2c).屈折型多焦点眼内レンズでは,瞳孔径に依存して近方視力が不十分となることがあるため,術後近方視力0.4以上が得られるのは裸眼では30~94%,遠方矯正下ではじめに多焦点眼内レンズの挿入は,従来の単焦点レンズでは得られなかった遠方と近方の視力回復が同時に可能になることから,白内障患者の術後qualityoflife(QOL)への影響は大きいものと考えられる.回折型多焦点眼内レンズ・ZM900の術後成績を報告し,生活背景の異なる症例について,その有用性に関して報告する.I対象対象は2005年8月24日から2006年2月7日までに大木眼科にてAMO社製ZM900(TECNISTMMultifo-cal)を挿入した18例36眼で,年齢は29~76歳(平均54.3歳),性別は男性9例,女性9例である.患者選定基準は20歳以上,角膜乱視1.5D以下の両眼白内障患者で,本レンズと白内障に関するインフォームド・コンセントの後に,本レンズを使用する白内障手術を希望した患者である.上方強角膜切開の後,超音波乳化吸引術を施行し,本レンズを完全?内固定に挿入した.なお,眼内レンズの術後屈折度数は正視狙いとした.II結果1.視力術後6カ月の遠方裸眼視力は36眼全眼で0.5以上の視力が得られた(図1a).運転免許取得可能な0.7以上の裸眼視力を得られたのは31眼(86.1%)で,1.0以上(35)???*NaokoShimizu:大木眼科〔別刷請求先〕清水直子:〒171-0014東京都豊島区池袋2-17-1大木眼科特集●バイフォーカル眼内レンズあたらしい眼科24(2):169~175,2007回折型眼内レンズ─症例報告????????????????????????????????????????????????????清水直子*図1a遠方裸眼視力(6カ月):0.5以上0.7未満:0.7以上1.0未満:1.0以上7(19.4%)5(13.9%)24(66.7%):0.5以上0.7未満:0.7以上1.0未満:1.0以上27(75.0%)9(25.0%)図1b遠方矯正視力(6カ月)———————————————————————-Page2???あたらしい眼科Vol.24,No.2,2007は48~100%,0.6以上は裸眼では29~41%,遠方矯正下では34~59%と報告されている1~4).本レンズでは,0.4以上の近方裸眼視力は97.2%,遠方矯正下視力は100%,0.6以上の近方裸眼視力は77.8%,遠方矯正下視力は88.9%であり,非常に良好な近方視力を得ている.一方,従来の回折型多焦点眼内レンズでは,術後良好な視力を得るまでに時間がかかり,矯正視力が遠方,近方ともに低下する傾向があるのが欠点とされてきた5,6).しかし,本レンズの症例では,遠方,近方ともに,矯正視力は非常に良好であった.また,単焦点眼内レンズとの間で視力回復の速さにも差は感じられなかった.2.両眼視力術後3カ月の両眼での遠方裸眼視力は全例0.5以上,0.7以上が17例(94.4%),1.0以上が11例(61.1%)であった(図3a).遠方矯正視力は両眼では全例で1.0であった(図3b).近方裸眼視力は全例で0.4以上,0.8以上が15例(83.3%),1.0以上も4例(22.2%)認められた(図4a).遠方矯正下近見視力は全例で0.6以上,0.8以上17例(94.4%),1.0以上は6例(33.3%)であった(図4b).(36)表1遠方および近方両眼裸眼視力遠方視力近方視力0.5以上0.7未満0.7以上1.0未満1.0以上0.4以上0.8未満1110.8以上069:0.5以上0.7未満:0.7以上1.0未満:1.0以上18(100%)0図3b両眼遠方矯正視力(3カ月):0.5以上0.7未満:0.7以上1.0未満:1.0以上11(61.1%)1(5.6%)6(33.3%)図3a両眼遠方裸眼視力(3カ月):0.4以上0.6未満:0.6以上0.8未満:0.8以上1.0未満:1.0以上4(22.2%)1(5.6%)2(11.1%)11(61.1%)図4a両眼近方裸眼視力(3カ月):0.4以上0.6未満:0.6以上0.8未満:0.8以上1.0未満:1.0以上6(33.3%)1(5.6%)011(61.1%)図4b両眼遠方矯正下近見視力(3カ月):0.4以上0.6未満:0.6以上0.8未満:0.8以上1.0未満:1.0以上13(37.1%)10(28.6%)3(8.6%)9(25.7%)図2b近方矯正視力(6カ月):0.4以上0.6未満:0.6以上0.8未満:0.8以上1.0未満:1.0以上16(44.4%)6(16.7%)4(11.1%)10(27.8%)図2c遠方矯正下近見視力(6カ月):0.3以下:0.4以上0.6未満:0.6以上0.8未満:0.8以上1.0未満:1.0以上16(44.4%)4(11.1%)1(2.8%)7(19.4%)8(22.2%)図2a近方裸眼視力(6カ月)———————————————————————-Page3あたらしい眼科Vol.24,No.2,2007???両眼視力は1例を除いて,15例(83.3%)が遠方0.7以上,近方0.4以上の視力を得た(表1).この視力は運転免許取得可能であり,近方視では新聞も判別可能な視力である.夜間運転や精密な近方作業も可能な遠方1.0以上,近方0.7以上の視力を得られた症例も9例(50.0%)認められ,さらに遠方,近方両方とも1.0以上という驚異的な見え方を示す症例も2例(11.1%)認められた.3.眼鏡使用状況術前は眼鏡を使用していない症例が3例で,それ以外の15例は眼鏡を使用しており,それらは遠用2例,近用9例,遠近両用8例,計19種類の眼鏡であった(表2).一方,術後は17例で眼鏡が不要になった.1例のみ遠用眼鏡を使用しているが,その眼鏡で近見視も十分に可能であり,近用眼鏡を新たに必要とする症例は認められなかった.従来の屈折型多焦点眼内レンズでは,眼鏡が一切不要になる症例は1/3程度であり,眼鏡が要らなくなるのではなく眼鏡の使用頻度が減少する眼内レンズであった2,4,6).それと比較すると,本レンズの結果は非常に良好であり,眼鏡からの解放を可能にする眼内レンズであると考えられた.4.ハロー,グレア,コントラスト感度眼内レンズ挿入眼では従来の単焦点眼内レンズ挿入眼においてもハロー,グレアの訴えがみられることがあるが,特に多焦点眼内レンズではその出現頻度が高く,7~8割程度に認めるという報告もみられる2~4).今回の症例においてはハロー,グレアはそれぞれ14例(38.9%),6例(16.7%)で(表3,4),従来よりも少なく,その程度もいずれも軽度であった.こちらから質問をして聞き出さない限りはハロー,グレアに関する愁訴は認められなかったことからも,その程度が軽微であったことが推察される.タクシー運転手の症例においても,軽度のハローの訴えはあるものの夜間運転に支障をきたすことはなかった.回折型多焦点レンズではコントラスト感度の低下が危惧されるが,本レンズの症例においては臨床上問題となるコントラスト感度の低下を認めた症例はなく,症例ごとによる個人差を認めたのみであった(図5).5.後発白内障多焦点眼内レンズ挿入眼は単焦点眼内レンズに比べ後発白内障に対しては敏感とされ,コントラスト感度低下にもつながるため,比較的早期に見にくさを訴える症例があると考えられれている.術後6カ月の時点で,後発白内障による視力低下のため12%の症例にYAGレーザーを施行したという報告もある7).本レンズは光学部がシリコーンレンズであり,後発白内障の問題は重要である.今回の症例では術後3カ月の時点で11眼(30.6%)に軽度の後?混濁を認めた.しかし,いずれも6~12カ月後に進行は認められず(図6),視力低下のため(37)表2眼鏡使用状況術前術後(6カ月)なし317遠方用21近方用90遠近両用80表3ハロー1週間1カ月3カ月6カ月なし32(88.9%)22(61.1%)22(61.1%)22(61.1%)軽度4(11.1%)14(38.9%)14(38.9%)14(38.9%)中等度0000重度0000合計36363636表4グレア1週間1カ月3カ月6カ月なし29(80.6%)30(83.3%)32(88.9%)30(83.3%)軽度7(19.4%)6(16.7%)4(11.1%)6(16.7%)中等度0000重度0000合計36363636———————————————————————-Page4???あたらしい眼科Vol.24,No.2,2007YAGレーザーを必要とした症例もなかった.後発白内障の発現についてはレンズ素材のみならず,眼内レンズのデザインが影響することから,本レンズのデザインの優秀性を示唆する結果とも考えられるが,今後の長期の観察が必用である.6.運転,読書乗用車,バイクなどの運転をする症例が18例中10例あり,うち1例はタクシーの運転手であった.いずれの症例も術後眼鏡装用なしで運転が可能であった.ハロー,グレアはそれぞれ6例,2例に訴えがあったが,運転に支障をきたしている症例は認められなかった.多焦点眼内レンズの適応について,コントラスト感度低下やハロー,グレアの問題から,夜間運転者に対しては適応に関し慎重を要するとする意見が多い2,5~7)が,今回経験したタクシー運転手の症例では,軽度ハローを認めたものの,夜間運転にも支障はないとのことであった.長時間読書をする症例は8例であった.写植をしている症例,視覚障害者に朗読するボランティアをしている症例,大学教員の症例など,職業的に長時間活字を見る症例も4例あった.視覚障害者に朗読するボランティアの症例のみ術後眼鏡を必要としたが,それは乱視矯正の遠用眼鏡で,それのみで近方視も可能であった.そのほかの症例も,近見時に特に近用眼鏡が必要になった症例はなかった.III症例〔症例1〕28歳,男性,元プロボクサー.術前:視力VD=0.4(0.4×cyl+1.0DAx90?)(38)図6術後前眼部写真図5コントラスト感度28歳69歳71歳———————————————————————-Page5あたらしい眼科Vol.24,No.2,2007???VS=0.1(0.1×cyl+1.0DAx90?)眼鏡使用なし術後:視力遠方VD=0.8(1.2×cyl+1.0DAx80?)VS=0.9(1.2×cyl+1.25DAx80?)近方VD=0.7(1.0×cyl+1.00DAx80?)遠方矯正下1.0VS=0.6(0.9×cyl+1.25DAx80?)遠方矯正下0.9両眼視力遠方裸眼視力1.0,近方裸眼視力0.9,遠方矯正下近見視力1.0.眼鏡使用なし,ハロー(-),グレア(-).瞳孔径右眼明所遠方4.14,近方3.98,暗所遠方5.34,近方5.37.左眼明所遠方3.91,近方3.44,暗所遠方4.94,近方4.67.術後良好な視力が得られ,運転免許を取得し,就業することができた.運転,読書時を含め,眼鏡装用の必要はなく,運転時のハロー,グレアの訴えも認められない.「非常に良い」という患者評価が得られた.本症のように術前に老視の経験のない若年者では,従来の単焦点眼内レンズ挿入では視力は回復するが調節力は消失してしまうため,高齢者に比べ就業者も多いことから術後のQOLに対する問題点は少なくない.ZM900を挿入した本症例は術後遠方,近方視力ともに良好な視力が得られ,ハロー,グレアの訴えもなかった.ごく軽度の後?混濁は認めるものの術後1年経過後も進行はみられず,術後コントラスト感度も良好であった.屈折型多焦点眼内レンズは年齢に伴う瞳孔径の減少に伴い,多焦点機能の減弱が懸念されている8)が,本レンズは瞳孔径に左右されないため,長期的に良好な多焦点機能が期待できると考えられることからも,調節力の消失を懸念する若年白内障患者への期待は大きいものと推察される.〔症例2〕55歳,男性,タクシー運転手.術前:視力VD=0.05(0.7×-3.75D)VS=0.05(0.9×-4.0D)遠近両用眼鏡使用術後:視力遠方VD=0.9(1.2×-0.25D)VS=0.9(1.2×cyl-0.5DAx130?)近方VD=1.2(n.c.)遠方矯正下1.2VS=1.2(1.2×+0.25Dcyl-0.5DAx130?)遠方矯正下1.2両眼視力遠方裸眼視力1.0,近方裸眼視力1.0,遠方矯正下近見視力1.2.眼鏡使用なし,ハロー軽度(+),グレア(-).瞳孔径右眼明所遠方2.18,近方1.90,暗所遠方3.71,近方2.67.左眼明所遠方2.35,近方2.10,暗所遠方3.73,近方2.74.多焦点眼内レンズの適応について,コントラスト低下やハロー,グレアの問題から,タクシーなどの職業運転者や夜間に自動車を運転する習慣のある患者に対しては慎重を要するとする意見が多いが,本症例では十分なインフォームド・コンセントの後,患者の希望により本レンズを挿入した.術後非常に良好な視力が得られ,運転も眼鏡なしで可能である.ハローの訴えが軽度あるものの,夜間のタクシー運転にも支障はなかった.また,運転時に車のメーターを見たり車内での代金の受け渡しをしたりするなどの,薄暗い中での近方,中間距離の見え方も非常に良好であり,「非常に良い」という患者評価が得られた.本症例は瞳孔径が比較的小さいことが幸いした可能性もあるが,非常に良好な結果が得られ,本レンズは職業運転者に対しても適応を広げていける可能性を有する多焦点眼内レンズであると考えられた.〔症例3〕69歳,男性,溶接工.術前:視力遠方VD=0.1(0.8×-0.75Dcyl-1.00DAx140?)VS=0.2(0.3×+0.50Dcyl-1.50DAx110?)近用,遠近両用眼鏡使用,仕事(溶接)の際には,その上に保護マスクを使用.術後:視力遠方VD=0.8(0.8×cyl-0.75DAx160?)VS=1.0(1.0×cyl+0.75DAx170?)近方VD=0.6(0.8×+0.5Dcyl-0.75DAx160?)遠方矯正下0.5VS=0.6(0.9×+0.5Dcyl+0.75DAx130?)遠方矯正下0.5(39)———————————————————————-Page6???あたらしい眼科Vol.24,No.2,2007両眼視力遠方裸眼視力1.0,近方裸眼視力0.8,遠方矯正下近見視力0.9.眼鏡使用なし,ハロー(-),グレア(-).瞳孔径右眼明所遠方2.57,近方2.40,暗所遠方4.04,近方3.67.左眼明所遠方2.56,近方2.18,暗所遠方4.17,近方3.94.術前,溶接の際に近用眼鏡と保護マスクを併用しなければならないことに不自由を感じていたが,術後は良好な視力が得られ,保護マスクのみで溶接を行うことができるようになった.また,溶接の炎を見てもハロー,グレアは見られず,まったく問題ないとのことであった.「非常に良い」という患者評価が得られた.溶接業務のように眼前に保護マスクを装着して精密な近見作業を行う職業では,良好な近方視力と眼鏡からの解放は患者のQOLに与える影響は大きく,本レンズはその期待に応えうるものであったと考えられる.〔症例4〕73歳,女性,美容師.術前:視力VD=0.4(n.c.)VS=0.6(0.7×cyl-1.0DAx40?)眼鏡使用なし.術後:視力遠方VD=1.2(n.c.)VS=1.2(n.c.)近方VD=0.6(n.c.)遠方矯正下0.6VS=0.6(n.c.)遠方矯正下0.6両眼視力遠方裸眼視力1.5,近方裸眼視力0.7,遠方矯正下近見視力0.7.眼鏡使用なし,ハロー(-),グレア(-).瞳孔径右眼明所遠方3.38,近方2.46,暗所遠方4.40,近方3.53.左眼明所遠方3.14,近方3.62,暗所遠方4.17,近方4.41.この症例は美容師という職業柄,ハサミによる髪切と鏡によるスタイルの確認など遠方視と近方視を交互に行わなければならない.通常の遠見,近見視とは違い,細かく視線を動かすことが多いため,術前には遠近両用眼鏡の使用が困難であることを訴えていた.ZM900挿入により術後良好な視力が得られ,眼鏡使用なしで遠近同時作業が支障なく行えるようになり,「非常に良い」という患者評価が得られた.症例3,4のように,職業的に眼鏡の使用が困難であるような症例に対し,本レンズは視力回復だけでなく,眼鏡からの解放が可能であり,非常に有益であると考えられる.〔症例5〕69歳,女性,ボランティアで視覚障害者に朗読をしている.術前:視力VD=0.3(0.6×-0.75Dcyl-1.00DAx50?)VS=0.2(0.4×-1.50Dcyl-1.00DAx145?)遠近両用眼鏡使用術後:視力遠方VD=0.9(n.c.)VS=0.8(cyl-1.00DAx155?)近方VD=0.6(0.7×+0.75D)VS=0.5(0.6×+0.75Dcyl-1.00DAx155?)両眼視力遠方裸眼視力0.7,近方裸眼視力0.6,遠方矯正下近見視力0.8.遠用眼鏡(乱視用)使用,ハロー(-),グレア(-).瞳孔径右眼明所遠方2.59,近方2.51,暗所遠方4.27,近方3.95.左眼明所遠方3.42,近方2.67,暗所遠方4.14,近方4.13.術後乱視矯正の遠用眼鏡のみを装用しているが,読書,朗読など長時間の近見時にも近用眼鏡は必要としていない.今回の本レンズ挿入症例のなかで,唯一術後眼鏡を使用している症例であるが,「本当は眼鏡を掛けなくても見えるけれども,皺が目立つので掛けている」という美容上からの理由であり,「非常に良い」との患者評価が得られた.長時間の読書や朗読を行うという生活背景のある患者に対しても,本レンズのもたらす近方視力は十分その要望に応えうるものであり,本症例のように眼鏡を使用する場合でも遠方用眼鏡のみで近方作業が行える点は,従来の単焦点レンズとは明らかに一線を画する眼内レンズであると考えられる.(40)———————————————————————-Page7あたらしい眼科Vol.24,No.2,2007???(41)おわりに回折型多焦点レンズ・ZM900を挿入した18例36眼の術後成績と,年齢や生活背景の異なる5症例につき職種上の有用性を報告した.回折構造を有する回折型多焦点眼内レンズは,機能的には遠方と近方の2点での良好な視力を目指したバイフォーカル眼内レンズと考えられ,今回の術後成績は,本レンズが幅広い年齢層,多様な職種にわたり有用性を発揮する可能性を強く示唆するものと考えられる.文献1)戸田由美子,徳田晶子,南部典彦ほか:多焦点眼内レンズ(AMOArray?PA154N)の視機能.????????13:92-97,19992)磯貝由美,佐藤友香,加地秀ほか:屈折型多焦点眼内レンズ挿入後の患者の視機能と日常生活における満足度.日本視能訓練士協会誌29:211-215,20013)山田慎,栗原秀行,矢那瀬淳一ほか:AMO社製ARRAY屈折型多焦点眼内レンズの使用経験.????????13:35-40,19994)小野英尚,佐々木克哉,白木邦彦:屈折型多焦点眼内レンズの術後成績と患者満足度.????????19:441-445,20055)江口秀一郎:多焦点IOL.????????16:37-40,20026)江口秀一郎:多焦点眼内レンズと問題点.眼科手術14:197-201,20017)佐々木淳子,岩切玉代:屈折型多焦点眼内レンズ.眼臨92:156-160,19988)庄司信行,清水公也:屈折型多焦点眼内レンズの術後成績と適応.臨眼53:259-263,1999