———————————————————————-Page10910-1810/06/\100/頁/JCLSれる窪みが5~7個存在し,そこで抗原ペプチドと結合する.ポケットを構成するアミノ酸はHLA分子の各タイプ(対立遺伝子:アリル)により異なっているため,各HLAアリルと結合する抗原ペプチドは,その抗原ペプチドのアミノ酸配列により,HLA分子との結合性(親和性)が大きく異なってくる(図2).各HLAアリルは,特定の部位に特定のアミノ酸をもった抗原ペプチドと親はじめにHLA(humanleukocyteantigen)は,ヒトの主要組織適合抗原複合体(majorhistocompatibilitycomplex:MHC)である.HLA分子は免疫応答において重要な役割を担っている細胞膜蛋白であるが,つぎにあげるように,いくつかの側面をもつ.①文字通りに白血球抗原とよべば,白血球の型としてとらえることもできるが,②臓器移植の治療成績や拒絶反応に大きく影響することから移植抗原ともよべる.③機能的には自己・非自己の認識を行う免疫応答の中心的役割を担っている.④それ以外に,膠原病をはじめとする自己免疫疾患(図1,表1)をはじめとするさまざまな疾患の直接的な発症要因となる,もしくは間接的に疾患のマーカーとなることがある.今回,HLA分子と全身疾患との関連について,前半では免疫学の基本的な内容について,後半では膠原病を中心に,各疾患の病態におけるHLA分子の果たす役割について述べたい.IHLA分子と疾患の相関機序1.HLAアロ抗原特異性(HLA型による免疫応答の個人差)HLA分子と疾患の相関機序として,特定のHLA型とペプチド抗原の親和性の強弱が考えられる.HLAはaへリックスとbシートにより環状の構造をとり,そこに抗原ペプチドを結合し,T細胞に情報を伝える(抗原提示).このHLA分子の溝にはさらにポケットとよば(33)????*TakahikoHayashi&NobuhisaMizuki:横浜市立大学医学部眼科学教室〔別刷請求先〕林孝彦:〒236-0004横浜市金沢区福浦3-9横浜市立大学医学部眼科学教室特集●組織適合抗原(HLA)のすべてあたらしい眼科23(12):1547~1557,2006HLA分子と全身疾患?????????????????????????????????????????????????????????????林孝彦*水木信久*図1全身臓器と自己免疫疾患———————————————————————-Page2????あたらしい眼科Vol.23,No.12,2006(34)表1HLAと全身疾患との相関疾患相関コメント膠原病慢性関節リウマチDR4(Dw4,Dw14サブタイプ)DR1,DR10(白,東)DRB1*01,0401,0404(白)DRB1*0405,1001(東)DRB1遺伝子70~74番目のアミノ酸(Glu-Arg-Arg-Ala-Ala),Epstein-BarrvirusのglycoproteinB:???????のHspDnaJとのMHCmimicryの可能性若年性関節リウマチDR4,多関節型DRw6(白)少関節型DR5(女児),HLA-B27(男児)全身性紅斑性狼瘡(SLE)DR2,DR3,DQ3(白),DQB1*0602-DRB1*1501(日),DQB1*1501,1503(黒)HLAクラスⅢ抗原の一つをコードするC4A,C4B遺伝子の片方または両方が発現しない,自己抗原:ds-DNASj?gren症候群B8,DR3(白),DR53(日)膠原病類縁疾患Beh?et病B*5101(東,白)B*5102もわずか存在.シルクロード辺縁諸民族,HLA-B遺伝子63番目Asnと67番目Phe,MICA遺伝子A6アリル強直性脊髄炎B27各民族で患者の85~96%,特定のアリルとの相関なし,種々のグラム陰性腸内微生物とのMHCmimicry,B27トランスジェニックラットは自発的に本疾患類似症状発症Reiter症候群B27(白)強直性脊髄炎と同様急性虹彩毛様体炎B27白:30~88%,日:20~40%,黒:26%強直性脊椎炎と同様,またIRBPとMHCmimicryの可能性血管炎川崎病B51(白),B54(日)高安病B52,DQ1(日)近年ではHLA近傍のMICAとの遺伝子との関連性の指摘消化器疾患セリアック病B8,DR3,DR7(白)DQ2(DQA1*0501,DQB1*0201)(白)皮膚の疱疹状皮膚炎も同様のハプロタイプと相関自己免疫性肝炎DR3(白),HLA-DRB1*0405(DR4)(日)肝細胞表面のHLAクラスⅡ分子の発現の指摘皮膚疾患乾癬性関節炎B27陽性率は40%尋常性乾癬Cw6天疱瘡DQA1*0101,DQB1*0503(ユダヤ人)DR4,DR6,DQ5(白)DR5-DQ7,DR6-DQ5(日)地中海沿岸とユダヤ人に多いDR4またはDR6で白人患者の95%を占めるがDQが第一義的関与の可能性が強い,DQB1遺伝子57番目Asp内分泌疾患インスリン依存性糖尿病ⅰ)DQA1*0301-DQB1*0302ⅱ)DQA1*0302-DQB1*0302ⅲ)DQA1*0301-DQB1*0402(日)ⅳ)DQA1*0302-DQB1*0303(日)…※ⅰ)~ⅲ)はDQA1*03アリルとDQB1遺伝子57番目が非Asp(アスパラギン酸)のアリルの組み合わせ(※ⅳ)のようにAspのケースもあり)Basedow病B8,Cw7,DR3(白)B35,B44,DR5(日)DQA1*0102(白)DPB1*0501(日)自己抗原:TSHreceptor橋本病DR5(白,日),DQA1*0301,0302(白),DQB1*0201,0301(白)自己抗原:thyroglobulin自己反応性T細胞を抑制するサプレッサーT細胞の機能異常腎疾患抗糸球体基底膜症候群DR2(白)神経疾患多発性硬化症DR2(白),DRB1*1501(白),DRB5*1501(白)DPA1*0202,DPB1*0501(日)DQA1*0102,0103,0501の一つとDQB1*0602,0603,0604,0302,0303の一つの組み合わせ,EAE(MBPが標的抗原の自己免疫疾患動物モデル)と症状類似重症筋無力症B8(白),DR3(白),DQ3(日)DR9-DQ9(日),DR13-DQ6(日)自己抗原:acetylcholinereceptor感染症AIDS(早い進行)B7,B35,Cw7(白)(遅い進行)DQB1*0605眼疾患Vogt-小柳-原田病,交感性眼炎DR4,DQ4,DR53DRB1*0405,DQA1*0301,DQB1*0401,0402(日)日本人以外の民族ではDRB1*0405アリル以外のDRB1*04アリルと相関ありサルコイドーシスDR3(白),DR5,DR6,DR8,DR52DRB1*1101,1201,1401,0802(日)DRB1遺伝子11番目Ser散弾状網脈絡膜症A29(白)日本人はA29と相関せず,HLA-A遺伝子62番目Leuと63番目Gin白:白人,東:東洋人,黒:黒人,日:日本人.NODマウス:non-obesediabeticmouse(I型糖尿病自然発症モデルマウス),GOD-65:glutamicaciddecarboxylase65,CPH:carboxypeptidaseH,JunB,ICA512:膵細胞自己抗原,IPBP:inter-photoreceptorretinoid-bindingprotein,EAE:experimentalautoimmuneencephalomyelitis(実験的自己免疫性脳脊髄炎),MBP:myelinbasicprotein,MICA:MHCclassIchain-relatedgeneA,C4:complementcomponentC4(補体成分C4),ds-DNA:doublestrandDNA(二本鎖DNA).———————————————————————-Page3あたらしい眼科Vol.23,No.12,2006????和性が強く,この特定のアミノ酸をHLAモチーフという.このように各HLA分子は独自のHLAモチーフをもつため,私達が,どのHLAアリルを所有するかによって,特定の抗原ペプチドとの親和性は大きく異なってくる.この所有するHLAアリルの相違(個人差)により,疾患のかかりやすさが異なってくるために,特定の疾患を発症しやすい人と,発症しにくい人が出てくると考えられる.2.分子擬態(molecularmimicry)説これは細菌やウイルスなどの外来抗原の抗原分子の一部と自己の細胞の一部(自己抗原)に分子相同性があるため,外来抗原に対し産生された抗体が,自己抗原にも反応してしまうと考えられている.具体的には,a.外来抗原とHLA分子に相同性がある場合,b.外来抗原と自己抗原に相同性がある場合,c.外来抗原と自己抗原のモチーフに相同性がある場合の3通りが想定されている.a.外来抗原とHLA分子の相同性(図3)強直性脊椎炎はHLA-B27抗原と顕著に相関するが,HLA-B27分子と肺炎桿菌の窒素分解酵素(ニトロゲネース)の間にはグルタミン(Q),スレオニン(T),アスパラギン酸(D),アルギニン(R),グルタミン酸(E),アスパラギン酸(D)という共通のアミノ酸配列が存在する.そのため,この外来抗原ペプチドに対して産生された抗体が,自己抗体として自己のHLA-B27分子とも交叉反応してしまうと考えられている.HLA分子も自己抗原であるので,厳密にはbと同じ範疇に含まれる.(35)図2HLAクラスⅠ分子のポケットと抗原ペプチドの結合(a)はHLAクラスⅠ分子のポケットと抗原ペプチドの結合の様子である.T細胞は自己のHLAと結合した抗原ペプチドのみを認識する(alteredself説).クラスⅠ分子にはペプチド結合溝の中にさらにポケットとよばれる6つの窪み(A~Fポケット)が存在する.6つのポケットにはまり込む形で9個のアミノ酸からなる抗原ペプチドが結合する.多くのクラスI分子ではB,CポケットおよびFポケットが抗原ペプチド抗原との結合性(親和性)に重要である.(b),(c)に示すように,Bポケットは抗原ペプチドの2番目のアミノ酸残基(P2)とFポケットは9番目のアミノ酸残基(P9)と結合するため,とても重要でアンカー残基とよばれる.このように各HLA分子によって,結合できる抗原ペプチドには一定の特徴(偏り)があり,これをHLA結合モチーフという.同様にHLAクラスⅡ分子にも数個(一般に5つ)のポケットが存在する.クラスII分子に結合する抗原ペプチドにも各クラスII分子により一定の特徴(モチーフ)がある.クラスⅡ分子に結合するペプチドは平均すると15アミノ酸で,長いのが特徴である.さらに,ペプチドとHLA分子との結合力もクラスⅠ分子ほど強固ではない.P1P5P6P7P8P9P4CNCβα1N末端ペプチドP1P2P3P4P5P6P7P8P9HLA-A*0201WLSLLVPFVLLFGVPVYVILKEPVHGYHLA-A*6801KTGGPIYKREVAPPEYHRAVAAVAARRHLA-B7GPGPQPGPLIPQCRLTPLPPPIFIRRLHLA-B27RRVKEVVKKGRIDKPILKRROKEIVKKP1P3P4P5P6P7P8P9P2ABDCEFHLANCP2P3BACDEF(a)(b)(c)アンカー残基ペプチドモチーフ123458967———————————————————————-Page4????あたらしい眼科Vol.23,No.12,2006b.外来抗原と自己抗原の相同性(図4)インスリン依存性糖尿病において,自己抗原である膵臓b細胞のグルタミン酸デカルボキシラーゼとコクサッキーウイルスは,プロリン(P),グルタミン酸(E),バリン(V),リジン(K),グルタミン酸(E),リジン(K)という共通のアミノ酸配列が存在する.したがって,外来抗原と自己抗原のアミノ酸配列の相同性により,外来抗原ペプチドに対して産生された抗体が,自己抗体として自己抗原ペプチドとも交叉反応してしまうと考えられている.c.外来抗原と自己抗原のモチーフの相同性(交叉反応)(図5)外来抗原と自己抗原の間に分子相同性はないが,両者にHLA結合モチーフが類似しているペプチドが存在するために,T細胞が交叉反応を起こしてしまうと考えられている.このような場合も広義のmolecularmimicryといわれる.本仮説は多発性硬化症(MS)において示唆されている.MSでは,自己抗原であるミエリン塩基性蛋白(myelinbasicprotein:MBP)と1型単純ヘルペスウイルス(herpessimplextypeⅠ:HSV-1),Epstein-Barrウイルス(EBV)やアデノウイルス(adenovirus:AdV)などの間に交叉反応があるといわれる.MBPとこれらのウイルスの間に分子相同性のあるペプチドは存在しないが,HLAクラスⅡ抗原との結合性(親和性)およびT細胞への反応性(抗原提示)に交叉反応性があり,それが疾患発症に関与すると考えられている.このように,アミノ酸配列が異なっているペプチド間で広義のmolecularmimicryが生じる可能性もある.3.HLA連鎖不平衡(遺伝子マーカー)説HLA遺伝子領域には,補体(C2,C4),リンフォトキシン,腫瘍壊死因子(TNF)-aなど,免疫系にとって重要な遺伝子が多数存在する.HLA遺伝子はこれらの遺伝子と連鎖し,ハプロタイプを形成しているため,特定の疾患があたかもHLA遺伝子と相関しているようにみえることがある.すなわち,真の疾患遺伝子がHLA分子の近傍にあり,HLA遺伝子が疾患のマーカーになっていることがある.たとえば,C2,C4欠損の患者は全身性紅斑性狼瘡(SLE)様症状を呈することがある3,4).またTNF遺伝子には多型性があり,ある型のTNF遺伝子は自己免疫疾患と相関する.一方,抗糸球体基底膜(抗GBM)病のように,抗原抗体反応を中心とする機序で発症する疾患であるが,近傍のHLA-DR2との相関が報告されている5).II自己免疫疾患発症とHLA分子正常な個体は,自己反応性クローンが自己抗体産生をしないような調節機構が働いている.しかし,自己免疫疾患では,自己抗体が高頻度に認められる.抗体産生のための免疫学的な応答は複雑で,自己免疫疾患の発症要因も一義的に解釈できるものではない.ここでは自己免疫疾患発症の機序として,代表的な3つの説について述べてみたい1).(36)図3強直性脊椎炎における外来抗原ペプチド(肺炎桿菌窒素分解酵素)とHLA-B27分子の相同性肺炎桿菌(窒素分解酵素)HSV-1図5多発性硬化症における外来抗原ペプチド(HSV-1ウイルスペプチド)と自己抗原ペプチド(ミエリン塩基性蛋白:MBP)のモチーフの相同性コクサッキーウイルス図4インスリン依存性糖尿病における外来抗原ペプチド(コクサッキーウイルスペプチド)と自己抗原ペプチド(グルタミン酸脱炭酸酵素)の相同性———————————————————————-Page5あたらしい眼科Vol.23,No.12,2006????1.分子擬態(molecularmimicry)説前述したように外来抗原とHLA分子の相同性,外来抗原と自己抗原の相同性,外来抗原と自己抗原のモチーフ相同性などにより,免疫寛容が破綻して自己免疫疾患が発症することがあり,その発症にはHLA分子が深く関わっている.2.T細胞バイパス説免疫系の発達の過程では,胸腺(T細胞の場合)と骨髄(B細胞の場合)において,自己と強く反応するものは排除され(負の選択),自己と弱く反応するものが生き残り(正の選択),自己MHC分子と反応がないものは死滅する.正常な個体では,中枢性免疫寛容(負の選択)と,末?性免疫寛容が存在する.末?組織には負の選択を免れて,自己抗原に反応するB細胞,T細胞が残存するが,末?性免疫寛容のため,アナジー(不活化)の状態に陥っているか,調節性T細胞によって抑制されているため,通常,自己免疫反応を起こすことはない.末?性免疫寛容を破綻させるものに,T細胞バイパスがある.これは,T細胞の活性化に不可欠である補助シグナルを誘導するための一つの方法である.通常では,自己抗原にはB細胞エピトープとT細胞エピトープが存在するが,B細胞によって取り込まれ,T細胞に抗原提示された場合には,補助シグナルを出すことはなく,免疫反応は惹起されない.しかし,薬剤やウイルス感染,紫外線などにより,自己抗原が変性をきたすことがあり,このような場合,自己抗原と類似部分は自己反応性B細胞に取り込まれ,自己抗原と異なる部分をヘルパーT細胞に提示して,補助シグナルも出してしまうため,B細胞により,自己抗体が産生されてしまう(図6).3.隠れた自己抗原の曝露生体内には眼や精巣などのように,通常の免疫系から隔離された場所,いわゆる免疫特権をもつ場所がある.これらの組織内には免疫系に曝されていない多くの隠れた自己抗原があることが知られている.すなわち,組織中にとどまっている間は,免疫寛容を獲得しているが,組織が傷害を受けて,組織から放出されるとその自己蛋白に対する自己抗体が産生されてしまうことがある.1956年Dresslerによって発見された,Dressler症候群2)は,心筋梗塞後,心筋細胞に対する自己抗体が産生されてしまい,それが引き金となり,多彩な症状を呈する疾患である.眼科領域では,眼外傷後の交感性眼炎は本仮説により発症すると考えられている.後述するが,インスリン自己免疫症候群(insulinautoimmunesyndrome:IAS)も同様の機序で発症する.メチマゾールやグルタチオンといった薬剤(還元剤)を内服することによりインスリンa鎖とb鎖のジスルフィド結合が解離され,このペプチドが直鎖状ペプチドとして生体内に大量に放出してくることにより,本来免疫系から隔離されていたこの自己ペプチドが抗原提示さ(37)ウイルス・紫外線・薬剤による修飾自己抗体産生⇒自己免疫疾患発症図6T細胞バイパス説自己免疫疾患発症の機序として,自己抗原の変性による免疫寛容(トレランス)の破綻機序が考えられる.通常では,自己抗原にはB細胞エピトープとT細胞エピトープが存在するが,B細胞によって取り込まれ,T細胞に抗原提示されても補助シグナルを出すことはなく,免疫反応は惹起されない(免疫寛容).しかし,薬剤やウイルス感染,紫外線などにより,自己抗原が変性をきたすことがあり,このような場合,自己抗原と類似部分は自己反応性B細胞に取り込まれ,自己抗原と異なる部分をヘルパーT細胞に提示して,補助シグナルも出してしまうため,B細胞により,自己抗体が産生されてしまう(免疫寛容の破綻).———————————————————————-Page6????あたらしい眼科Vol.23,No.12,2006れ自己免疫が発動されてしまうと考えられている.また,通常はHLAクラスⅠ分子しか発現しない細胞がHLAクラスⅡ分子を発現することによって,ヘルパーT細胞の攻撃をうけることがある.代表的なものとして,自己免疫性肝炎の肝細胞,Graves病の甲状腺細胞などがある.III各疾患におけるHLA分子の関与をどう評価するか?特定の抗原に対する免疫系の反応性は,おおむねT細胞レベルで決定される.T細胞には大きく分けて,CD8陽性のキラーT細胞(CTL)と,CD4陽性のヘルパーT細胞(Th)がある.CTLはMHCクラスⅠ分子と結合した抗原ペプチドを認識し,細胞傷害活性を有する.Thには細胞性免疫を誘導するTh1細胞と,液性免疫を誘導するTh2細胞がある.Thは,免疫応答を増強,または抑制するといった,免疫系の司令官として働いている.たとえば,ウイルス抗原などに反応するCTLは,Th1細胞非存在下では活性化されない.B細胞は,二次免疫応答では抗原提示細胞(antigenpre-sentingcell:APC)として機能するが,通常は抗体を産生する役割を担っている.しかし,B細胞の抗体産生分子は,ほとんどすべての抗原で,Th2細胞の助けが必要である.このように,ThとMHCクラスⅡ(ヒトの場合にはHLAクラスⅡ分子)との相互作用が免疫反応の中心的役割を担っている(図7).しかし,注意しなくてはならないのは,その特定のHLAアリルを所有していれば,必ずその疾患を発症するということではない.むしろそのHLAアリルを所有している人の大多数は,その疾患を発症しておらず,そのなかのほんの一部分の人がその疾患を発症しているにすぎない.多因子疾患になればなるほど,一つの疾患感受性遺伝子の寄与は小さくなる.このように,ある遺伝子型をもつ個体が,その疾患を発症する確率のことを浸透率という.たとえば,HLA-B51抗原は日本人の約16%の人(約1,500万人)が保有している抗原であるが,そのなかでBeh?et病を発症する人はほんのわずか(1万人程度)にすぎない.すなわち,Beh?et病の疾患感受性遺伝子の一つと考えられるHLA-B*51アリルの浸透率は約1/1,500とかなり低い.このように多くの多因(38)図7免疫系の概要生体防御機構における要は,免疫反応における自己と非自己の識別である.2経路(外来抗原,内在性抗原)により提示された抗原は2種類のT細胞レセプター(キラーT,ヘルパーTレセプター)により認識され,最終的に非自己抗原感染細胞を細胞性傷害や抗体で破壊される.また,癌化した細胞はNK細胞やNKT細胞により破壊される.TCR(Tcellreceptor):T細胞受容体.BCR(Bcellreceptor):B細胞受容体.GPI(glycosylphosphatidylinositol):グリコシルホスファジチジルイノシトール.細胞膜表面に存在する糖脂質で,補体系の制御を行っている.CD1d:抗原提示細胞のもつ非典型的MHCクラスI分子の一つで,ナチュラルキラーT細胞のTCR(T細胞受容体)と結合する.NK(naturalkiller)細胞:ナチュラルキラー細胞.自然免疫を担う細胞の一つであり,バクテリアやウィルスなどの非自己,癌細胞などの変質した自己を攻撃する.体内のリンパ球の約15%を占める.NKT(naturalkillerT)細胞:ナチュラルキラーT細胞.生体内に0.05%しか存在せず,NK細胞とNKT細胞の両方の特徴をあわせもっている.TCRNKBBCRNKTBGPICD1dBCRTCRGPIHLA自己HLA分子+非自己抗原———————————————————————-Page7あたらしい眼科Vol.23,No.12,2006????子疾患では,浸透率の低い遺伝子型を多数保有することによって,疾患発症に至ると考えられている.─全身疾患とHLA分子の相関─代表的疾患とHLA分子の関与を表にまとめてみた(表1).以下,代表的な疾患について概説してみる.I膠原病および類縁疾患1.慢性関節リウマチ(rheumatoidarthritis:RA)慢性関節リウマチは末?関節を対称性に侵し,組織破壊をきたす疾患である.有病率は約1%である.強膜炎や周辺部角膜潰瘍,Sj?gren症候群(RAの約30%)を合併した場合には乾性角結膜炎などがみられる.自己抗体として免疫グロブリン(Ig)Gや熱ショック蛋白(heatshockprotein:HSP)のほか,関節に含まれるⅡ型コラーゲンなどが示唆されている.リウマチ因子(rheu-matoidfactors:RF)はIgGのFc部分に対する抗体である.EBVとの関連も指摘7)されている.本疾患がTh1優位で起きているのかTh2優位で起きているのかについては,明確にはわかっていない.一方で,家族内集積がみられ,一卵性双生児などの研究から遺伝要因が関与していることが指摘されている6).この遺伝的疾患感受性に関与するのがHLA-DR4とDR1であることが示唆されている.HLA-DRで多型性のあるb鎖がDRB1*0101(DR1),DRB1*0401(DR4),DRB1*0404(DR4),DRB1*0405(DR4)の場合にはb鎖の67~74残基が特定のアミノ酸配列になり,このためHLA分子とRAの原因抗原との親和性の違いやThへの抗原提示の反応性の違いをもたらし,疾患発症に関与していると考えられている.一方,DRB1*0402(DR4)とDRB1*0403(DR4)の場合にはRAに対する感受性がなくなることも示唆されている.2.全身性紅斑性狼瘡(systematiclupuserythema-tosus:SLE)妊娠可能年齢の女性に多く発症する疾患で,有病率は人口10万人当たり40人である.白人よりも,東洋人,黒人に発症しやすい.細胞の核に対する抗体(抗核抗体)がみられる.環境因子としては,薬剤と紫外線(UV-B)が明らかにされている.一卵性双生児に関する研究から,遺伝要因が大きく関与することが示唆されている.関節炎,皮膚症状,光線過敏症,口腔内潰瘍,脱毛,精神神経症状(痙攣,うつ病),汎血球減少症,SLE腎症,心外膜炎など多彩な症状を呈する.そのほか,血小板などや血管内皮細胞のリン脂質に対する抗リン脂質抗体が動静脈に血栓症をきたし,脳梗塞や血小板減少症,流産などをひき起こすことがある(抗リン脂質抗体症候群).補体は消費されやすく,特にC4低値である.眼合併症としては,網膜血管炎やSj?gren症候群(10%),本疾患治療(ステロイド内服)に伴う合併症(白内障,緑内障)などがある.内的遺伝要因としてHLA分子の関与が示唆され,HLA-DR3(白人)やHLA-DR2(東洋人)との関連が指摘された.しかし,実際は,白人における研究でHLAクラスⅢ領域に存在する補体に関与する遺伝子(C4)の補体を産生しない遺伝子型(C4Q0サイレント)の相対危険度のほうが高く,こちらが真の疾患感受性遺伝子である可能性が示唆されている.この場合のハプロタイプはHLA-B8-DR3-DQ2-C4Q0であり,補体であるC4Aを産生しない.補体がつくられないことで,免疫複合体の処理が滞り,SLEを発症すると考えられている.3.Sj?gren症候群(SS)SSは涙腺,唾液腺の慢性的な炎症によって涙液産生,唾液産生が低下し,乾性角結膜炎や口腔乾燥症をきたす疾患である.中年女性に多く,男女比は1:9であり,単独発症する原発性SSとRAやSLE,まれに強皮症などに合併する続発性SSに分類される.本疾患もC型肝炎ウイルス(HCV)やEVB7,8),ヒトT細胞白血病ウイルス(HTLV)など多くのウイルスとの関連が示唆されている.高ガンマグロブリン血症を生じ,高頻度で悪性リンパ腫を合併する.IgM型のRFが90%に陽性であり,抗核抗体(斑紋型,均質型)も陽性である.SSに特異的な抗核抗体は抗SS-A(Ro)抗体と抗SS-B(La)抗体である.これらは,SS患者の半数以上にみられるほか,SLE患者の20%(SS-A),10%(SS-B)にもみられる.内的遺伝要因としては,HLA-B8-DR3と相関があることが報告されている.また,HLA-DQa鎖,DQ(39)———————————————————————-Page8????あたらしい眼科Vol.23,No.12,2006b鎖の超可変領域の特定のアミノ酸配列がSS-A,SS-Bの産生を促進することも示唆されている.4.強直性関節炎(ankylosingspondylitis:AS)40歳までの男性に好発し,男女比は3:1である.典型的には脊椎が侵され,初発症状は仙腸関節炎による腰痛である.腰痛は3カ月以上持続し,運動により軽減する.診断上は脊椎X線でのbamboospineという椎体の癒合した所見が有用である.関節外症状として眼症状があり,片眼性の急性前部ぶどう膜炎を起こす.RFや抗核抗体は陰性で,血清反応陰性関節炎ともいわれる.HLA-B27抗原陽性率は90%以上であり(白人の場合),これは白人の一般集団の7%に比べると顕著に高い.しかし,HLA-B27抗原陽性は診断上,必須にはなっていない.HLA-B27抗原陰性患者の多くがHLA-B7抗原陽性であり,B27とB7のアミノ酸配列間の共通性が疾患発症に関与している可能性が示唆されている.病態としては,クレブシエラ,エルシニア,サルモネラなどの肺炎桿菌の先行感染による自己HLA-B27分子との交叉反応(molecularmimicry)説が示唆されている.HLA-B27分子と肺炎桿菌のニトロゲネース間にはグルタミン(Q),スレオニン(T),アスパラギン酸(D),アルギニン(R),グルタミン酸(E),アスパラギン酸(D)という共通のアミノ酸配列が存在する(図3).そのため,この外来抗原ペプチドに対して産生された抗体が,自己抗体として自己のHLA-B27分子とも交叉反応してしまうと考えられている.最近では,微生物抗原が関節局所から実際に見出されることから,HLA-B27分子の溝に微生物抗原が組み込まれ,CTLに抗原提示され,関節炎が惹起されるという関節炎ペプチドモデルという説も提唱されている.また,HLA-B27トランスジェニックラットを用いた研究では,関節炎や大腸炎の発症にHLA-B27分子が直接関与している可能性が示唆されており興味深い.5.Beh?et病Beh?et病は口腔内アフタ,皮膚症状,眼症状(ぶどう膜炎),陰部潰瘍を4主症状とする疾患であるが,その他にも神経症状,消化器症状など多彩な症状を呈する.病態として,さまざまな機序が考えられているが,人種を越えてHLA-B51抗原と顕著に相関していることが知られている.Beh?et病の病態形成において,HLA-B51分子が重要な役割を担っていると考えられている.HLA-B51抗原保有者では,Beh?et病に罹患する相対危険度が7~17倍10)ときわめて高い.詳細に関しては本特集の“HLAとBeh?et病”の項を参照されたい.6.Vogt-小柳?原田病(VKH)VKHにおいては,DRB1*0405(HLA-DR4)が重要な役割を担っており,DRb鎖57番目のアミノ酸(セリン)が疾患発症に関与している可能性が示唆されている.詳細に関しては本特集の“HLAとVogt-小柳?原田病”の項を参照されたい.II内分泌疾患1.インスリン依存性糖尿病(insulindependentdiabetesmellitus:IDDM)インスリン依存性糖尿病(I型糖尿病)は膵臓Langer-hans島b細胞からのインスリン分泌が少ないため,糖尿病を発症する疾患である.思春期頃に発症のピークがあり,罹病率は0.3%である.好発地域と低発症地域があり,緯度の違いも大きい.家族内集積がみられることや,一卵性双生児などの研究から,発症には遺伝要因が強く関与していると考えられている.病理学的には,Langerhans島炎がみられることもある.Langerhans島炎の例では,炎症細胞の浸潤がみられ,CD8陽性細胞が優位であり,CD4陽性細胞やマクロファージが続く.さらに,蛍光抗体法を用いると,Langerhans島細胞質に対するLangerhans抗体(ICA)が75%の患者に認められる.病態形成に関しては,ウイルス感染説,分子擬態説などいくつかの説がある11).IDDMにおいて,膵臓b細胞のグルタミン酸デカルボキシラーゼ(GAD65)とコクサッキーウイルスの間にプロリン(P),グルタミン酸(E),バリン(V),リジン(K),グルタミン酸(E),リジン(K)という共通配列がみられ,ウイルス感染により,molecularmimicryが成立している可能性も考えら(40)———————————————————————-Page9あたらしい眼科Vol.23,No.12,2006????れている.すなわち,コクサッキーウイルス内のこのペプチドに対して反応するT細胞が自己のGAD65内のこのペプチドにも交叉反応してしまう可能性が考えられている.また,HLA-DQbのアミノ酸配列の変化が本疾患の発症に関与しているという説も知られている12).HLA-DQ8陽性者では,DQbの57番のアミノ酸がアスパラギン酸ではない(非アスパラギン酸である)ため,HLA-DQ抗原のT細胞への反応性が変化し,本症を発症するという説である.しかし,日本人においては,HLA-DQb鎖の57番目がアスパラギン酸であるHLA-DQ9抗原陽性者が多く,日本人に関してこの説はあてはまらない13,14).2.インスリン自己免疫症候群(insulinautoimmunesyndrome:IAS)本症は,HLA-DRB1*0406アリルと顕著に相関する疾患であるが,メチマゾールやグルタチオンといった薬剤(還元剤)で誘発することも知られている(薬剤誘発性IAS).インスリンのa鎖にはDRB1*0406の結合モチーフに適合した高親和性のTSICSLYQLEというペプチドが存在する.しかし,生体内でインスリンa鎖はb鎖とジスルフィド結合をしており,このペプチドがDRB1*0406と結合可能な直鎖状のペプチド断片となることは少ない.それがこれらの薬剤を内服することによりインスリンa鎖とb鎖のジスルフィド結合が解離され,このペプチドが直鎖状ペプチドとして生体内に大量に放出されてくることにより,本来免疫系から隔離されていたこの自己ペプチドがT細胞に抗原提示され,自己免疫が発動されてしまうと考えられている.3.橋本病橋本病は自己免疫性甲状腺炎ともいい,甲状腺の腫大と,甲状腺機能低下による多彩な症状を呈する.罹病率は0.5%であり,女性に多く,男女比は1:4である.橋本病ではHLA-DR5抗原との相関が報告されている〔相対危険度(relativerisk:RR)は3〕(以下,RRとする).4.Graves(Basedow)病甲状腺を刺激する自己抗体により,甲状腺の機能が亢進され多彩な症状がみられる.罹病率は0.5%であり,女性に多く,男女比は1:7である.眼症状は8%にみられ,眼球突出や複視がみられる.Graves病ではHLA-DR3抗原との相関が報告されている(RR=4).本病では通常の甲状腺組織にはみられないHLAクラスⅡ抗原の発現が異所性にみられる15)が,これが,炎症の原因なのか結果なのかはわかっていない.III腎疾患抗糸球体基底膜(抗GBM)病,Goodpasture症候群本病は腎臓の糸球体基底膜に対する自己抗体によって発症すると考えられている.病理学的には半月体形成性糸球体腎炎を,臨床的には急速進行性糸球体腎炎を呈し,急速に腎不全に至る.肺組織の基底膜にも自己抗体が結合し,肺胞出血などを発症した場合には,Good-pasture症候群とよばれる.従来Ⅱ型アレルギーとして分類されてきたが,近年,HLA-DR2との有意な相関(RR=5)が指摘されており5),bシート内の28番目のアミノ酸近傍に存在する特有のアミノ酸が疾患発症に関与することが示唆されている.IV神経疾患多発性硬化症(multiplesclerosis:MS)多発性硬化症は脳,脊髄などの中枢神経において,ミエリンのみを侵す脱髄性疾患であり,眼症状としては視神経炎やぶどう膜炎がみられる.再発と寛解をくり返す.高緯度地域の白人に多く,発症年齢のピークは30歳で,男女比は1:2から1:7程度と報告されている.遺伝素因やHLA遺伝子,人種差などの内的要因と,緯度,移住地,ウイルス感染などの要因と外的要因が発症に重要であると考えられている.外的要因としては,15歳以下で低発症地域から高発症地域に移住した場合にはMS発症リスクが高まることや隔離された島の住人に小流行することが報告されている.内的要因としては,家族内集積がみられ,一卵性双生児では発症リスクは約300倍になるという報告もなされている.白人の(41)———————————————————————-Page10????あたらしい眼科Vol.23,No.12,2006患者の50~70%が,HLA-DR2抗原陽性である.アジア人に多い東洋型と白人に多い西洋型の間では,臨床症状にもHLA遺伝子のタイプにも明確な違いがあり17),東洋型ではHLAハプロタイプはHLA-DPA1*0202,DPB1*0501であり,臨床的には中枢神経の病変が少なく,視神経病変が多い.西洋型ではHLA-DRB1*1501,HLA-DRB5*0101であり,中枢神経症状が中心となる.動物実験モデルとして実験的アレルギー性脳髄膜炎(experimentalallergicencephalomyelitis:EAE)があり,異種動物の脳成分を注射することで,MS様の症状を惹起することが可能である.EAEモデルにおいて,MSを発症する動物の系統が限られており,疾患感受性遺伝子がMHCにあるという説を支持している.また,本疾患において前述したように分子擬態説も提唱されている.MSの自己抗原であるミエリン塩基性蛋白(MBP)とHSV-1,EBVやAdV間に交叉反応があるといわれる.MBPとHSV-1の間に分子相同性のあるペプチドは存在しないが,HLAクラスⅡ分子との結合性(親和性)およびT細胞との反応性(抗原提示)に交叉反応性があることが疾患発症に関与すると考えられている.アミノ酸配列の一致という点から考えると非典型的ではあるが,広義のmolecularmimicryと考えられる.HLAクラスⅡ分子との結合性では,左から2番目のバリン(V)がHSVとMBPで同一で,左から5番目のHSVのV(バリン)とMBPのフェニルアラニン(F)が類似アミノ酸である.T細胞受容体との結合性では,左から4番目のフェニルアラニン(F)がHSVとMBPで同一で,6番目のHSVのアルギニン(R)とMBPのリジン(K)が類似の親和性アミノ酸である(図5).したがって,ペプチドとしての相同性は低いが,ペプチドモチーフとしてはHLA分子結合性,T細胞反応性が類似しており,交叉反応を起こしてしまうと考えられている.おわりにHLA分子との関連性が指摘されている自己免疫疾患は数多く,ここでは臨床的によく遭遇する疾患について概説した.特定のHLAアリルが疾患発症に関与することは疑いないと思われるが,人種によって相関するHLAアリルが異なることも多く,疾患の感受性遺伝子を同定するためには,人種特有の変化も検討する必要がある.本稿がHLA分子と疾患の相関機序を考えるうえで先生方の日常診療の一助となれば幸いである.文献1)小山次郎,大沢利昭:免疫学の基礎.p161-180,東京化学同人,20042)DresslerW:Apost-myocardialinfarctionsyndrome:preliminaryreportofacomplicationresemblingidiopathic,recurrent,benignpericarditis.????160:1379-1383,19563)MeyerO,HauptmannG,Mascart-LemoneFetal:Genet-icde?ciencyofC4,C2orC1qandlupussyndromes.Associationwithanti-Ro(SS-A)antibodies.????????????????62:678-684,19854)HartungK,FontanaA,KlarMetal:AssociationofclassI,II,andIIIMHCgeneproductswithsystemiclupusery-thematosus.ResultsofaCentralEuropeanMulticenterStudy.?????????????9:13?18,19895)FisherM,PuseyCD,ReesAJetal:Susceptibilitytoanti-glomerularbasementmembranediseaseisstronglyassoci-atedwithHLA-DRB1genes.??????????51:222-229,19976)MacGregorAJ,BamberS,SilmanAJ:Acomparisonoftheperformanceofdi?erentmethodsofdiseaseclassi?ca-tionforrheumatoidarthritis.Resultsofananalysisfromanationwidetwinstudy.???????????21:1420-1426,19947)FoxRI,PearsonG,VaughanJH:DetectionofEpstein-Barrvirus-associatedantigensandDNAinsalivaryglandbiopsiesfrompatientswithSj?gren?ssyndrome.???????????137:3162-3168,19868)FoxRI,ChiltonT,VaughanJHetal:PotentialroleofEpstein-BarrvirusinSj?gren?ssyndrome.???????????????????????13:275-292,19879)DubinskyMC,TaylorK,RotterJIetal:Immunogeneticphenotypesinin?ammatoryboweldisease.Review.?????????????????????12:3645-3450,2006.10)Chajek-ShaulT,PisantyS,KnoblerHetal:HLA-B51mayserveasanimmunogeneticmarkerforasubgroupofpatientswithBeh?et?ssyndrome.????????83:666-672,198711)UenoA,ChoS,YangYetal:Diabetesresistance/suscep-tibilityinTcellsofnonobesediabeticmiceconferredbyMHCandMHC-linkedgenes.?????????175:5240-5247,200512)ToddJA,BellJI,McDevittHOetal:HLA-DQbetagenecontributestosusceptibilityandresistancetoinsulin-dependentdiabetesmellitus.??????329:599-604,198713)OisoM,NishiT,MatsushitaSetal:Di?erentialbinding(42)———————————————————————-Page11あたらしい眼科Vol.23,No.12,2006????(43)ofpeptidessubstitutedatputativeC-terminalanchorresi-duetoHLA-DQ8andDQ9di?eringonlyatbeta57.???????????52:47-53,199714)NishimuraY,KanaiT,MatsushitaSetal:MolecularanalysesofHLAclassII-associatedsusceptibilitytosub-typesofautoimmunediseasesuniquetoAsians.Review.?????????????66:93-104,199815)Zantut-WittmannDE,BoechatLH,VassalloJetal:Auto-immuneandnon-autoimmunethyroiddiseaseshavedi?erentpatternsofcellularHLAclassIIexpression.???????????????117:161-164,199916)KennedyJ,O?ConnorP,BanwellBetal:Ageatonsetofmultiplesclerosismaybein?uencedbyplaceofresidenceduringchildhoodratherthanancestry.?????????????????26:162-167,200617)OnoT,ZambenedettiMR,SasazukiTetal:MolecularanalysisofHLAclassI(HLA-Aand-B)andHLAclassII(HLA-DRB1)genesinJapanesepatientswithmultiplesclerosis(WesterntypeandAsiantype).???????????????52:539-542,1998