《第26回日本緑内障学会原著》あたらしい眼科33(8):1191?1195,2016cリパスジル点眼の原発開放隅角緑内障に対する短期成績:眼圧・視神経乳頭血流に対する効果杉山哲也清水恵美子中村元宮本和明冨田香子高木史子星野朗子長嶋珠江藤田裕美山田亮三京都医療生活協同組合・中野眼科医院Short-termEfficacyofRipasudilonIntraocularPressureandOpticNerveHeadBloodFlowinPrimaryOpen-angleGlaucomaTetsuyaSugiyama,EmikoShimizu,HajimeNakamura,KazuakiMiyamoto,KaorukoTomita,ChikakoTakagi,AkikoHoshino,TamaeNagashima,HiromiFujitaandRyozoYamadaNakanoEyeClinicofKyotoMedicalCo-operative目的:最近臨床応用されたROCK阻害薬・リパスジル点眼液の緑内障における眼圧,視神経乳頭血流に対する短期成績を検討する.方法:対象は3カ月以上リパスジルを追加継続し,レーザースペックル法による視神経乳頭血流測定を行った原発開放隅角緑内障(広義)27例(平均年齢66.1歳)で,内訳は原発開放隅角緑内障(POAG)15例,正常眼圧緑内障(NTG)12例であった.追加前後に眼圧,血圧,視神経乳頭血流(MV:血管血流,MT:組織血流)を測定した.結果:眼圧は1?3カ月後,有意に下降した.3カ月間の平均眼圧下降幅はPOAG:2.4mmHg,NTG:2.0mmHgであった.3カ月後,視神経乳頭血流はMTのみPOAG,NTGとも有意な増加(5.9%,11.9%)を認めた.結論:短期的検討により,リパスジルは原発開放隅角緑内障(広義)の眼圧を有意に下降させ,視神経乳頭血流,とくに組織血流を有意に増加させた.Purpose:Toinvestigatetheshort-termoutcomeofripasudil,aROCKinhibitorrecentlyapprovedforuseinJapan,onintraocularpressure(IOP)andopticnervehead(ONH)bloodflowinpatientswithglaucoma.Method:IOP,bloodpressureandONHbloodflow(MV:meanvesselbloodflow,MT:meantissuebloodflow)weremeasuredin15patientswithprimaryopen-angleglaucoma(POAG)and12patientswithnormal-tensionglaucoma(NTG)whenripasudilhadbeenadditionallyprescribedformorethan3months.Results:Inripasudil-treatedeyes,IOPwassignificantlyreducedfrom1to3months.AverageIOPreductionforthisduration(mmHg)was2.4inPOAGand2.0inNTG.MTofONHbloodflowwassignificantlyincreasedby5.9%and11.9%,respectively.Conclusion:Thepresentstudyindicatesthatshort-termtreatmentofripasudilsignificantlyreducesIOPandincreasesONHbloodflow,particularlyoftissuebloodflow,inpatientswithPOAGandNTG.〔AtarashiiGanka(JournaloftheEye)33(8):1191?1195,2016〕Keywords:ROCK阻害薬,リパスジル,眼圧,視神経乳頭血流,レーザースペックル法.ROCKinhibitor,ripasudil,intraocularpressure,opticnerveheadbloodflow,laserspeckleflowgraphy.はじめにカルシウムを介さず血管収縮に関与する酵素としてRhoassociatedcoiled-coilformingproteinkinase(ROCK)が知られており,その阻害薬の一つ,ファスジルは,くも膜下出血術後の脳血管攣縮や脳虚血症状の改善の適応症で臨床使用されている1).ファスジルについては慢性脳梗塞患者における脳血流増加作用2)のほか,高血圧ラットにおける網膜血管拡張作用3),糖尿病ラットにおける網膜微小血管障害抑制作用4),家兎視神経乳頭血流増加作用5)やその減少の抑制作用6),さらにはラット網膜虚血再灌流モデルにおける神経保護作用7)について,眼科領域における基礎研究の報告が散見される.一方,緑内障治療薬として近年臨床応用されたROCK阻害薬・リパスジルは,従来のものと異なり,直接的に主経路からの房水流出を促進させて眼圧を下降させることがわかっている8).その結果,単独での眼圧下降作用のみならず,プロスタグランジン系緑内障点眼薬やチモロール点眼薬との併用によって,さらなる眼圧下降作用を発揮することが臨床試験によって実証されている9?13).しかし,リパスジルの眼血流に対する報告としては,その硝子体投与がネコ網膜血流(速度と量)を増加させる14)というもののみで,人眼に対するものは今のところ見当たらない.今回は,すでに他の緑内障点眼薬で治療を行っている原発開放隅角緑内障(広義)患者に,片眼のみリパスジル点眼を追加し,眼圧や視神経乳頭血流の短期的な変化を検討した.I対象および方法対象は中野眼科医院で通院加療中の原発開放隅角緑内障(広義)患者のうち,リパスジル(グラナテックR)点眼液を片眼に1日2回(1回1滴),3カ月以上追加継続し,レーザースペックルフローグラフィー(LSFG-NAVITM,ソフトケア)による視神経乳頭血流測定を行った27例(平均年齢66.1歳)で,内訳は原発開放隅角緑内障(primaryopenangleglaucoma:POAG)15例,正常眼圧緑内障(normaltensionglaucoma:NTG)12例であった.リパスジルを追加した眼は視野進行などのため,臨床上,緑内障治療の強化が必要だった眼であり,無作為化はしていない.緑内障以外の網膜・視神経疾患,糖尿病,高血圧,治療を要する高脂血症を合併する例や喫煙者は除外し,処方中の緑内障点眼薬はそのまま継続した.なお,本研究は当院倫理委員会の承認を得,対象患者には本研究の趣旨を説明したうえで承諾を得た.対象とした患者の背景,緑内障併用薬の内訳は表1,2のごとくであった.なお,緑内障併用薬は両眼同一であり,追加前後で変更はしなかった.リパスジル追加前に眼圧(Goldmann眼圧計),血圧,視神経乳頭血流を測定し,追加の1,2,3カ月後に眼圧を,3カ月後に血圧,視神経乳頭血流を各々,測定した.各測定はリパスジル点眼の2?3時間後とし,同一患者では同一の時間帯に行った.視神経乳頭血流測定は眼圧測定後に0.5%トロピカミド(ミドリンMR,参天製薬)で散瞳後,LSFGNAVITMを用いて3回ずつ行った.その後,解析ソフト(LSFGAnalyzer,ソフトケア)によって視神経乳頭全体の全血流(meanallbloodflow:MA),血管血流(meanvesselbloodflow:MV),組織血流(meantissuebloodflow:MT)についてmeanblurrate(MBR)値を求め,各々3回分の平均値を算出した.一方,眼灌流圧を2/3平均血圧?眼圧として算出した.各数値は平均値±標準偏差(SD)または平均値±標準誤差(SE)で表記し,統計学的検討には初期値(追加前)と各時点での間でpairedt-testを行い,p<0.05を有意水準とした.II結果リパスジル追加後の眼圧を全例,POAG群,NTG群に分けて検討した結果,いずれも追加眼では1,2,3カ月後に有意な下降を示し,非追加眼では有意な変化を認めなかった(図1~3).リパスジル追加眼において,全例では3カ月後に最大の眼圧下降(降下幅2.2mmHg)を認めた.POAG群では1?3カ月の眼圧下降幅にほとんど差はなかったが,1カ月後に最大の眼圧下降(降下幅2.4mmHg)を認めた.NTG群では3カ月後に最大の眼圧下降(降下幅2.0mmHg)を認めた.また,眼圧下降率(Δ眼圧/追加前眼圧)は両群とも1カ月後から3カ月後の間で有意差はなかったが,NTGでは1カ月後に比べ,3カ月後にもっとも高い傾向(p=0.10)があった(図4).最大の眼圧下降率はPOAG群で14.6%(1カ月後),NTG群では17.0%(3カ月後)であった.眼圧下降率と他の因子との関連を検討した.まずリパスジルが2剤目となる群(14眼)と,3剤目以降となる群(13眼)に分けて眼圧下降率を比較したが,両群間に有意差は認めなかった.つぎに,年齢を66歳未満の群(13眼)と66歳以上の群(14眼)に分けて検討したが,有意差はなかった.さらに,追加前眼圧が14mmHg未満の群(14眼)とそれ以上の群(13眼)に分けて検討したが,やはり有意差を認めなった.視神経乳頭血流は,全例ではMA,MV,MTともリパスジル追加3カ月後に有意な増加を示した(図5).POAG群,NTG群ごとの検討では,両群ともMTでのみ有意な増加を示し,その増加率はNTG群で11.9%,POAG群で5.9%であった(図6).なお,非追加群では有意な変化を認めなかった.眼灌流圧はリパスジル追加後,有意な変化を認めず,眼灌流圧の変化量とMTの変化量との間に有意な相関を認めなかった.今回の27例全例において,投与期間中,リパスジル点眼後に結膜充血がみられたが,いずれも一過性であり,継続可能であった.III考按今回の検討の結果,リパスジルの追加点眼によって,緑内障患者の眼圧は1カ月から3カ月後まで有意に下降し,視神経乳頭血流は3カ月後に有意に増加した.とくに,リパスジルの緑内障眼血流への影響に関しては,筆者らが知る限りまだ報告されておらず,今回が初めてのものと思われる.リパスジルのネコ網膜血流増加作用を示した既報14)は硝子体内投与であり,今回のような点眼ではないが,50μMおよび5mMの50μl(推定硝子体内濃度は1μMと100μM)投与で有意な網膜血流増加が認められたと報告されている.一方,有色家兎にリパスジルを1日2回7日間点眼した際の視神経への移行は337.9ng/mlであったというオートラジオグラフィによる実験結果がある15).リパスジルの分子量(MW:395.9)より計算すると0.85μMであり,上述の網膜血流増加作用があった1μMに近似している.今回は7日間以上点眼を継続しているので,より高濃度になった可能性もあり,部位はやや異なるものの視神経乳頭血流を増加させたとしても矛盾はないと考えられる.また,今回の結果ではMVよりもMTが有意に増加しており,眼灌流圧に有意な変化がなく,眼灌流圧の変化量とMTの変化量との間に有意な相関を認めなかったことより,末梢血管の血管抵抗減少により組織血流が増加したと推察される.上述したネコを用いた基礎研究において,網膜の血管径でなく血流速度を有意に増加させた,すなわち,より末梢の血管を拡張させたという結果14)とも合致している.さらに,今回の結果ではPOAGよりもNTGで血流の増加率が高く,その理由として,1)追加前の血流がNTGのほうがより低下していたため,2)NTGのほうがリパスジルに対する反応性が高かったため,などの可能性が考えられるが,今のところ不明である.なお,今回の検討は追加眼について無作為化しておらず,臨床上,片眼にのみ追加が必要だった例を対象としている.その結果,追加前のMTが追加側のほうが明らかに低かった可能性が高く,結果の解釈には限界がある.リパスジルの神経保護作用16)とともに緑内障の眼血流への作用については,今後,無作為化試験などさらなる検討を要する.一方,今回の結果におけるリパスジルの眼圧下降効果について過去の報告と比べて検討する.今回はすでに緑内障点眼薬で加療中の患者が対象であり,併用点眼薬数やその種類はさまざまなので,これまでに行われた臨床試験と単純に比較することはできないが,比較的近いものとしてチモロールあるいはラタノプロストとの併用試験13)の結果と比較してみる.チモロールあるいはラタノプロストで治療中の原発開放隅角緑内障・高眼圧症(治療下で眼圧が18mmHg以上,平均で20mmHg弱)患者に8週間リパスジルを追加した結果,追加前に対する眼圧下降幅はチモロールの場合に2.9mmHg,ラタノプロストの場合に3.2mmHgと報告されている.今回は半数近くの症例にすでに2剤以上の緑内障点眼薬が使用されていたこと,NTGも多く含まれ,追加前眼圧がこの臨床研究より明らかに低かったことを考えると,2.2mmHgという眼圧下降幅はそれほど矛盾しない結果と考えられる.眼圧下降率がNTGでは3カ月後にもっとも大きいという結果であったのは,ROCK阻害薬の眼圧下降機序の一つとして推測されている線維柱帯細胞の細胞骨格変化17)などにある程度の期間を要するためかもしれないが,さらなる検討が必要である.また,今回の結果では追加前の点眼薬数で眼圧下降率に差がなかったこと,追加前眼圧の高低で明らかな差がなかったことより,リパスジルの追加点眼はさまざまな状況でさらなる眼圧下降を図る際に考慮してよいのではないかと考えられるが,今後さらに検討を要する.以上,新しく臨床応用されたROCK阻害薬・リパスジルの原発開放隅角緑内障(広義)における短期的な追加効果を検討した結果,有意な眼圧下降に加え,視神経乳頭組織血流の有意な増加が認められることを明らかにした.利益相反:利益相反公表基準に該当なし文献1)ShibuyaM,SuzukiY,SugitaKetal:EffectofAT877oncerebralvasospasmafteraneurysmalsubarachnoidhemorrhage.Resultsofaprospectiveplacebo-controlleddouble-blindtrial.JNeurosurg76:571-577,19922)NagataK,KondohY,SatohYetal:Effectsoffasudilhydrochlorideoncerebralbloodflowinpatientswithchroniccerebralinfarction.ClinNeuropharmacol16:501-510,19933)OkamuraN,SaitoM,MoriAetal:Vasodilatoreffectsoffasudil,aRho-kinaseinhibitor,onretinalarteriolesinstroke-pronespontaneouslyhypertensiverats.JOculPharmacolTher23:207-212,20074)AritaR,HataY,NakaoSetal:Rhokinaseinhibitionbyfasudilamelioratesdiabetes-inducedmicrovasculardamage.Diabetes58:215-226,20095)TokushigeH,WakiM,TakayamaYetal:EffectsofY-39983,aselectiveRho-associatedproteinkinaseinhibitor,onbloodflowinopticnerveheadinrabbitsandaxonalregenerationofretinalganglioncellsinrats.CurrEyeRes36:964-970,20116)SugiyamaT,ShibataM,KajiuraSetal:Effectsoffasudil,aRho-associatedproteinkinaseinhibitor,onopticnerveheadbloodflowinrabbits.InvestOphthalmolVisSci52:64-69,20117)SongH,GaoD:Fasudil,aRho-associatedproteinkinaseinhibitor,attenuatesretinalischemiaandreperfusioninjuryinrats.IntJMolMed28:193-198,20118)IsobeT,MizunoK,KanekoYetal:EffectsofK-115,arho-kinaseinhibitor,onaqueoushumordynamicsinrabbits.CurrEyeRes39:813-822,20149)TaniharaH,InoueT,YamamotoTetal;K-115ClinicalStudyGroup:Phase1clinicaltrialsofaselectiveRhokinaseinhibitor,K115.JAMAOphthalmol131:1288-1295,201310)TaniharaH,InoueT,YamamotoTetal;K-115ClinicalStudyGroup:Phase2randomizedclinicalstudyofaRhokinaseinhibitor,K-115,inprimaryopen-angleglaucomaandocularhypertension.AmJOphthalmol156:731-736,201311)TaniharaH,InoueT,YamamotoTetal;K-115ClinicalStudyGroup:Intra-ocularpressure-loweringeffectsofaRhokinaseinhibitor,ripasudil(K-115),over24hoursinprimaryopen-angleglaucomaandocularhypertension:arandomized,open-label,crossoverstudy.ActaOphthalmol93:e254-e260,201512)TaniharaH,InoueT,YamamotoTetal;K-115ClinicalStudyGroup:One-yearclinicalevaluationof0.4%ripasudil(K-115)inpatientswithopen-angleglaucomaandocularhypertension.ActaOphthalmol94:e26-e34,201613)TaniharaH,InoueT,YamamotoTetal;K-115ClinicalStudyGroup:Additiveintraocularpressure-loweringeffectsoftheRhokinaseinhibitorripasudil(K-115)combinedwithtimololorlatanoprost:Areportof2randomizedclinicaltrials.JAMAOphthalmol133:755-761,201514)NakabayashiS,KawaiM,YoshiokaTetal:EffectofintravitrealRhokinaseinhibitorripasudil(K-115)onfelineretinalmicrocirculation.ExpEyeRes139:132-135,201515)http://www.pmda.go.jp/drugs/2014/P201400129/index.html.リパスジル塩酸塩水和物申請資料概要CTD2.6.4薬物動態試験の概要文p2916)YamamotoK,MaruyamaK,HimoriNetal:ThenovelRhokinase(ROCK)inhibitorK-115:anewcandidatedrugforneuroprotectivetreatmentinglaucoma.InvestOphthalmolVisSci55:7126-7136,201417)HonjoM,TaniharaH,InataniMetal:EffectsofrhoassociatedproteinkinaseinhibitorY-27632onintraocularpressureandoutflowfacility.lnvestOphthalmolVisSci42:137-144,2001〔別刷請求先〕杉山哲也:〒604-8404京都市中京区聚楽廻東町2中野眼科医院Reprintrequests:TetsuyaSugiyama,M.D.,Ph.D.,NakanoEyeClinicofKyotoMedicalCo-operative,2Jurakumawari-higashimachi,Nakagyo-ku,Kyoto604-8404,JAPAN0910-1810/16/\100/頁/JCOPY(109)1191表1患者背景(n=27)全例POAGNTG年齢(歳)66.1±10.967.0±12.165.1±9.7男:女12:158:74:8併用点眼薬数1.8±0.92.0±0.81.5±1.0屈折(D)?2.5±3.5(?2.6±3.5)?2.6±2.9(?2.6±2.3)?2.4±4.2(?2.4±4.6)MD(dB)?11.6±6.9(?7.5±5.7)?12.7±6.4(?7.0±4.6)?10.2±7.6(?8.2±7.0)括弧内:リパスジル非追加側.いずれもmean±SD.表2緑内障併用薬の内訳(n=27)POAG(例)NTG(例)合計(例)1剤5(PG:4,b:1)9(PG:6,a1:2,b:1)142剤5(PG+b:4,b+CAI:1)1(PG+b)63剤5(PG+b+CAI:4,PG+b+a1:1)1(PG+b+CAI)64剤1(PG+b+CAI+a2)1PG:プロスタグランジン関連薬,b:b遮断薬,CAI:炭酸脱水酵素阻害薬,a1:a1遮断薬,a2:a2刺激薬,PG+b,b+CAIの一部は配合剤.1192あたらしい眼科Vol.33,No.8,2016(110)図1全例における眼圧の変化●:リパスジル追加眼,○:非追加眼,各n=27,平均値±標準誤差.リパスジル追加眼でのみ1?3カ月後に有意な下降を認めた(*:p<0.0001,対応のあるt検定,対追加前).図2POAGにおける眼圧の変化●:リパスジル追加眼,○:非追加眼,各n=15,平均値±標準誤差.リパスジル追加眼でのみ1?3カ月後に有意な下降を認めた(**:p<0.01,対応のあるt検定,対追加前).図3NTGにおける眼圧の変化●:リパスジル追加眼,○:非追加眼,各n=12,平均値±標準誤差.リパスジル追加眼でのみ1?3カ月後に有意な下降を認めた(***:p<0.001,**:p<0.01,対応のあるt検定,対追加前).図4POAG,NTGにおける眼圧下降率(Δ眼圧/リパスジル追加前眼圧)□:POAG(n=15),■:NTG(n=12),平均値±標準誤差.NTGの1カ月後と3カ月後の間に差のある傾向を認めた(†:p=0.1,対応のあるt検定).図5全例における視神経乳頭血流の変化●:リパスジル追加眼,○:非追加眼,各n=27,平均値±標準誤差.MA,MV,MTとも有意な増加を認めた(***:p<0.001,**:p<0.01,対応のあるt検定,対追加前).(111)あたらしい眼科Vol.33,No.8,20161193図6POAG,NTGにおける視神経乳頭血流MT値の変化●:リパスジル追加眼,○:非追加眼,POAG:n=15,NTG:n=12,平均値±標準誤差.両群とも有意な増加を認めた(**:p<0.01,*:p<0.05,対応のあるt検定,対追加前).1194あたらしい眼科Vol.33,No.8,2016(112)(113)あたらしい眼科Vol.33,No.8,20161195