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難治性角膜フリクテンの1例

2015年3月31日 火曜日

《原著》あたらしい眼科32(3):405.408,2015c難治性角膜フリクテンの1例新澤恵*1冨田隆太郎*1伊勢重之*1齋藤昌晃*1伊藤健*1,2石龍鉄樹*1*1福島県立医科大学医学部眼科学講座*2伊藤眼科ACaseofSeverePhlyctenularKeratitisMegumiShinzawa1),RyutaroTomita1),ShigeyukiIse1),MasaakiSaito1),TakeshiIto1,2)andTetsujuSekiryu1)1)DepartmentofOphthalmology,FukushimaMedicalUniversitySchoolofMedicine,2)ItoEyeClinic難治性角膜フリクテンに,抗菌薬の局所および全身投与が有効であった症例を経験した.症例は14歳,女児.4年前から結膜炎・霰粒腫を繰り返していた.複数の医療機関を受診し,確定診断がつかないまま点眼による加療が行われたが,眼痛と視力低下が進行し福島県立医科大学眼科へ紹介された.初診時,視力は右眼矯正0.4,左眼矯正1.0,両眼に球結膜の充血・角膜周辺に複数の小円型の浸潤病巣を,右眼には角膜耳側に結節性細胞浸潤とそれに向かう血管侵入,瞳孔領に及ぶ角膜上皮下混濁を認め,角膜フリクテンと診断した.また,マイボーム腺開口部に閉塞を認めた.抗菌薬とステロイド薬の点眼にて加療したが改善せず,ステロイド薬の中止と抗菌薬の頻回点眼,ミノマイシンの内服で加療したところ,治療に反応し右眼矯正視力は1.2に改善した.本症例はマイボーム腺炎に関連した病態を呈しており,マイボーム腺炎角結膜上皮症を示唆する症例と考えられた.A14-year-oldfemalewithoverfouryears’historyofrecurrentconjunctivitisandchalazionwasreferredtoourhospital.Shealsocomplainedofeyepainandblurredvisionatpresentation.Althoughshehadbeentreatedwitheyedropsatseveralclinics,herconditionhadnotimproved.Oninitialexamination,herbest-correctedvisualacuity(BCVA)was20/50righteyeand20/20lefteye.Shehadbilateralconjunctivalhyperemiaandinfiltrations,withanoduleinherrighteyeconsistingofsub-epithelialtostromalcellularinfiltration,andsuperficialcornealneovascularization.Meibomianglandorificeobstructionswerealsoobserved.Shewasthereforediagnosedwithphlyctenularkeratitisandtreatedwithtopicalantibioticsandcorticosteroids,netherofwhich,however,waseffective.Wechangedthetreatmenttotopicalandoralantibioticswithoutcorticosteroids.Finally,theinflammationsubsided.Inthisparticularcase,mibomitismayhavebeenstronglyrelatedtothephlyctenularkeratitis.〔AtarashiiGanka(JournaloftheEye)32(3):405.408,2015〕Keywords:角膜フリクテン,マイボーム腺炎角結膜上皮症,マイボーム腺機能不全,プロピオニバクテリウムアクネス,抗菌薬.phlyctenularkeratitis,meibomitis-relatedkeratoconjunctivitis,meibomianglanddysfunction,Propionibacteriumacnes,antibiotictherapy.はじめに角膜フリクテンは,マイボーム腺炎を高率に合併し再発を繰り返すことが知られている.近年,細菌増殖によると考えられるマイボーム腺炎に関連した角膜上皮障害を生じる疾患群を,マイボーム腺炎角結膜上皮症として捉えることが提唱されている1,2).その病型は,角膜に結節性細胞浸潤と血管侵入を伴う「フリクテン型」と,点状表層角膜症を主体とした「非フリクテン型」の2つに大別される1,2).両病型ともに,マイボーム腺内における細菌増殖がその病因であると考えられている1,3).今回,フリクテン型のマイボーム腺炎角結膜上皮症に対し,抗菌薬を使用し改善をみたが,抗菌薬減量とステロイド薬点眼の追加により悪化した症例を経験したので報告する.I症例患者:14歳,女性.主訴:右眼視力低下,眼痛,流涙.既往歴:アレルギー性鼻炎.現病歴:2009年頃から,結膜炎・霰粒腫を繰り返し,複数の医療機関を受診していた.2013年1月頃より,眼痛と〔別刷請求先〕新澤恵:〒960-1295福島県福島市光が丘1番地福島県立医科大学医学部眼科学講座Reprintrequests:MegumiShinzawa,M.D.,DepartmentofOphthalmology,FukushimaMedicalUniversity,1Hikarigaoka,Fukushima960-1295,JAPAN0910-1810/15/\100/頁/JCOPY(95)405 abcdeabcde図1初診時の右眼前眼部写真a:著明な球結膜充血,角膜耳側に結節性細胞浸潤と血管侵入.b,c:上下眼瞼縁全体に,マイボーム腺開口部の閉塞と炎症.d,e:角膜上皮下混濁は瞳孔領に及び,一部潰瘍を形成.e:フルオレセイン染色.abcde図2初診時の左眼前眼部写真a:球結膜充血.b,c:眼瞼縁の不整と瞼結膜の充血.d,e:輪部中心に角膜浸潤病巣が多発.e:フルオレセイン染色.視力低下が進行したため,近医眼科より福島県立医科大学眼科(以下,当科)へ紹介され,2013年7月,当科を受診した.初診時所見:視力は右眼0.4(n.c.),左眼0.8(1.0)であった.右眼前眼部は,球結膜の著明な充血と,角膜耳側に結節性細胞浸潤と血管侵入を認めたため,角膜フリクテンと診断した(図1).角膜上皮下混濁は瞳孔領に及び,一部潰瘍を形成しており,視力低下の原因と考えられた.また,上下眼瞼縁全体に,マイボーム腺開口部の閉塞と炎症所見を認めた(図1b,c).左眼前眼部にも球結膜充血を認め,角膜輪部を主体に角膜浸潤病巣が多発しており,上下眼瞼縁の不整と瞼結膜の充血を認めた(図2).また,顔面には著明な皮疹を認めた.結膜.ぬぐい液,マイボーム腺分泌物の培養を施行したが,結果は陰性であった.顔面の皮疹に関しては,皮膚科専門医により.瘡と診断された.皮膚膿疱の培養も施行したが,結果は陰性であった.406あたらしい眼科Vol.32,No.3,2015経過:マイボーム腺炎が原因の角膜フリクテンと考えられたため,抗菌薬の局所投与による治療を開始した.0.5%セフメノキシム点眼,0.3%トブラマイシン点眼,エリスロマイシン眼軟膏を投与したところ,初診より10日目には,球結膜充血と角膜浸潤所見が軽快したため,抗菌薬の減量と0.1%フルオロメトロン点眼を追加したところ,19日目,マイボーム腺炎および角膜病変が悪化した(図3).そこで,0.1%フルオロメトロン点眼の中止,上下眼瞼縁全体のマイボーム腺梗塞に対しマイボーム腺圧迫鉗子での圧出を,マイボーム腺炎の強いところには開口部にメスでの小切開を加え圧出を施行,および抗菌薬を,0.5%セフメノキシムと0.5%モキシフロキサシンの頻回点眼(1時間毎),0.3%オフロキサシン眼軟膏に変更し,ミノマイシン200mgの内服を追加したところ,数日で速やかに眼表面の炎症は軽減し,右眼視力は24日目には(0.9),39日目には1.2(n.c.)に改善した(図4).その後は点眼を漸減継続し,寛解を維持している(96) (図5).II考按角膜フリクテンは若年女性に好発し,再発を繰り返す難治性の疾患である.その所見は,角膜に結節性細胞浸潤とそれに向かう表層性血管侵入を認め,対応する球結膜に充血を認ab図3悪化時の右眼前眼部写真(病日19)a:マイボーム腺炎の悪化と同期して,角膜病変も悪化した.b:マイボーム腺部の拡大.開口部にメスでの小切開を加えた.めるのが特徴的である1).フリクテンの発症には,遅延型過敏反応(IV型アレルギー反応)が関与すると考えられており,種々の細菌をはじめとする病原体成分が抗原になると考えられてきた4).1950年代の結核蔓延期には,非衛生的な環境で暮らすツベルクリン反応陽性の小児に多いとされ,抗原として結核菌が注目された5).また,1951年には,Thygesonにより非結核性のフリクテン症例でStaphylococcusaureusによるものが報告されている5).他にも,Candida,Chlamydia,Coccidioides,線虫などさまざまな報告がある6,7).わが国でも,結膜.および眼瞼縁などの細菌培養から,Corynebacterium,a-Streptococcus,coagulasepositiveStaphylococcus,Staphylococcusaureus,Staphylococcusepidermidis,Neisseriaなどが報告されているが,各菌種の検出率は11.75%とばらつきがあり,いずれも症例数が4.8例と少ない8.10).角膜フリクテンではマイボーム腺炎を高率に合併し,マイ図4寛解時の右眼前眼部写真(病日39)マイボーム腺炎は改善し,結節病巣は瘢痕化した.図5治療経過抗菌薬の点眼を開始し一旦軽快したが,抗菌薬の減量とステロイド薬点眼の追加で悪化した.ステロイド薬点眼の中止とマイボーム腺の切開・圧出,および抗菌薬の頻回点眼と全身投与で速やかに改善し,その後は寛解を維持している.(97)あたらしい眼科Vol.32,No.3,2015407 ボーム腺炎の改善に伴って角膜病変も改善することが知られており,稲毛らは,自験例15眼において,マイボーム腺梗塞や霰粒腫の合併または既往は73%にみられたと報告している8).2005年,鈴木らは,角膜フリクテン患者20例におけるマイボーム腺分泌物の細菌培養において,12例(60%)でPropionibacteriumacnesが検出され,コントロール群に比べ有意差があったことから,P.acnesが角膜フリクテンの起炎菌となりうる可能性を報告し,角膜フリクテンを含めたマイボーム腺炎に関連した角膜上皮障害を主体とする疾患群を「マイボーム腺炎角結膜上皮症」と呼ぶことを提唱した1,3).本症例は,若年女性の角膜フリクテンで,霰粒腫の既往があり,マイボーム腺炎と角膜病変の増悪と軽快が同期していたことから,マイボーム腺炎角結膜上皮症(フリクテン型)と考えられた.起因菌としてP.acnesを疑い培養などを行ったが,同定には至らなかった.培養が陰性であった理由には,採取できる検体量が少なかったこと,嫌気培養ができなかったことなどが考えられ,採取および培養条件の再検討が必要であると考えられた.筆者らは,培養が陰性であることから,カタル性角膜浸潤,ブドウ球菌性眼瞼炎,酒.性眼瞼炎なども鑑別し治療を行った.角膜フリクテンは,前眼部感染アレルギーと認識されており,治療には病巣の消炎療法としてのステロイド薬と,感染病巣の治療としての抗菌療法に分けて考えられている4).ステロイド薬の使用は,一見,遅延型過敏反応の病態の理に沿うものと考えられるが,一時的な効果はみられるものの,遷延化する症例も多いことや感染症を悪化させることが報告されている11).本症例の経過から,初診時には結節および潰瘍が形成され細胞浸潤が角膜実質深層に及んでおり,旺盛な結節形成期であったと考えられる.抗菌薬の点眼を開始し一旦軽快したが,抗菌薬の減量とステロイド薬点眼の追加で悪化した.ステロイド薬点眼の中止とマイボーム腺の切開・圧出,および抗菌薬の頻回点眼と全身投与で改善を得るに至った.既報でも,ステロイド薬の併用は必須ではなく,ステロイド薬単独あるいは不十分な抗菌薬とステロイド薬の併用投与では再発あるいは遷延化を促す可能性について報告されていることからも,注意を要する12).しかしながら本症例では,当初,培養結果の確認までの間,前医よりの抗菌薬をそのまま継続してしまったこと,培養が陰性であったことより,鑑別疾患を広くカバーしようと抗菌薬の選択に一貫性を欠く結果となった.初期の段階で,的を絞った抗菌薬の投与ができなかったところに,ステロイド薬を併用したため,マイボーム腺内の除菌が不十分となり,細菌関連抗原が残留したことで再燃に至り,難治性となったものと推測される.ステロイド薬を併用する際には,抗菌薬の適切な使用による十分な除菌が重要であると考えられた.この経過は,マイボーム腺内における細菌増殖がその病因と捉える「マイボーム腺炎角結膜上皮症」の定義を裏付けるものと考えられた.既報にも,難治性角膜フリクテンの治療として,抗生物質点滴大量療法が有効であったとする報告もあり13),本症例においても,十分な抗菌薬投与によりアレルギー反応を引き起こす起因菌を除去することが治療の鍵であったと考えられた.本症例は,2014年3月現在も経過観察を続けているが,寛解を維持し,視力も良好に保たれている.寛解増悪を繰り返す若年女性の角膜フリクテンでは,マイボーム腺炎角結膜上皮症を念頭に置き,本症例のような重症例では抗菌薬の頻回点眼,全身投与が有効であると考える.文献1)鈴木智,横井則彦,佐野洋一郎ほか:マイボーム腺炎に関連した角膜上皮障害(マイボーム腺炎角膜上皮症)の検討.あたらしい眼科17:423-427,20002)SuzukiT:Meibomitis-relatedkeratoconjunctivitis:implicationsandclinicalsignificanceofmeibomianglandinflammation.Cornea31:S41-S44,20123)SuzukiT,MitsuishiY,SanoYetal:Phlyctenularkeratitisassociatedwithmeibomitisinyoungpatients.AmJOphthalmol140:77-82,20054)齋藤圭子:フリクテン.眼科46:667-673,20045)ThygesonP:Theetiologyandtreatmentofphlyctenularkeratoconjunctivitis.AmJOphthalmol34:1217-1236,19516)ThygesonP:Observationsonnontuberculousphlyctenularkeratoconjunctivitis.TransAmAcadOphthalmolOtolaryngol58:128-132,19547)JefferyMP:Oculardiseasescausedbynematodes.AmJOphthalmol40:41-53,19558)稲毛佐知子,齋藤圭子,伊東眞由美ほか:角膜フリクテン10例の臨床的検討.日眼会誌102:173-178,19989)西信亮子,原英徳,日比野剛ほか:角膜フリクテンの起炎菌に関する検討.眼紀49:821-825,199810)窪野裕久,水野嘉信,重安千花ほか:難治性とされたフリクテン性角結膜炎,カタル性角膜潰瘍の要因.あたらしい眼科27:809-813,201011)金指功,秦野寛,内尾英一ほか:フリクテン性角膜炎の臨床的検討.眼臨88:1222-1227,199412)高橋順子,外園千恵,丸山邦夫ほか:免疫不全症に合併したマイボーム腺炎角膜上皮症に抗菌薬投与が奏功した1例.眼紀55:364-368,200413)鈴木智,横井則彦,木下茂:角膜フリクテンに対する抗生物質点滴大量投与の試み.あたらしい眼科15:11431145,1998408あたらしい眼科Vol.32,No.3,2015(98)

細菌性結膜炎の眼脂培養による2008年から2011年の抗菌薬の感受性率の変化

2014年7月31日 木曜日

《原著》あたらしい眼科31(7):1037.1042,2014c細菌性結膜炎の眼脂培養による2008年から2011年の抗菌薬の感受性率の変化加茂純子*1荘子万可*1村松志保*2赤澤博美*2阿部水穂*2山本ひろ子*2*1甲府共立病院眼科*2甲府共立病院細菌検査室ChangeinConjunctivitisBacteriaSusceptibilitiestoAntibioticsbetween2008and2011JunkoKamo1),MarkSoshi1),ShihoMuramatsu2),HirokoAkazawa2),MizuhoAbe2)andHirokoYamamoto2)1)DepartmentofOphthalmology,KofuKyoritsuHospital,2)MicrobiologylaboratoryofKofuKyoritsuHospital目的:2008年から4年間の結膜炎の眼脂培養から検出された菌と感受性変化を知る.対象および方法:2008年5月から2012年3月までに甲府共立病院,巨摩共立病院,甲府共立診療所に結膜炎で訪れた患者755人(男382,女385)から採取された延べ1,793の菌株で,平均年齢は63±34歳(0.102歳)であった.眼脂をトランススワブRで採取した.検体を院内細菌検査室で18時間培養し,同定,薬剤感受性検査を行った.感受性を調べた薬剤はテトラサイクリン(TC),ジベカシン(DKB),セフメノキシム(CMX),バンコマイシン(VCM),クロラムフェニコール(CP),オフロキサシン(OFLX),レボフロキサシン(LVFX),トスフロキサシン(TFLX),ガチフロキサシン(GFLX),モキシフロキサシン(MFLX)である.結果:上位5菌種はcoagulase-negativeStaphylococcus(CNS)27%,Corynebacterium27%,Staphylococcusaureus(S.aureus)7%,嫌気性グラム陰性球菌7%,methicillin-resistantStaphylococcusaureus(MRSA)5%であった.2008年度と2011年度を比較すると上位10種の菌種に対して感受性率の落ちた薬剤はCNSに対するCMXが98%から87%,第4世代のキノロンの90%が60%,Psuedomonasaeruginosa(P.aeruginosa)に対してCMXは例数は少ないものの,62.5%が0%,TFLXが100から20%,Streptococcuspneumoniae(S.pneumoniae)に対するTFLXが100から57.1%になった.MRSAに対してVCMは100%,CPは90%以上の感受性を保った.CMXはCNSとP.aeruginosaの感受性率は減ったものの,80%以上の感受性率を持つ菌種が8種あり,CPも同様高い感受性をもつ.逆にTCはCNS,methicillin-sensitiveStaphylococcusaureus(MSSA),MRSAに対して感受性率が増した.結論:2008年と2011年の間では,検出される菌に対する感受性は他のキノロンよりはよいが,第4世代キノロンで減少した.CMXはP.aeruginosa,MRSA以外の結膜炎の第一選択としてよい.P.aeruginosaに対してはDKB,LVFXの選択がよい.使われていないTCの感受性が増した.Purpose:Throughthisprospectivestudy,approvedbytheethicalcommitteeofKofuKyoritsuHospital,tolearnthechangesinincidenceandsusceptibilityofbacteriatakenandculturedfromconjunctivitisdischargeduring4years,startingApril2008.Subjectsandmethod:Subjectswere755individuals(male382,female385;agerange:0.102yrs;avg.age63±34yrs)whoconsultedKofuKyoritsuHospitalandrelatedclinicswhilesufferingfromconjunctivitis,andfromwhomsampledischargewasobtainedwithTransswabR.Aftersampleculturinginourbacteriallaboratoryfor18hours,bacteriawereidentifiedandtheirsusceptibilitiesstudied.Weused10discs:tetracycline(TC),dibekacin(DKB),cefmenoxime(CMX),vancomycin(VCM),chloramphenicol(CP),ofloxacin(OFLX),levofloxacin(LVFX),tosufloxacin(TFLX),gatifloxacin(GFLX)andmoxifloxacin(MFLX).Results:Commonlyidentifiedbacteriawerecoagulase-negativeStaphylococcus(CNS)27%,Corynebacterium27%,S.aureus7%,aerophobicgram-negativecocci7%,methicillin-resistantStaphylococcusaureus(MRSA)5%andsoon.Whenwecomparedsusceptibilitybetween2008and2011,theantibioticswhosesusceptibilityhaddecreasedsignificantlywere:CMXagainstCNSdecreasedfrom98%to87%,4thgenerationfluoroquinoloneagainstCNSfrom90%to60%,CMXagainstP.aeruginosafrom62.5%to0%,TFLX;from100to20%,andTFLXagainstS.pneumoniaefrom100to57.1%.AgainstMRSA,VCMkept100%andCPkepthigherthan90%susceptibility.AlthoughCMXlostsusceptibilitytoCNSandP.aeruginosa,itstillhadmorethan80%susceptibilitytothetop10bacteria.CP〔別刷請求先〕加茂純子:〒400-0034甲府市宝1-9-1甲府共立病院眼科Reprintrequests:JunkoKamo,DepartmentofOphthalmology,KofuKyoritsuHospital,1-9-1Takara,Kofu400-0034,JAPAN0910-1810/14/\100/頁/JCOPY(111)1037 alsohasgoodsusceptibility.Incontrast,TCincreasedsusceptibilitytoCNS,MSSAandMRSA.Conclusion:Between2008and2011,thefourthgenerationfluoroquinolonelostsusceptibility,althoughitwasbetterthantheotherquinolones.CMXcanbethefirstchoiceforconjunctivitis,exceptwhencausedbyP.aeruginosaorMRSA.ForP.aeruginosa,DKBorLVFXcanbeselected.TC,whichisunavailableinJapan,increasedsusceptibility.〔AtarashiiGanka(JournaloftheEye)31(7):1037.1042,2014〕Keywords:結膜炎,抗菌薬,感受性率.conjunctivitis,antibiotics,susceptibility.はじめに当院の細菌検査室では10種の薬剤の感受性を調べることができる.2005年3月にはテトラサイクリン(TC)眼軟膏が販売中止となり,ガチフロキサシン(GFLX)など第4世代の抗菌薬が市場に出始めた.そこで2005年から2006年の当院の結膜炎などから検出された菌への薬剤の感受性を10種の抗菌薬〔エリスロマイシン(EM),TC,ジベカシン(DKB),セフメノキシム(CMX),スルベニシリン(SBPC),バンコマイシン(VCM),クロラムフェニコール(CP),レボフロキサシン(LVFX),トスフロキサシン(TFLX)(GFLX)〕についてまとめた結果,結膜炎の治療の第一選択(,)としてCMXおよびGFLXがよいと示唆された1).2006年にはやはり第4世代のフルオロキノロン系薬剤(以下,キノロン)であるモキシフロキサシン(MFLX)が登場し,コリマイC(TC)眼軟膏が姿を消し,TCの入った軟膏が市場で入手不能となった.そこでGFLXとの比較のためにMFLXを加えて,2008年に当院における感受性率について年代別にまとめ,統計的に比較検討したが2),やはり,CMX,GFLXを第一選択にするのがよいと考えられた.日本眼感染症学会による眼科感染症起炎菌・薬剤感受性他施設調査(第2報)3)によれば,CMXが最も高度感受性があり,ついでキノロンであることを述べている.MFLXなどの第4世代のキノロンは2種類の細菌のDNA合成酵素を阻害するので,菌の耐性化はしにくいといわれている.これらは結膜に高濃度かつ長い時間停滞し,濃度依存性の殺菌作用を有することから,よいpharmacokinetic/pharmacodynamicsを示す4).はたしてこの4年間で変化がなかったのかどうかを知るのが本研究の目的である.I対象および方法前向きに結膜炎における起炎菌につき下記10種類の薬剤ディスクでの感受性を調べた.今回,2011年の結膜炎患者からの検出菌に対し,感受性試験を実施したので,2008年の結果と比較検討した.2006年度の検討からEMは耐性が多かったために排除し,その代りにMFLXを入れた以下の10種を検討した.すなわち,TC,DKB,CMX,VCM,CP,オフロキサシン(OFLX),LVFX,TFLX,GFLX,MFLXである.なお,本試験は甲府共立病院倫理委員会から承認を受けて実施した.対象は2008年5月から2012年3月までの期間に甲府共立病院,巨摩共立病院と甲府共診療所に結膜炎で訪れた患者755人(男382,女385人)から採取された延べ1,793の菌株で,患者の平均年齢は63±34歳(0.102歳)であった.このうち,2008年〔186人(男75,女111人),平均年齢56.5±40歳(0.100歳)〕,2011年〔209人(男107,女102人),平均年齢61.9±37歳(0.101歳)〕で背景の平均年齢には有意差はなかった(p=0.39).結膜炎患者の眼脂を輸送用培地つき綿棒(トランススワ表1感受性を調べた薬剤の一般名,おもな商品名,ジェネリック商品名略語一般名おもな商品名ジェネリック商品名TCテトラサイクリンテラマイシン(発売中止)なしCMXセフメノキシム塩酸塩ベストロン点眼用0.3%なしDKBジベカシン硫酸塩パニマイシン点眼液0.3%なしCPクロラムフェニコールクロラムフェニコール・コリスチンクロラムフェニコール点眼液0.5%コリマイC点(発売中止)なしコリナコール点眼液VCMバンコマイシン塩酸塩バンコマイシン眼軟膏1%なしOFLXオフロキサシンタリビッド点眼液0.3%・眼軟膏0.3%オフロキシン点眼液0.3%・眼軟膏0.3%LVFXレボフロキサシン水和物クラビット点眼液0.5%,1.5%レボフロキサシン点眼液0.5%多数TFLXトスフロキサシントシル酸塩オゼックス・トスフロ点眼液0.3%なしGFLXガチフロキサシン水和物ガチフロ点眼液0.3%なしMFLXモキシフロキサシン塩酸塩ベガモックス点眼液0.5%なし1038あたらしい眼科Vol.31,No.7,2014(112) ブR)で症状の強い結膜から擦過採取した.その検体を甲府共立病院細菌検査室で18時間培養し,その後同定および薬剤感受性検査を行った.感受性を調べた薬剤はTC,DKB,CMX,VCM,CP,OFLX,LVFX,TFLX,GFLX,MFLXの10種類である.それぞれの薬品の一般名,先発商品名およびジェネリック商品名を表1にまとめた.2008年と2011年の各菌株に関して,各種抗菌薬の感受性を比較し,標本比率の差の検定を行った.p=0.05未満を有意差ありとした.II結果図1は2008年と2011年の菌株の内訳を比較したものである.両年度とも1位Corynebacterium,2位のcoagulasenegativeStaphylococcus(CNS)の2菌株で50%以上を占め,3位a-hemStreptococcus,4位S.aureus,またはmethicillin-sensitiveStaphylococcusaureus(MSSA)そして5位methicillin-resistantStaphylococcusaureus(MRSA)が続く.6位.12位は変動があるが,標本数が少なく,大きな変化は少ないと考えられる.表2は2008年度での1位から10位の菌の抗菌薬への感受性率を,2011年と比較したものである.1位のCorynebacteriumは各世代キノロン系薬剤に対する感受性が低いが,4年間では有意差をもった感受性の低下は認められなかった.その他の抗菌薬に関しても有意差はなかった.2位のCNSに関しては,キノロン系薬剤以外のほうが感受性がよく,有意な感受性の変化が現れたのは,TCで上昇,CMXと第4世代キノロンに対して感受性の低下がみられた.しかし,第4世代はその他の世代のキノロン系薬剤に対して優位な感受性を保っていた.3位のMSSAに関しては,各抗菌薬への感受性は良好で,キノロン系薬剤への感受性も良好であった.4位のMRSAに対してのVCM,CPの抗菌力は4年間で保たれたが,キノロン系薬剤への感受性はほとんどなく,当初感受性があるといわれた第4世代キノロン系薬剤に対しても,有意差はなかったが低下傾向を示した.5位のa-hemStreptococcusはCMX,VCM,CPおよび,第4世代のキノロン系薬剤に感受性があるが,MFLXは2011に有意に感受性率が低下した.6位の嫌気性グラム陽性球菌はと考えられ,CMX,VCM,CPに感受性があった.7位の小児によくみられるHaemophilusinfluenzaeと8位のMoraxellacatarrhalisはVCMを除くすべての薬剤に感受性がある.9位のPseudomonasaeruginosa(P.aeruginosa)に関しては,CMXとTFLXへの感受性が有意に低下していた.キノロン系薬剤への感受性は低下傾向にあった.明らかに低下がないのはDKB1種類のみであった.10位のStreptococcuspneumoniae(S.pneumoniae)は,TFLXに対する(113)2008年検出菌(n=387):1.Corynebacterium5%■:その他10%24%■:発育なし■:12.K.oxytoca4%■:13.G群b型Streptococcus■:8.M.catarrhalis3%■:9.P.aeruginosa3%■:10.S.pneumoniae3%■:11.B群b型Streptococcus1%2%■:5.a.hemStreptococcus2%9%■:6.嫌気性グラム陽性菌3%29%■:7.Haemophilusinfluenzae■:2.CNS1%■■:3.MSSA1%:4.MRSA2011年検出菌(n=517):1.Corynebacterium3%■:その他6%27%■:同定せず■:11.S.pneumoniae7%■:12.P.aeruginosa3%■:9.Moraxellaspp.4%■:10.Neisseriaspp.■:8.M.catarrhalis2%■:5.a-hemStreptococcus2%28%■:6.嫌気性グラム陽性球菌3%■:7.Haemophilusinfluenzae■:2.CNS1%■■:3.MSSA1%11%2%:4.MRSA図12008年(上)と2011年(下)の検出菌株頻度順の内訳両年度とも1位Corynebacterium,2位のcoagulase-negativeStaphylococcus(CNS)の2菌株で50%以上を占め,3位a-hemstreptococcus,4位S.aureus,またはmethicillin-sensitiveStaphylococcusaureus(MSSA)そして5位methicillinresistantStaphylococcusaureus(MRSA)が続く.2008年の上位10菌種は2011年の上位12菌種に入る.感受性が有意に低下していたが,第4世代のキノロンに対する感受性は良好に保たれていた.CMX,VCMが最も有効であった.III考察筆者らの施設の4年前の結果と比較し,結膜炎患者から分離培養される菌株の構成に変化はなかった.以前からキノロン系薬剤の抗菌力の低下5,6)が指摘されているが,CNSを除き,今回の検定では明らかに有意差が証明されたものはごくわずかであった.CorynebacteriumはDNA合成酵素としてDNAジャイレースはもっているが,トポイソメラーゼIVはもっていないために耐性化しやすいことがわかっており,実際にキノロン系薬剤に対して高度に耐性化されていたが,2008年と2011年では有意な変化はなかった.2位のCNS,すなわち表皮ブドウ球菌は,第3世代以前のキノロン系薬剤はすでに感受性が低下していたが,第4世代のGFLX,MFLXが2008年時点で90%台であったものが,あたらしい眼科Vol.31,No.7,20141039 1040あたらしい眼科Vol.31,No.7,2014(114)(114)表22008年度と2011年度の上位細菌の各抗菌剤に対する感受性率薬剤年度1.Corynebacteriumspp.2.CNS3.MSSA4.MRSA5.a-Hem-Streptococcus6.嫌気性グラム陽性球菌7.Haemophilusinfluenzae8.M.catarrhalis9.P.aeraginosa10.S.pneumoniaeTC20082011958382256910010010001396*91**100*614991100100029DKB200820118480794556501001001001379769144293610010010029CMX20082011979897101001001001006310096**87100118391100100**0100VCM20082011981001001001001000001001009910010091100000100CP20082011588997909410010010006358901009489100100100071OFLX20082011334885108842100100881002851911166451001006071LVFX200820113655851094501001001001003152911171551001008071TFLX20082011234982107558100100100100154988116045100100**20*57GFLX20082011419288351005810010010010037**64911180551001006086MFLX2008201139918835100581001005010038**649111**77551001002086標本数2008200920102011108923420161291088105100352627715444126124302337622126614114033183511151757標本比率の差の検定を行い,p<0.05となった箇所には*,p<0.01となった箇所には**を付けた.80%以上の感受性率を示した箇所は網掛けした.薬剤は非キノロン系を上に5種類(TC,DKB,CMX,VCM,CP),下にキノロン系5種類(OFLX,LVFX,TFLX,GFLX,MFLX).表の下部には2008年から2011年の標本数を示した.グラム陽性菌は太字(CNS:Coagulase-negativeStapylococcus,MSSA:methicillin-sensitiveStaphylococcusaureus,MRSA:methicillin-resistantStaphylococcusaureus,Staphylococcuspneumonia),その他はグラム陰性菌(Corynebacteriumspp.,Haemophilusinfluenzae,Moraxellacatarrhalis,Pseudomonasaeruginosa) 2011年には64%と有意に低下していた.山田らの論文6)では2008年の時点で,感受性が低下している原因としてgyrA,gyrB,parC,そしてparEのQRDR(キノロン耐性決定領域)に変異がある株が出ていることが指摘されている.当院ではキノロン系薬剤の長期投与は控えているが,日本でのキノロン系薬剤の使用の増加に伴い,市中の菌の変異が考えられる.8位のMoraxellacatarrhalisもVCMを除くすべての薬剤に感受性がある.その他の全身領域の疾患で問題になることはほとんどなく,抗菌薬曝露が少ないことにより,耐性化がみられないと推測される.P.aeruginosaに対しては,キノロン系薬剤,現状最も効果が期待できるのはDKBである.第一選択として使われるCMXの効力が低下していることも明記すべきである.日本の市場から姿を消したTCに対する感受性は,いくつかの上位菌株で上昇した.このように使用されなくなった抗菌薬に対する感受性は,各菌株で回復していく可能性があると考えられる.逆にいまだ,米国ではクラミジアによる結膜炎などに使用しているTCの耐性化が報告されている7)表2をみると,起炎菌の推定できない結膜炎患者へのempiricな抗菌薬治療の際は,施設入所者,入院患者などP.aeruginosaの関与が推定される患者,MRSA保菌が証明されている患者を除けば,第一選択薬としてはCMX,次点にCPを使用するのが最も効果が期待できる.CPはMRSAに対する抗菌力を保持しており,可能な限り温存したいことを考えれば,第一選択としてはやはりCMXがよいと考えられた.MRSA保菌者の結膜炎に対しては,既報2,3)でも述べたが,今回もCPを第一選択とする.VCM眼軟膏はMRSAの検出をもって初めて使用することができ,薬剤が高価であるため,結果として耐性化が抑制されていると推測される.わが国における他の研究をみると,結膜炎に関しては,2004年からの5年間のCOI細菌性結膜炎検出菌スタディグループの研究では8),検出菌の1位がStaphylococcusepidermidis,2位がPropionibacteriumacnes,3位がStreptococcusspp.,そしてS.aureusと続くが,全菌種を合わせるとLVFX,CMXがよい感受性を示したと述べている.感染性角膜炎診療ガイドライン(第2版)9)によれば,角膜炎においてグラム陰性桿菌疑いではキノロン系+アミノグリコシド系,グラム陽性球菌疑いではキノロン系+セフェム系を推奨している.これはキノロン系薬剤のpostantibioticeffect(点眼後組織に長くとどまる現象)を期待しているからである.太根ら10)は高齢者の細菌性結膜炎における臨床分離菌と薬剤感受性を調べているが,筆者らの研究と同様MRSE,MRSAにはCP,VCMが有効で,キノロン系薬剤で初期治(115)療を受けていた症例では耐性化と混合感染がみられたことを指摘,さらにTCが有効と述べている.このように抗菌薬の選択については,どの研究も同様の選択をしている.一方,ヨーロッパでは結膜炎は一般的に1.2週間で自然治癒するので,抗菌薬を使わないこともあるが,病期を短縮する目的で使われる抗菌薬の第一選択はキノロン系薬剤ではなく,CPやフシジン酸(fusidicacid)である11).局所または全身にキノロン系薬剤が使われると,3カ月以内に耐性を示すS.aureusは29%だが,使っていないものは11%と有意な差がある12),とのヨーロッパの報告に対し,米国では,アジスロマイシンよりも第3,4世代のキノロン,GFLX,MFLXのほうが脈絡膜新生血管治療における細菌感染予防のための点眼において,S.aureusやCNSの耐性をつくりにくいことが報告されている13).しかし,19.60%のS.pneumoniae,85%のMRSAが耐性をもっている.第4世代,なかでもBesifloxacinは耐性が少ない14).以上のように,ヨーロッパではキノロンを第一選択とせず,米国ではむしろ第3,4世代と新しいキノロンを第一選択とするような論文が多い.今回の筆者らの研究で,耐性化しにくいといわれていた第4世代のキノロン系薬剤である,GFLX,MFLXの感受性の低下もあり,結膜炎に対する第一選択薬として多く使用されることが予想されるキノロン系抗菌薬の適正利用に留意する必要があると考えられた.本論文は第117回日本眼科学会(2013年4月東京)において発表した.文献1)加茂純子,喜瀬梢,鶴田真ほか:感受性からみた眼科領域の抗菌薬選択2006.臨眼61:331-336,20072)加茂純子,村松志保:感受性から見た眼科領域の抗菌薬選択2008.臨眼63:1635-1640,20093)秦野寛,井上幸次,大橋裕一ほか(眼感染症スタディグループ):前眼部・外眼部感染症起炎菌の薬剤感受性.日眼会誌11:814-824,20114)Benitez-Del-CastilloJ,VerbovenY,StromanDetal:Theroleoftopicalmoxifloxacin,anewantibacterialinEurope,inthetreatmentofbacterialconjunctivitis.ClinDrugInvestig31:543-557,20115)McDonaldM,BlondeauJM:Emergingantibioticresistanceinocularinfectionsandtheroleoffluoroquinolones.JCataractRefractSurg36:1588-1598,20106)YamadaM,YoshidaJ,HatouS:MutationsinthequinoloneresistancedeterminingregioninStaphylococcusepidermidisrecoveredfromconjunctivaandtheirassociationwithsusceptibilitytovariousfluoroquinolones.BrJOphthalmol92:848-851,2008あたらしい眼科Vol.31,No.7,20141041 7)AdebayoA,ParikhJG,McCormickSAetal:ShiftingtrendsininvitroantibioticsusceptibilitiesforcommonbacterialconjunctivalisolatesinthelastdecadeattheNewYorkEyeandEarInfirmary.GraefesArchClinExpOphthalmol249:111-119,20118)小早川信一郎,井上幸次,大橋裕一ほか:細菌性結膜炎における検出菌・薬剤感受性に関する5年間の動向調査(多施設共同研究).あたらしい眼科28:679-687,20119)日本眼感染症学会感染性角膜炎診療ガイドライン第2版作成委員会(井上幸次委員長):第3章感染性角膜炎の治療.日眼会誌117:491-496,201310)太根伸浩,北川清隆,勝本武志ほか:高齢者の細菌性結膜炎における臨床分離菌と薬剤感受性.臨眼67:991-996,201311)Bremond-GignacD,ChiambarettaF,MilazzoS:AEuropeanperspectiveontopicalophthalmicantibiotics:currentandevolvingoptions.OphthalmolEyeDis24:29-43,201112)FintelmannRE,HoskinsEN,LietmanTMetal:Topicalfluoroquinoloneuseasariskfactorforinvitrofluoroquinoloneresistanceinocularcultures.ArchOphthalmol129:399-402,201113)KimSJ,TomaHS:Ophthalmicantibioticsandantimicrobialresistancearandomized,controlledstudyofpatientsundergoingintravitrealinjections.Ophthalmology118:1358-1363,201114)McDonaldM,BlondeauJM:Emergingantibioticresistanceinocularinfectionsandtheroleoffluoroquinolones.JCataractRefractSurg36:1588-1598,2010***1042あたらしい眼科Vol.31,No.7,2014(116)