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濾過胞感染治療後の遷延する濾過胞漏出に対して,ologen® Collagen Matrixを用いた濾過胞再建術が奏効した1例

2018年7月31日 火曜日

《第28回日本緑内障学会原著》あたらしい眼科35(7):981.986,2018c濾過胞感染治療後の遷延する濾過胞漏出に対して,ologenRCollagenMatrixを用いた濾過胞再建術が奏効した1例根元栄美佳*1,2植木麻理*2前田美智子*2河本良輔*2小嶌祥太*2杉山哲也*3池田恒彦*2*1)高槻赤十字病院眼科*2)大阪医科大学眼科学教室*3)京都医療生活協同組合・中野眼科医院CCaseReportofBlebRevisionwithologenRCollagenMatrixforProlongedBlebLeakageafterBleb-relatedInfectionEmikaNemoto1,2)C,MariUeki2),MichikoMaeda2),RyohsukeKohmoto2),ShotaKojima2),TetsuyaSugiyama3)andTsunehikoIkeda2)1)DepartmentofOphthalmology,TakatsukiRedcrossHospital,2)C3)NakanoEyeClinicofKyotoMedicalCo-operationDepartmentofOpthalmology,OsakaMedicalCollege,目的:濾過胞感染治療後の遷延する濾過胞漏出に対しCologenCRCollagenCMatrix(以下,ologenCR)を用いた濾過胞再建術を施行し,治癒過程を前眼部COCTにて確認できた症例を報告する.症例:80歳,女性.10年前に両眼原発開放隅角緑内障にて両眼線維柱帯切除術を施行された.2016年C3月左眼濾過胞感染を発症し大阪医科大学眼科紹介.初診時,左眼に房水漏出を伴う無血管濾過胞とCStageIIの濾過胞感染を認めた.抗菌薬加療にて感染は軽快したが濾過胞漏出は遷延し,ologenCRを結膜下移植する濾過胞再建術を施行した.術後,濾過胞漏出は消失した.前眼部COCTにて菲薄化した濾過胞結膜がCologenCRに裏打ちされ,徐々に厚くなり,厚い濾過胞壁の形成に至った過程が確認できた.術後約C1年半で有血管濾過胞が維持されている.結論:無血管濾過胞の房水漏出にCologenCRを用いた濾過胞再建術は有効であった.CPurpose:ACcaseCreportCofCblebCrevisionCwithCologenCRCollagenCMatrix(ologenCR)forCprolongedCblebCleakageafterCbleb-relatedCinfection.CWeCobservedCtheCprocessCofCblebChealingCwithCopticalCcoherenceCtomography(OCT)C.CCase:An80-year-oldfemalewhohadundergonetrabeculectomyonbotheyesforopen-angleglaucoma10yearspreviouslyCwasCreferredCtoCusCbecauseCtheCpreviousCdoctorCsuspectedCaCbleb-relatedCinfection.CAtCtheC.rstCvisit,CStageIIbleb-relatedinfection,aswellasleakagefromavascularbleb,wasobservedinthelefteye.Theblebleak-agepersisted,althoughshewascuredofthebleb-relatedinfectionthroughantibiotictherapies.AfterblebrevisionwithologenRCwasperformed,blebleakagedisappeared.WeobservedwithOCTthatthethinnedconjunctivaoftheblebwaslinedwithologenRCandgraduallyrepaired.Theblebhasbeenmaintainedforabout18monthsaftersur-gery.Conclusion:BlebrevisionwithologenCRCwase.ectiveforleakagefromavascularbleb.〔AtarashiiGanka(JournaloftheEye)C35(7):981.986,C2018〕Keywords:ologenR,濾過胞再建術,濾過胞漏出,濾過胞感染,前眼部光干渉断層法.ologenR,blebrevision,blebleakage,bleb-relatedinfection,opticalcoherencetomography.Cはじめに線維柱帯切除術(trabeculectomy:TLE)は,術後に低い眼圧の維持が可能な術式であり,現在はマイトマイシンCC(MMC)を併用したCTLEが標準となっている.しかし,MMC併用CTLEの晩期合併症として房水漏出,低眼圧黄斑症,無血管濾過胞からの漏出,濾過胞感染があり,とくに濾過胞感染は失明につながる重篤なものである.日本緑内障学会による濾過胞感染多施設共同研究(TheCCollaborativeBleb-relatedCInfectionCIncidenceC&CTreatmentCStudy:CBIITS)が実施され,手術C5年後での濾過胞感染の発生率〔別刷請求先〕根元栄美佳:〒569-8686大阪府高槻市大学町C2-7大阪医科大学眼科学教室Reprintrequests:EmikaNemoto,DepartmentofOphthalmology,OsakaMedicalCollege,2-7,Daigaku-cho,Takatsuki-City,Osaka569-8686,JAPANはC2.2%であり,その危険因子として濾過胞漏出既往と若年者であることがあげられている1).一方,近年,MMCに代わる濾過手術後癒着防止剤を求め,さまざまな検討がなされている.これまで,Gel.rm2),CSepra.lm3),Gore-Tex4),ハニカムフィルム5)などを用いた報告があり,欧米で緑内障手術への使用認可を得ているものとしてCologenCRCollagenMatrix(以下,ologenCR)がある6,7).また,ologenCRは濾過胞漏出に対する濾過胞再建術にも用いられ,有効であったとの報告がある8,9).今回,濾過胞感染治療後の遷延する濾過胞漏出に対してCologenRを用いた濾過胞再建術が奏効し,結膜の修復過程が前眼部光干渉断層法(opticalCcoherenceCtomography:OCT)にて確認できたC1例を経験したので報告する.CI症例患者:80歳,女性.主訴:左眼の流涙,視力低下.現病歴:両眼原発開放隅角緑内障に対し,10年前に他院にて両眼CTLE+水晶体超音波乳化吸引術+眼内レンズ挿入術が施行されていた.術後は,両眼圧のコントロールは良好で,左眼には鼻上側に無血管濾過胞が形成されていた.2016年C3月中頃に左眼の流涙を自覚し,その翌日より左眼の視力低下,眼痛,眼脂が出現した.前医を受診したところ,左眼濾過胞感染が疑われ,大阪医科大学眼科(以下,当科)へ紹介初診となった.既往歴:特記すべきことなし.初診時所見:視力は右眼手動弁,左眼(0.07C×sph+1.25D(cyl─1.75DCAx105°),眼圧は右眼11mmHg,左眼6mmHgであった.左眼前眼部所見で,鼻上側に壁の薄い無血管濾過胞があり,濾過胞周囲の結膜は充血していた.濾過胞からの房水漏出を認め,前房内の炎症細胞はC2+であった.左眼眼底所見では,硝子体への炎症波及はなく,眼底は透見可能であった(図1).経過:左眼濾過胞感染CStageIIと診断し,同日入院のうえ,CBIITSのガイドラインに沿って治療を開始した1).塩酸バンコマイシンとセフタジジムの結膜下注射を行い,レボフロキサシンとセフメノキシムをC1時間ごとに頻回点眼することにより濾過胞感染は軽快した.一方,濾過胞漏出に対して自己血清点眼,抗菌薬眼軟膏塗布と眼帯を行ったが遷延した.そこで,大阪医科大学倫理委員会の承認(受付番号C2015-115)を得て,ologenCRを用いた濾過胞再建術を施行した(図2).使用したCologenRは,直径C12Cmm,厚さC1Cmmの円形シートである.まずCologenCR大のC12C×12Cmmを計測,濾過胞から少し離れた結膜を垂直切開し,そこからポケット状に結膜を.離した.そして作製した濾過胞下のスペースへColo-genRの挿入を試みたが,出血でCologenCRがふやけたため困難であった.そこで,ologenCRを半分に折りたたみ結膜下へ挿入し,その後展開した.結膜垂直切開部をC9-0シルク糸にて端々縫合し,10-0ナイロン糸にて垂直のCcompressionsutureを設置した.前房洗浄時,濾過胞より漏出を認めたがそのまま手術は終了した.術翌日,左眼眼圧C3CmmHg,濾過胞内に出血がありColo-genRは確認できず,房水漏出は継続していた(図3a).術後C2日目,左眼眼圧C3CmmHg,濾過胞結膜下にCologenCRが透見可能となり,房水漏出は消失した(図3b).術後C3週間,左眼視力(0.35),左眼眼圧C12CmmHg,無血管濾過胞部に周囲から結膜血管新生が侵入し,濾過胞壁が厚く,平坦となった.(図3c).前眼部COCTにて菲薄化した濾過胞結膜を裏打ちするCologenCRが確認できた(図4a).術後C2カ月,左眼視力(0.4),左眼眼圧C13mmHg(図4b).前眼部COCTにて,結膜組織修復過程において結膜下組織と置き換わりつつあるCologenRが濾過胞結膜内壁全体に付着していた(図4b).術後C10カ月,左眼矯正視力(0.4),左眼眼圧C12CmmHg,有血管濾過胞が形成されている(図3d).前眼部COCTにてColo-genRは消失しており,ologenCRが付着していた部位の結膜下組織が増殖して形成された厚い濾過胞壁が確認できた(図4c).術C1年C6カ月後の現在,眼圧コントロールは良好であり,視力・視野ともに維持できている.CII考按TLE後の濾過胞漏出に対するこれまでの濾過胞再建術としては,結膜前転術10),遊離結膜移植11),羊膜移植12)があげられ,それぞれに長所と短所がある.結膜前転術は小さな濾過胞が適応となり自己結膜にて施行できるが,大きな濾過胞には対応困難である.遊離結膜移植は自己結膜にて比較的大きな濾過胞にも対応は可能であるが,大きな結膜片を作製することはむずかしい.羊膜移植は大きな濾過胞にも対応が可能であり,羊膜そのものに抗炎症作用や結膜の修復作用があるため結膜前転術よりも良好な成績が報告されている12).当科でもこれまでは大きな濾過胞の再建術に羊膜を使用していたが,平成C26年C4月に羊膜取扱いガイドライン13)が作成され,濾過胞再建術に適応がないため使用が困難になった.そこで,大きな濾過胞の濾過胞漏出に対してCologenCRを濾過胞結膜下へ移植する濾過胞再建術に着目した.CologenRは,豚由来のコラーゲンを拒絶反応を起こさないようにCtelo側鎖をペプシンにて切断処理したCI型アテロコラーゲンとグリコサミノグリカンの架橋構造からなる,直径10.300Cμmの多孔構造をとる移植用細胞外基質類似素材である.ologenCRは眼上皮結合組織の組織修復をサポートする働きがあり,海外では緑内障,翼状片や斜視の手術が適応となっている.ologenCRを用いたCTLEに関する既報では,TLE時にCologenCRを結膜下に挿入することで結膜下組織の図1初診時の左眼細隙灯顕微鏡所見a:鼻上側の壁の薄い無血管濾過胞,濾過胞周囲の結膜は充血している.Cb:濾過胞からの房水の漏出を認める(.).C図2ologenRを用いた濾過胞再建術の術中写真a:濾過胞から少し離れた結膜を垂直切開し,そこからポケット状に結膜を.離した.Cb:濾過胞下のスペースへCologenCRの挿入を試みたが,出血でふやけ困難であった.Cc:眼内レンズのようにCologenCRを半分に折りたたみ結膜下へ挿入,その後展開した.Cd:結膜垂直切開部をC9-0シルク糸にて端々縫合し,10-0ナイロン糸にて垂直のCcompressionsutureを設置した.図3術後経過(前眼部細隙灯顕微鏡所見)Ca:術翌日.濾過胞内に出血がありCologenCRは確認できず,房水漏出は継続していた.Cb:術後C2日.濾過胞結膜下にCologenCRが透見可能となり,房水漏出は消失した.Cc:術後C3週間無血管濾過胞部に周囲から結膜血管新生が侵入し,濾過胞壁が厚く,平坦となった.Cd:10カ月後,扁平な有血管濾過胞を認める.癒着を防止し,MMCを用いたときと同様の効果があると報告されている6,7).一方で,MMCを用いたCTLEよりも,手術成功率や眼圧下降率が劣るとの報告もある14).手術効果について相反する報告があるが,形成される濾過胞についてはMMCよりCologenCRを用いたほうが無血管濾過胞となる割合が低いとされている15).また,TLE術後の過剰濾過や濾過胞漏出に対する報告では,低眼圧をきたしたC12例にColo-genRの結膜下移植は有効であった8)という報告や,日本人においても,TLE術後やCEX-PRESS術後の濾過胞漏出を含む低眼圧をきたしたC9眼においてCologenCRの結膜下移植は有効であったとの報告がある9).これまでに濾過胞の結膜欠損部下へ多孔コラーゲンシートを挿入することにより,多孔構造内まで結膜の線維芽細胞や筋線維芽細胞が集簇し,結合組織が形成されることで組織修復がなされると報告されており16,17),今回の症例でも同様の組織修復にて濾過胞が厚く形成されたと考える.そして,今回の症例では前眼部COCTにてその過程を観察できており,術後早期に菲薄化した濾過胞結膜をCologenCRが裏打ちし,徐々にCologenCRを足場にした組織修復がなされて結膜下組織が形成され,厚い濾過胞壁となったことが確認できた.また,今回の症例で特徴的なのは無血管濾過胞に結膜血管新生を認めたことである.動物実験においてであるが,無血管濾過胞の結膜欠損部下へ多孔コラーゲンシートを挿入すると,血管内皮細胞が結膜円蓋部方向から多孔構造内に集簇することにより無血管濾過胞への結膜血管新生を認めたと報告されている17).今回の症例でも同様の機序により徐々に血管を有する濾過胞が形成されたと考える.濾過胞感染後の遷延性濾過胞漏出に対してCologenCRの結膜下移植による濾過胞再建術が有効であった.無血管濾過胞壁を有する濾過胞漏出例において,ologenCRの結膜下移植は有効な術式となりうると考える.利益相反:利益相反公表基準に該当なしC図4術後経過(前眼部OCT所見)Ca:術後C3週間.結膜を裏打ちするCologenCRが認められた(.).b:術後C2カ月.結膜組織修復過程で結膜下組織と置き換わりつつあるCologenCRが濾過胞内壁全体に付着している(.).c:術後C10カ月.olo-genRは消失し,ologenCRが付着していた部位の結膜下組織が増殖して濾過胞壁が厚く形成されている(.).文献1)YamamotoCT,CSawadaCA,CMayamaCCCetCal:TheC5-yearCincidenceCofCbleb-relatedCinfectionCandCitsCriskCfactorsafterC.lteringCsurgeriesCwithCadjunctiveCmitomycinCC:CcollaborativeCbleb-relatedCinfectionCincidenceCandCtreat-mentstudy2.OphthalmologyC121:1001-1006,C20142)LavalCJ:TheCuseCofCabsorbableCgelatinC.rm(gel.rm)inCglaucomaC.ltrationCsurgery.CAMACArchCOphthalmolC54:C677-682,C19553)柴田真帆,杉山哲也,小嶌祥太ほか:セプラフィルムCR併用線維柱体切除術を施行したC1例.臨眼C64:1891-1895,C20104)CillinoS,ZeppaL,DiPaceFetal:E-PTFE(Gore-Tex)CimplantCwithCorCwithoutClowdosageCmitomycinCCCasCanadjuvantCinCpenetratingCglaucomaCsurgery:2CyearCran-domizedCclinicalCtrial.CActaCOphthalmolCScandC86:314-321,C20085)OkudaCT,CHigashideCT,CFukuhiraCYCetCal:ACthinChoney-comb-patterned.rmasanadhesionbarrierinananimalmodelCofCglaucomaC.ltrationCsurgery.CJCGlaucomaC18:C220-226,C20096)CillinoS,CasuccioA,PaceFDetal:Biodegradablecolla-genCmatrixCimplantCversusCmitomycin-CCinCtrabeculecto-my:.ve-yearCfollow-up.CBMCCOphthalmolC16:24,2016.doi:10.1186/s12886-016-0198-07)HeCM,CWangCW,CZhangCXCetCal:OlogenCimplantCversusmitomycinCCCforCtrabeculectomy:aCsystematicCreviewCandmeta-analysis.PLoSOneC9:e85782,C20148)DietleinTS,LappasA,RosentreterA:Secondarysubcon-junctivalCimplantationCofCaCbiodegradableCcollagen-glycos-aminoglycanCmatrixCtoCtreatCocularChypotonyCfollowingCtrabeculectomyCwithCmitomycinCC.CBrCJCOphthalmolC97:C985-988,C20139)TanitoCM,COkadaCA,CMoriCYCetCal:SubconjunctivalCimplan-tationCofCologenCcollagenCmatrixCtoCtreatCocularChypotonyCafterC.ltrationCglaucomaCsurgery.CEyeC31:1475-1479,C201710)TannenbaumCDP,CHo.manCD,CGreaneyCMFCetCal:Out-comesCofCblebCexcisionCandCconjunctivalCadvancementCforCleakingCorChypotonousCeyesCafterCglaucomaC.lteringCsur-gery.BrJOphthalmolC88:99-103,C200411)PandayM,ShanthaB,GeorgeRetal:OutcomesofblebexcisionCwithCfreeCautologousCconjunctivalCpatchCgraftingCforCblebCleakCandChypotonyCafterCglaucomaC.lteringCsur-gery.JGlaucomaC20:392-397,C201112)RauscherFM,BartonK,FeuerWJetal:Long-termout-comesofamnioticmembranetransplantationforrepairofleakingCglaucomaC.lteringCblebs.CAmCJCOphthalmolC143:C1052-1054,C200713)西田幸二,天野史郎,木下茂ほか;羊膜移植に関する委員会:羊膜移植術ガイドライン.日本角膜学会ホームページ:2014http://cornea.gr.jp/amnion/14)RosentreterCA,CGakiCS,CCursiefenCCCetCal:TrabeclectomyCusingmitomycinCversusanatelocollagenimplant:clini-16)HsuCWC,CRitchCR,CKrupinCTCetCal:TissueCbioengineeringcalCresultsCofCaCrandomizedCtrialCandChistopathologicCforCsurgicalCblebCdefect:anCanimalCstudy.CGraefesCArchC.ndings.OphthalmologicaC231:133-140,C2014ClinExpOphthalmolC246:709-791,C200815)RosentreterA,SchildAM,JordanJFetal:Aprospective17)PengYJ,PanCY,HsiehYTetal:Theapplicationoftis-randomisedCtrialCofCtrabeclectomyCusingCmitomycinCCCvsCsueCengineeringCinCreversingCmitomycinCC-inducedCisch-anologenimplantinopenangleglaucoma.EyeC24:1449-emicconjunctiva.JBiomedMaterResAC100:1126-1135,C1457,C20102012***

無血管濾過胞に対する濾過胞再建術の成績

2017年8月31日 木曜日

《原著》あたらしい眼科34(8):1191.1195,2017c無血管濾過胞に対する濾過胞再建術の成績宮平大輝與那原理子新垣淑邦酒井寛琉球大学大学院医学研究科・医科学専攻眼科学講座COutcomesofSurgicalRevisionforAvascularFilteringBlebHirokiMiyahira,MichikoYonahara,YoshikuniArakakiandHiroshiSakaiCOphthalmology,UniversityoftheRyukyus目的:無血管濾過胞に対する濾過胞再建術の成績を報告する.対象:琉球大学医学部附属病院において,2011年10月.C2015年C9月に線維柱帯切除術後の無血管濾過胞に対し濾過胞再建術を施行した連続症例C8例C8眼.7眼で濾過胞漏出を,2眼で濾過胞感染を合併していた.方法:手術はC1眼で無血管濾過胞下にCTenon.被覆を,1眼は濾過胞除去+結膜縫合を,6眼は濾過胞除去+結膜円蓋部減張切開+自家結膜有茎弁移植を行った.結果:術後経過観察期間は12.48カ月(平均C24.8カ月).術前眼圧はC4.16mmHg(7.6C±4.3mmHg),緑内障点眼数はC1.9C±1.2であった.Tenon.被覆を行ったC1眼と,濾過胞除去と減張切開併用結膜被覆を行ったC6眼で術後有血管性濾過胞が形成された.濾過胞除去と結膜被覆のみを行ったC1眼では濾過胞は消失した.濾過胞漏出再発はなく,最終観察時眼圧はC8.18mmHg(13.5C±2.8CmmHg),点眼数C2.1C±1.1であった.結論:無血管濾過胞に対する濾過胞再建術により濾過胞漏出は解消され,眼圧もコントロールされた.結膜円蓋部減張切開を併用した結膜被覆術は,濾過胞を維持する有効で安全な方法である.CPurpose:Toreportthesurgicalresultsofblebrevisionforleakingavascularblebaftertrabeculectomy.Sub-jects:EightCconsecutiveCeyesCofC8CpatientsCwhoChadCundergoneCtrabeculectomyCdevelopedCleakingCavascularCblebCorblebitis.Methods:Sixeyesunderwentblebremoval+autologousconjunctivatransplantationwithrelaxinginci-sion.CTennon’sCcapsuleCtransplantationCorCsimpleCconjunctivaCsuturingCwereCperformedCinCtheCotherC2Ceyes.CResults:PreoperativeCintraocularCpressure(IOP)wasC7.6C±4.3CmmHg,CtreatedCwithC1.9±1.2Canti-glaucomaCeye-drops.Inanaverageof24.8months’(range12-48)follow-upperiod,IOPwascontrolledwithin8-18CmmHg(13.5C±2.8)withC2.1±1.1Canti-glaucomaCeyedrops.CVascularCblebCwasCobservedCinC7Ceyes,Cexcepting1CeyeCthatCreceivedCsimplesuturing.Conclusions:Surgicalblebrevisionforavascularblebise.ectiveandsafe.〔AtarashiiGanka(JournaloftheEye)C34(8):1191.1195,C2017〕Keywords:線維柱帯切除術,無血管濾過胞,濾過胞漏出,濾過胞炎,結膜移植.trabeculectomy,avascularbleb,leakingbleb,blebitis,autologousconjunctivatransplantation.Cはじめに緑内障は世界において失明原因の第C2位1),日本において視力障害の原因の第C1位2)とされている.治療法として眼圧下降療法の有用性が示されており,開放隅角緑内障に対しては薬物治療が第一選択とされるが,眼圧コントロールが不十分な症例には手術が行われる.手術による眼圧下降療法としてはレーザー線維柱帯形成術,流出路再建術,線維柱帯切除術や深層強膜切除術などの濾過手術,緑内障インプラント手術などがある.なかでも,マイトマイシンCC(MMC)併用線維柱帯切除術(trabeclectomy:TLE)は,確実な眼圧下降によりわが国において標準術式として広く行われている3).一方,TLEにはさまざまな合併症が存在することが知られている.浅前房・前房消失,濾過胞漏出,脈絡膜.離,巨大濾過胞,悪性緑内障,上脈絡膜出血,線維柱帯切除部の閉鎖,encapsulatedCbleb,角膜乱視,中心視野消失,過剰濾過,濾過胞漏出,低眼圧黄斑症,濾過胞感染,白内障,over-hangingbleb,眼瞼下垂,角膜乱視の増加などのさまざまな合併症のなかでも,濾過胞感染および術後眼内炎は失明の可〔別刷請求先〕酒井寛:〒903-0215沖縄県中頭郡西原町字上原C207琉球大学医学部眼科医局Reprintrequests:HiroshiSakai,Ophthalmology,UniversityoftheRyukyus,207Uehara,Nishihara,Nakagami-gun,Okinawa903-0215,JAPAN表1濾過胞漏出に対する保存的加療の報告治療方法Cn成功寧(%)合併症ソフトコンタクトレンズ7)C15C80ドライアイ(6.7%)CSimmons’shell8)C5C80C.フィブリン糊9)C12C75記載なしシアノアクリレート9)C8C37.5記載なし自己血清点眼10)C42C42.1C.自己血濾過胞内注入11)C12C58.3前房出血(58.3%)全眼球炎(8.3%)ヒアルロン酸CNa濾過胞内注入12)C2C100C.トリクロロ酢酸による焼灼13)C3C100C.Nd:YAGレーザー14)C14C57.1医原性漏出(42.9%)虹彩収縮(42.9%)高眼圧(7.1%)Argonレーザー15)C15C86.7医原性穿孔(20%)角膜実質混濁(6.7%)表2濾過胞漏出に対する手術療法の報告(海外,国内)術式Cn術後眼圧(mmHg)緑内障手術追加漏出再発濾過胞感染発症49C13.8±4.8C2C..上方結膜前方移動16.18)C34C14.08±7.36C1C1C1C海外濾過胞切除+遊離結膜弁19)C羊膜移植18)C強膜移植20)C15C58C15C15C12.7±1.3C12.67±4.83C10.9±0.9C14.1±3.3C3C2C3C.1C3C4C..1.1濾過胞焼灼+遊離結膜弁21)C47C11.9±4.1C.2C.国内濾過胞切除+上方結膜前方移動22)C遊離結膜弁23)C337.1C5C6.1C6C……Tenon.遊離移植24)C54.1C4C.1C.濾過胞切除または温存+羊膜移植25)C211.1C5C…濾過胞拡大+compressionsuture26)C21.9C…能性のある重篤な合併症と考えられている.最近,日本においてCTLE術後の濾過胞感染症の発症頻度を研究する前向きの多施設前向き研究CCollaborativeCBleb-relatedCInfectionIncidenceCandCTreatmentCStudy(CBIITS)が行われ,TLE術後の濾過胞感染症の発症率はC5年間で累積C2.0C±0.5%と報告された4).TLE術後の濾過胞感染症の実態を調査する多施設調査研究CJapanGlaucomaSocietySurveyofBleb-relatedInfection(JGSSBI)では,開放隅角緑内障眼の術後濾過胞感染における失明率は全濾過胞関連感染においてC16%,眼内炎を発症した場合にはC44%と報告されている5).筆者らは当院において硝子体手術を必要とした重症濾過胞感染症例の視力予後の検討を行い,失明率がC70%(10眼中C7眼)と高率であることを報告した6).TLE術後の濾過胞感染の危険因子として濾過胞漏出の既往が示されており,CBIITSによれば術後C5年間での発症率は濾過胞漏出の既往がある場合C7.9C±3.1%であり,既往のない場合C1.7C±0.4%の約C5倍である4).濾過胞漏出に対する治療としてさまざまな方法が報告され1192あたらしい眼科Vol.34,No.8,2017ている.手術以外の保存的方法には,濾過胞内に物質を注入する方法と濾過胞を被覆する方法がある.(表1)7.15)有効率の低さ,治療後の重篤な合併症の可能性も報告されており,菲薄化した濾過胞が残存するという根本的な問題点も存在する.手術加療には大きく分けて二つの方法がある.一つは濾過胞を拡大させ,濾過胞にかかる内圧を減少させることにより漏出を止める方法,もう一つは濾過胞を自家組織(結膜,Tenon.)や生体材料(羊膜,ドナー強膜)を用いて被覆する方法である.表2に国外,国内から報告されている手術方法およびその術後眼圧,緑内障手術追加,漏出再発,濾過胞感染発症などの術後成績を示す16.26).わが国においては過剰濾過に対する濾過胞再建術の術後成績の報告は比較的少ない.今回,筆者らは当院で行った濾過胞再建術の経過についてその術式を含めて報告する.CI対象および方法対象:2011年C10月.2015年C9月に,濾過手術後に無血(118)術前術後術前術後図1濾過胞再建術前(a,c,e,g,i,k,m,o,q)および術後(b,d,f,h,j,l,n,p,r)濾過胞の細隙灯顕微鏡写真および前眼部OCT写真(o,p)Ca,b:症例1,Cc,d:症例2,Ce,f:症例3,Cg,h:症例4,Ci,j:症例5,Ck,l:症例6,Cm,n,o,p,:症例7,Cq,r:症例8.C管濾過胞を呈し濾過胞再建術を行った全症例C9例C9眼.このうち,無血管濾過胞に広範な強膜壊死と眼内炎を生じ,緊急で姑息的に結膜被覆術を行ったC1症例(図1a,b)を除外したC8例C8眼を解析対象とした.1例のみ通院自己中断があり,その他C7例はC2016年C9.11月が最終診察で,現在術後C1.5年の経過観察中である.観察期間はC12.48カ月,平均C24.8カ月であった.濾過手術の術式はすべて線維柱帯切除術であり,1例を除いてCMMCを併用していた.術前背景,術後眼圧,術後点眼,術後濾過胞の経過について検討した.術式:濾過胞再建術はCTenon.または結膜+Tenon.の自家移植または縫合で行った.1例では濾過胞は切除せずにTenon.を輪部側へ進展させ無血管濾過胞の下の強膜に10-0ナイロン糸で縫着した(症例C1,図1c,d).7例では無血管濾過胞を切除した.このうち,1例では,強膜弁縫合と10-0ナイロン糸により周辺結膜を寄せて縫合する結膜縫合のみを行った(症例2,図1e,f).6例(症例3.8,図1i.t)で円蓋部で結膜のみを減張切開し,Tenon.を伸展させ結膜を角膜輪部へC7-0バイクリル糸で縫合する有茎弁移植を施行した.後方の結膜を寄せて角膜輪部をC10-0ナイロン糸にて縫合した.輪部へと寄せるための円蓋部結膜の減張切開は1.3列,すだれ状に行いCTenon.を伸展させ,結膜を角膜輪部へC7-0バイクリル糸で縫合する有茎弁移植(図2)を施行した.円蓋部結膜減張切開部は縫合や被覆は行わず,abc図2濾過胞切除術+減張切開併用結膜有茎弁移植術a:濾過胞切除+円蓋部結膜減張切開(灰色線).b:結膜減張切開のさらに円蓋部側に結膜切開をすだれ状に追加.Cc:結膜弁を前方移動させ輪部にC7-0バイクリル糸で縫合,円蓋部CTenon.は露出(斜線).Tenon.が露出した状態で手術を終了した.このC6例のうちC1例では強膜弁縫合を追加し,1例では同時手術として白内障手術を行った.CII結果全C8症例の術前,術後の細隙灯顕微鏡写真および症例C7の術前および術後の前眼部COCT所見を図1に示す.Tenon.移植した症例C1と,結膜有茎弁移植を行った症例C3.8において術後も丈のある濾過胞が維持された.濾過胞再建術前,術後の視力,眼圧,薬剤数(1薬C1点,アセタゾラミド内服2点),術後濾過胞の有無,術後の濾過胞漏出の有無を表3に示す.術後に矯正視力が術前からC2段階以上の視力低下を表3術前,術後患者背景と所見MMC発症までの術前濾過胞性状濾過胞術後術前術後術前眼圧術後最終術前術後術後術後症例年齢性別緑内障病型C観察眼圧濾過胞濾過胞(0.04%)期間(年)丈血管漏出C感染期間視力視力(mmHg)(mmHg)点眼数点眼数の有無漏出1C70CM血管新生緑内障5分C10.3ありなしありなしC14C0.04C0.01C4C13C1C3ありなしC2C75CMCPOAG5分C4.0ありなしなしありC48C0.01手動弁C4C15C2C3なしなしC3C68CMCPOAG3分30秒C4.0ありなしありありC37C0.7C0.9C4C12C4C3ありなしC4C56CMぶどう膜炎続発4分20秒C8.4ありなしありなしC31C0.9C1.2C6C14C2C1ありなしC5C56CM血管新生緑内障不明約8ありなしありなしC22C0.03C0.06C16C16C3C3ありなしC6C72CM落屑緑内障5分C0.8ありなしありなしC19C0.5C0.7C6C8C0C2ありなしC7C59CFCPACG4分C7.3ありなしありなしC15C0.04C0.03C10C14C2C0ありなしC8C57CM色素緑内障なしC26.4ありなしありなしC12C1.0C1.2C11C14C1C2ありなしPOAG:原発開放隅角緑内障,PACG:原発閉塞隅角緑内障.きたした症例はなかった.濾過胞再建後に水晶体再建術がC2眼に施行され,1例で術前C0.9が術後C1.2,1例で術前C0.5が術後C1.5に回復した.点眼数は術前平均C1.9,術後C2.1で統計的に差はなかったが,眼圧は術前平均C7.6C±4.3CmmHgからC13.5C±2.8CmmHgへと有意に上昇した(p=0.0032,対応のあるCt検定).術前眼圧はC6CmmHg以下の低眼圧がC5眼であったが,術後に低眼圧症例はなかった.術後に濾過胞漏出や感染をきたした症例はなく,眼圧上昇により緑内障手術の追加を要した症例もなかった.CIII考按濾過胞漏出に対してはさまざまな保存的療法が報告されており,当院においても過去に自己血注射,粘弾性物質の注入,レーザー光凝固などを施行してきた.しかしながら,その成績は既報のとおり満足のいくものではなかった.そのため,保存療法としては眼軟膏の点入などを行っているだけであった.また,濾過胞漏出への対応としては強膜フラップの縫合により濾過胞を完全に機能させなくすることが有効であると考えていたが,緑内障性視神経症の進行予防のためにはより低い眼圧が望ましいと考えられるため,こうした観血的手術の施行を行うことは非常にまれであった.しかしながら,TLE術後症例数の増加に伴い,当院においても術後感染症例は近年増加傾向である.筆者らも参加した全国的な多施設研究であるCCBIITSによれば,線維柱帯切除術後に濾過胞漏出のある濾過胞では術後C5年以内にC12.7人にC1人(7.9%)が感染性の眼内炎を発症する4).濾過胞漏出の発症時期は術後一定期間を経てからであることを考慮すると,漏出した濾過胞を呈して眼が数年以内に濾過胞感染を引き起こす可能性は十分に高いことが認識できる.また,硝子体手術を必要とする重症濾過胞感染症例の視力予後が失明率C70%(10眼中C7眼)と不良であったこと6)を考慮すると,濾過胞漏出に対して再建術を行うことを検討しなければならない.濾過胞再建術は,海外から比較的多数例の報告があるが,わが国においてその報告は少ない.眼圧下降が得られている濾過胞に対して侵襲を加えることにより濾過効果が失われ,眼圧上昇,緑内障性視神経症が進行することには懸念がある.一方で,TLE術後眼内炎の頻度は高く,予後不良であることから治療の必要性は高い.わが国において濾過胞漏出に対する再建術の報告が少ない理由の一つとしては,日本人では西洋人よりも術後瘢痕の形成が強いと推定されていることがあるだろう.加えて,沖縄県住民は眼球構造が小さく27),濾過胞形成の条件はさらに不利であることが推定される.結膜円蓋部も浅く濾過胞形成に不利である眼に形成された濾過胞に侵襲を加えるためには,濾過胞再建術の成績を検討する意義は大きい.今回,筆者らがC4年間に行った濾過胞再建術の成績は,おおむね海外からの報告どおり良好であった.また,筆者らは結膜.が狭い症例への対応のための必要性から結膜円蓋部の減張切開をC5眼に施行したが,結果として濾過胞圧の軽減と術後濾過胞の維持に貢献した可能性がある.円蓋部の結膜を大きく無縫合にする術式であり濾過胞漏出や結膜被覆不全も懸念されたが,Tenon.により濾過胞漏出はなく,結膜上皮欠損部は上眼瞼結膜上皮にシールドされて結膜上皮の増殖による被覆に問題が起きた症例もなかった.今回の検討はC8眼と少なく,最小経過観察期間がC1年と短いことは本研究の限界である.過去の報告にあるように濾過胞漏出の再発,眼内炎の発症,眼圧上昇による緑内障手術の追加の可能性については今後とも経過観察を行いたい.結論として,TLE後の濾過胞漏出漏出に対する濾過胞再建術は安全で有効な方法であり,減張切開を併用する結膜有茎弁移植濾過胞維持の可能な術式である.濾過胞感染の発症率の高さを考慮すると,TLE術後に濾過胞漏出が出現した場合濾過胞再建術を検討する必要がある.文献1)WorldCHealthCOrganization.CVisualCimpairmentCandCblind-ness,FactsheetNo.282.April2011.Availableat:http://Cwww.who.int/mediacentre/factsheets/fs282/en/.CAccessedAugust6,20112)中江公裕,増田寛次郎,妹尾正ほか:長寿社会と眼疾患─最近の視覚障害原因の疫学調査から.GeriatricCMedicineC44:1221-1224,C20063)阿部春樹,相原一,桑山泰明ほか:緑内障診療ガイドライン(第C3版).日眼会誌C116:3-46,C20124)YamamotoCT,CSawadaCA,CMayamaCCCetCal:TheC5-yearCincidenceCofCbleb-relatedCinfectionCandCitsCriskCfactorsCafter.lteringsurgerieswithadjunctivemitomycinC.col-laborativeCbleb-relatedCinfectionCincidenceCandCtreatmentCstudy2.OphthalmologyC121:1001-1006,C20145)YamamotoT,KuwayamaY,NomuraEetal:ChangesinvisualCacuityCandCintra-ocularCpressureCfollowingCbleb-relatedCinfection:theCJapanCGlaucomaCSocietyCSurveyCofCBleb-relatedCInfectionCReportC2.CActaCOphthalmolC91:Ce420-e426,C20136)宮平大輝,新垣淑邦,與那原理子ほか:琉球大学眼科における重症濾過胞炎の臨床的特徴と経過,眼科手術C30:335-340,C20177)BlokCMD,CKokCJH,CvanCMilCCCetCal:UseCofCtheCMegasoftCBandageLensfortreatmentofcomplicationsaftertrabec-ulectomy.AmJOphthalmolC110:264-268,C19908)RudermanCJM,CAllenCRC:SimmonsC’CtamponadeCshellCforCleaking.ltrationblebs.ArchOphthalmolC103:1708-1710,C19859)AsraniSG,WilenskyJT:Managementofblebleaksafterglaucoma.lteringsurgery.Useofautologous.brintissueglueasanalternative.OphthalmologyC103:294-298,C199610)MatsuoCH,CTomidokoroCA,CTomitaCGCetCal:TopicalCappli-cationofautologousserumforthetreatmentoflate-onsetaqueousCoozingCorCpoint-leakCthroughC.lteringCbleb.CEyeC19:23-28,C200511)LeenCMM,CMosterCMR,CKatzCLJCetCal:ManagementCofCover.lteringCandCleakingCblebsCwithCautologousCbloodCinjection.ArchOphthalmolC113:1050-1055,C199512)出口香穂里,横山知子,木内良明:線維柱帯切除術後早期の濾過胞からの房水漏出に対し高分子量ヒアルロン酸ナトリウム高濃度製剤の濾過胞内注入を行ったC2例.あたらしい眼科C26:969-972,C200913)GehringCJR,CCiccarelliCEC:TrichloraceticCacidCtreatmentCof.lteringblebsfollowingcataractextraction.AmJOph-thalmolC74:622-624,C197214)GeyerCO:ManagementCofClarge,Cleaking,CandCinadvertant.lteringblebswiththeneodymium:YAGlaser.Ophthal-mologyC105:983-987,C199815)HennisCHL,CStewartCWC:UseCofCtheCargonClaserCtoCcloseC.lteringCblebCleaks.CGraefesCAuchCClinCExpCOphthalmolC230:537-541,C199216)TannenbaumCDP,CHo.manCD,CGreaneyCMFCetCal:Out-comesCofCblebCexcisionCandCconjunctivalCadvancementCforCleakingCorChypotonousCeyesCafterCglaucomaC.lteringCsur-gery.BrJOphthalmolC88:99-103,C200417)Al-ShahwanS,Al-TorbakAA,Al-JadaanIetal:Long-termCfollowCupCofCsurgicalCrepairCofClateCblebCleaksCafterCglaucomaC.lteringCsurgery.CJCGlaucomaC15:432-436,C200618)RauscherCFM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