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エシェレット回折デザインを用いた焦点深度拡張型多焦点眼内レンズの術後視機能

2019年2月28日 木曜日

《原著》あたらしい眼科36(2):291.294,2019cエシェレット回折デザインを用いた焦点深度拡張型多焦点眼内レンズの術後視機能平沢学太田友香大木伸一南慶一郎ビッセン宮島弘子東京歯科大学水道橋病院眼科CVisualFunctionafterImplantationofExtendedDepthofFocusIntraocularLensesUsingEcheletteDesignManabuHirasawa,YukaOta,ShinichiOki,KeiichiroMinamiandHirokoBissen-MiyajimaCDepartmentofOphthalmology,TokyoDentalCollegeSuidobashiHospitalC目的:エシェレット回折デザインを用いた焦点深度拡張型(EDOF)多焦点眼内レンズ(IOL)の術後視機能を後向きに検討した.方法:26例C40眼(平均年齢:62.0C±10.8歳)にCIOLZXR00V(JohnsonC&CJohnsonCSurgicalVision)を挿入した.術後C1カ月時に,裸眼・遠方矯正下視力(距離:遠方,1.0m,50cm,40cm,30cm),焦点深度,コントラス感度を測定した.結果:平均自覚等価球面度数はC.0.10±0.32Dであった.裸眼視力において,遠方からC1.0m間,遠方からC40Ccmまで,それぞれ,平均小数視力C1.0以上,およびC0.7以上が得られた.遠方矯正下視力においても同様であった.また,5例(18.3%)は近方視用眼鏡が必要となった.焦点深度では,眼鏡付加度数+1.0DからC.2.0Dまで平均視力C1.0以上が得られ.コントラスト感度は各空間周波数で正常域内であった.結論:エシェレット回折デザインを用いたCEDOF型多焦点CIOLは,視機能が劣化することなく,遠方より中間距離で良好な視力を提供できると考えられた.CVisualCfunctionCwithCextendedCdepthCoffocus(EDOF)multifocalCintraocularlenses(IOL)usingCEcheletteCdesignCwasCevaluatedCretrospectively.CFortyCeyesCofC26patients(meanage:62.0C±10.8years)receivedCZXR00V(JohnsonC&JohnsonSurgicalVision)C.At1monthpostoperatively,uncorrectedanddistance-correctedvisualacu-ities(distance:far,1.0Cm,50Ccm,40Ccm,30cm)C,depthoffocusandcontrastsensitivityweremeasured.Meanmani-festrefractionsphericalequivalentwasC.0.10±0.32D.Meanvisualacuitiesof1.0orbetterand0.7orbetterwereobtainedCbetweenCfarCandC1.0CmCandCfarCandC40Ccm,Crespectively,CwhileC5patientsCrequiredCspectaclesCforCnearCvision.Depthoffocusresultofvisualacuity1.0orbetterwasobtainedbetween+1.0DandC.2.0D.Contrastsensi-tivitywaswithinthenormalrangeatallspecialfrequencies.EDOFIOLprovidedacceptablevisualacuitiesfromfartointermediatedistanceswithoutdegradationofvisualfunction.〔AtarashiiGanka(JournaloftheEye)C36(2):291.294,C2019〕Keywords:多焦点眼内レンズ,焦点深度拡張,焦点深度,コントラスト感度.multifocalintraocularlens,extend-eddepthoffocus,depthoffocus,contrastsensitivity.Cはじめに遠方に加えて近方にも焦点を有する多焦点(正確にはC2焦点)眼内レンズ(intraocularlens:IOL)が臨床使用され,白内障術後に眼鏡を使用しない,あるいは使用頻度が低い生活を提供することが可能となっている.近方視に対する加入度数は,当初は+4.0Dのみと読書を想定したもののみであったが,その後,3.5D以下2.5Dまでの加入度数を提供する多焦点CIOLも使用可能となり,患者が希望する近方視距離にあったCIOLを選択する時代となっている.一方,近方視を付加したためにコントラスト感度の低下,グレア,ハローなどの光障害も危惧されている1,2).2焦点とは異なり,遠方の焦点深度を拡張することで,広〔別刷請求先〕ビッセン宮島弘子:〒101-0061千代田区神田三崎町C2-9-18東京歯科大学水道橋病院眼科Reprintrequests:HirokoBissen-Miyajima,M.D.,DepartmentofOphthalmology,TokyoDentalCollegeSuidobashiHospital,2-9-18Kanda-Misakicho,Chiyoda-ku,Tokyo101-0061,JAPANC0910-1810/19/\100/頁/JCOPY(161)C291-0.30-0.40-0.20-0.100.000.100.200.30logMAR視力0.400.50平均小数視力裸眼1.221.160.870.740.46遠方矯正下1.431.200.920.750.45図1術後1カ月の裸眼(黒)・遠方矯正下(白)のlogMAR視力平均小数視力を下に示す.い視距離で良好な視力を提供する多焦点CIOLが開発されている2).これらの多焦点CIOLは,焦点深度拡張(extendedCdepthoffocus:EDOF)型とよばれている.EDOFの特性から,可視域は遠方から中間距離に限られる.わが国では,エシェレット回折デザインを用いたCIOL3)がC2017年より使用可能となった.本研究は,EDOF型多焦点CIOLの術後視機能を後向きに検討した.CI対象および方法本臨床研究は,東京歯科大学倫理審査委委員会の承認後,ヘルシンキ宣言に順守して実施された.2017年C2.8月の期間に,当院眼科にて,加齢白内障により白内障を摘出し,EDOF型多焦点CIOLZXR00V(JohnsonC&JohnsonSurgicalVision)を挿入した症例の臨床データを後向きに調査した.手術の選択基準は通常の多焦点CIOLと同様であった.患者が希望する視距離が遠方から中間であることを確認したのち,ZXR00Vの特徴,予想される不具合を十分に説明し,患者の文書による同意を取得し,手術を行った.除外基準は,本CIOLは乱視矯正が可能なトーリックタイプがないため角膜乱視がC1.5D以上,術中にCIOLを.内固定できないと判断された場合とした.使用したCZXR00Vは,回折光学デザイン以外は,紫光吸収C1ピースCIOLZCB00V(JohnsonC&CJohnsonCSurgicalVision)と同一である.回折光学は,ZMB00(JohnsonC&JohnsonCSurgicalVision)などの従来の回折型と異なり,エシェレット回折デザインとなっている.従来は,0次回折光が遠方,1次回折光が近方に用いられているが,本CIOLでは1次,2次回折光がそれぞれ遠方,近方に対応している.さらに,球面形状による屈折で生じる色収差をエシェレット回折で補正することで,視機能の低下を最小にしている4).IOL度数は,IOLCMaster700(CarlCZeissMeditec)の測定値を用いて,正視あるいはC.0.5D近視を目標屈折にし,-0.200.000.200.400.600.80logMAR視力1.001.201.40眼鏡付加度数(D)図2ZXR00挿入眼の焦点深度特性眼鏡付加度数が+1.0DからC.2.0Dまでで,視力1.0(横線)以上であった.SRK/T式で決定した.近視CLASIK(laserCin-situCkeratomi-leusis)後眼の場合は,前眼部光干渉断層計(opticalCcoher-encetomography:OCT)SS-1000(Tomey)にて角膜形状を測定し,光線追跡による度数計算ソフトCOKULIXを用いて度数を決定した.白内障手術は,フェムトセカンドレーザーCLenSx(Alcon)により,前.切開,核分割し,ナイフにてC2.4Cmmの角膜切開,超音波乳化吸引とCIOL挿入は,Cen-turionシステム(Alcon)を用いて行った5).IOLは専用インジェクターを用いて水晶体.内に固定した.術後C1カ月にCLandolt-Cチャート視力を測定した.裸眼視力は,遠方,1.0Cm,50Ccm,40Ccm,30Ccmで測定し,遠方矯正下の視力も測定した.多焦点性を評価するために焦点深度検査を行った.遠方矯正度数に対して,+2.0からC.5.0Dまで0.5Dステップで眼鏡加入し,視力を測定した.また,CSV-1000(VectorVision)を用いてC85Ccd/mC2照明下のコントラスト感度を測定した.CII結果対象症例はC26例C40眼,平均年齢はC62.0C±10.8歳(範囲:37.81歳),男女比はC10:16例であった.術前の眼軸長は平均C25.0C±2.3Cmm(範囲:21.2.29.0Cmm),術前角膜乱視度数は平均C0.71C±0.33mm(範囲:0.06.1.27mm),3例5眼は近視CLASIK後眼であった.挿入CIOLの度数は,平均C17.2±6.3D(範囲:5.0.28.0D),30眼は術後屈折を正視に,10眼はC.0.5D狙いであった.対象症例では術中,術後に合併症はみられなかった.術後C1カ月の裸眼・遠方矯正視力を図1に示す.平均自覚等価球面度数はC.0.10±0.32D(範囲:C.0.75.0.75D)であった.平均小数視力C1.0以上,および,0.7以上は,遠方からC1.0Cm間,遠方からC40Ccmまで得られた.本症例中C5例は近方視用の眼鏡が処方された.焦点深度とコントラスト感度の両検査は,17例C26眼に対2.01.00.0-1.0-2.0-3.0-4.0-5.0遠方1.0m50cm40cm30cm292あたらしい眼科Vol.36,No.2,2019(162)表1EDOF多焦点IOL挿入後の平均logMAR裸眼視力臨床研究平均自覚裸眼遠方視力裸眼中間視力裸眼近方視力著者,掲載年症例数等価球面度数(距離)(距離)(距離)AttiaMSAetal,20176)15例30眼C.0.18D0.03(4m)C.0.03(80cm)0.20(40cm)CPedrottiEetal,20187)55例C100眼C.0.19DC.0.04(5m)0.05(60cm)0.18(40cm)CPilgerDetal,20188)CHogartyDTetal,20189)15例30眼C.0.68DC.0.02(5m)C.0.13(80cm)0.11(40cm)43例86眼C.0.19D0.04(3m)0.10(1m)0.28(40cm)本検討26例40眼C.0.10DC.0.09(5m)0.06(1m)0.13(40cm)して行われた.平均焦点深度の結果を図2に示す.平均視力1.0以上が得られたのは,眼鏡付加度数が+1.0DからC.2.0Dまでとなり,良好な明視域はC3.0D程度得られていた.コントラスト感度は,各空間周波数で対象症例の年齢における正常域内であった.CIII考按本後向き研究では,EDOF挿入後C1カ月の視力は,遠方からC1mで良好であり,焦点深度曲線よりC3.0D程度の焦点深度の拡張が確認された.紫光吸収のCZXR00Vは,わが国のみで使用されており,国外では着色のないCIOLCZXR00(JohnsonC&JohnsonVision)の報告が散見される.表1にZXR00の臨床成績と本結果を示す.既報6.9)と同様,またはより良好な裸眼視力が得られていた.視力が良好となったのは,自覚屈折がほぼ正視になったためと考えられた.本検討と既報の結果から,本CEDOF型多焦点CIOLは,遠方より中間距離において良好な視力を提供できると考えられた.本検討で得られた焦点深度曲線では,約C3.0Dの範囲で視力C1.0が得られた.この結果から,本CEDOFIOLの度数を調整する(図2の結果をC.1.0Dずらす)ことにより,遠方からC33Ccmまで視力C1.0を得ることが可能と考えられる.本IOLのデザインに関する文献では4),近方加入度数はC1.75Dとなっているが,本結果における被写体深度はそれより広かった.IOL挿入後における被写体深度が定義されていないが,臨床において有用であると考えられる.また,この焦点深度曲線では,遠方,近方といった顕著なピークがなく,従来の多焦点CIOLとは異なる機序とも推察される.近方視力は視距離C40cm以下では顕著に低下した.本EDOF多焦点CIOLの設定によるもので,焦点深度曲線からもその可視域と一致している.本CEDOF多焦点CIOL挿入前に,可視域(遠方から中間距離まで)を十分説明していたが,26例中C5例(19.2%)は近方視用の眼鏡が必要となっている.目標屈折値をC.0.5D付近に設定し,近方視力を改善する試みも行われている10)が,通常の多焦点CIOLを選択する場合よりも患者の説明がより重要と考える11).術後のコントラスト感度は正常域であった.回折型多焦点IOLでは,コントラスト感度の低下,ハロー,グレアの発生(163)CSV-1000ContrastSensitivity8.8.7.7.6.5.4.3.2.1..}20/1001.4.3..X-ODO-OS.2.Ages60-691.Ages70-80.Spatialfrequency─(Cyclesperdegree)図3コントラスト感度全空間周波数で正常域内だった.が問題となっている12).近方加入度数が小さくなるとこれらの問題は低減されるが,EDOF多焦点CIOLではさらに軽減され,単焦点CIOLレベルに達すると期待されている13).しかしながら,単焦点とCEDOFIOL挿入眼のコントラスト感度はほとんど比較されていない.差異は小さいと考えられるため,片眼に単焦点CIOL,僚眼にCEDOFIOLを挿入し,比較検討が必要と思われる.文献1)AlioCJL,CPlaza-PucheCAB,CFernandez-BuenagaCRCetal:Multifocalintraocularlenses:Anoverview.SurvOphthal-molC62:611-634,C20172)BreyerDRH,KaymakH,AxTetal:Multifocalintraocu-larlensesandextendeddepthoffocusintraocularlenses.AsiaPacJOphthalmol(Phila)C6:339-349,C20173)PedrottiCE,CBruniCE,CBonacciCECetal:ComparativeCanalyC-sisoftheclinicaloutcomeswithamonofocalandanextend-edCrangeCofCvisionCintraocularClens.CJCRefractCSurgC32:C436-442,C2016あたらしい眼科Vol.36,No.2,2019C2934)MillanCMS,CVegaF:ExtendedCdepthCofCfocusCintraocularlens:ChromaticCperformance.CBiomedCOptCExpressC8:C4294-4309,C20175)Bissen-MiyajimaCH,CHirasawaCM,CNakamuraCKCetal:CSafetyCandCreliabilityCofCfemtosecondClaser-assistedCcata-ractCsurgeryCforCJapaneseCeyes.CJpnCJCOphthalmolC62:C226-230,C20186)AttiaMSA,Au.arthGU,KretzFTAetal:Clinicalevalu-ationCofCanCextendedCdepthCofCfocusCintraocularClensCwithCtheCSalzburgCreadingCdesk.CJCRefractCSurgC33:664-669,C20177)PedrottiE,CaronesF,AielloFetal:Comparativeanaly-sisCofCvisualCoutcomesCwithC4intraocularlenses:Monofo-cal,Cmultifocal,CandCextendedCrangeCofCvision.CJCCataractCRefractSurgC44:156-167,C20188)PilgerCD,CHomburgCD,CBrockmannCTCetal:ClinicalCout-comeCandChigherCorderCaberrationsCafterCbilateralCimplan-tationofanextendeddepthoffocusintraocularlens.EurJOphthalmolC28:425-432,C20189)HogartyDT,RussellDJ,WardBMetal:Comparingvisualacuity,rangeofvisionandspectacleindependenceintheextendedCrangeCofCvisionCandCmonofocalCintraocularClens.CClinExpOphthalmol46:854-860,C201810)CochenerB;ConcertoStudyGroup:Clinicaloutcomesofanewextendedrangeofvisionintraocularlens:Interna-tionalMulticenterConcertoStudy.JCataractRefractSurgC42:1268-1275,C201611)ビッセン宮島弘子,南慶一郎,神前太郎ほか:多焦点眼内レンズの挿入を検討している患者に対する多施設アンケート調査.あたらしい眼科35:1281-1285,C201812)deCVriesCNE,CNuijtsRM:MultifocalCintraocularClensesCinCcataractsurgery:literatureCreviewCofCbene.tsCandCsideCe.ects.JCataractRefractSurgC39:268-278,C201313)YooYS,WhangWJ,ByunYSetal:Through-focusopti-calCbenchCperformanceCofCextendedCdepth-of-focusCandCbifocalintraocularlensescomparedtoamonofocallens.JRefractSurgC34:236-243,C2018***294あたらしい眼科Vol.36,No.2,2019(164)

乱視眼のコントラスト視力に及ぼす瞳孔径の影響

2012年1月31日 火曜日

0910-1810/12/\100/頁/JCOPY(139)139《原著》あたらしい眼科29(1):139?143,2012cはじめに瞳孔径の大きさは焦点深度,球面収差,網膜照度,回折現象などに関与し,視機能に大きな影響を与えることが知られている1).瞳孔径が小さいと焦点深度は深くなり球面収差は減少するが,網膜照度は低下し回折現象が大きくなる.瞳孔径が大きいと焦点深度は浅くなり球面収差は増大するが,網膜照度が増加し回折現象が小さくなる.その他,Stiles-Crawford効果2),瞳孔中心の偏位3)なども関係し,瞳孔径の大小に視力の向上と低下の要素がそれぞれ存在する.しかし,そのような報告は正視を対象としたものが多く4,5),乱視を対象として瞳孔径の大きさが視力に与える影響についての報告6)は少ない.乱視眼において瞳孔径の影響により視力低下が軽減,増大している可能性があるため,乱視眼において瞳孔径の大きさが視力にどのように影響を与えているのかを研究することは重要である.本研究は人工的に乱視を作り,瞳孔径を1,2,3mmにした状態で,より日常的な見え方を知るためにコントラスト視力7)を測定した.その結果の一因と考えられた焦点深度,乱視度数の変化を測定し検討した.〔別刷請求先〕魚里博:〒252-0373相模原市南区北里1-15-1北里大学医療衛生学部視覚機能療法学専攻Reprintrequests:HiroshiUozato,Ph.D.,DepartmentofOrthopticsandVisualScience,KitasatoUniversitySchoolofAlliedHealthSciences,1-15-1Kitasato,Minami-ku,Sagamihara252-0373,JAPAN乱視眼のコントラスト視力に及ぼす瞳孔径の影響中谷勝己*1,4中山奈々美*1内山仁志*3吉原浩二*4魚里博*1,2*1北里大学大学院医療系研究科*2北里大学医療衛生学部視覚機能療法学専攻*3鳥取大学地域学部地域教育学科*4松江総合医療専門学校視能訓練士科EffectofPupilDiameteronContrastVisualAcuityinAstigmaticEyesKatsumiNakatani1,4),NanamiNakayama1),HitoshiUchiyama3),KojiYoshihara4)andHiroshiUozato1,2)1)KitasatoUniversityGraduateSchoolofMedicalSciences,2)DepartmentofOrthopticsandVisualScience,KitasatoUniversitySchoolofAlliedHealthSciences,3)DepartmentofEducation,FacultyofRegionalSciences,TottoriUniversity,4)DepartmentofOrthoptics,MatsueCo-MedicalCollege目的:乱視眼において瞳孔径がコントラスト視力に及ぼす影響について検討した.方法:矯正視力1.2以上を有する16名16眼を対象とした.検眼用レンズを使用して,正視,0.75Dおよび1.50Dの近視性単性倒乱視の3種類の屈折状態とし,各屈折状態に人工瞳孔(1,2,3mm)を挿入した.コントラスト視力の測定にはCAT-2000を用いた.結果:0.75Dの乱視眼ではほとんどのコントラストにおいて3mmの瞳孔径よりも1mmのほうが有意に視力は良好であった.1.50Dの乱視眼の場合,すべてのコントラストにおいて0.75Dの乱視眼と同様の結果となった.結論:乱視眼のコントラスト視力は瞳孔径の影響を受けるため,視力検査時には瞳孔径を考慮する必要がある.Purpose:Weevaluatedhowpupildiameteraffectscontrastvisualacuityinastigmaticeyes.Methods:Thesubjectsofthisstudywere16eyesof16volunteerswithcorrectedvisualacuityof1.2orbetter.Weexaminedthemonthepremisethattherefractiveconditionwasemmetropia,0.75Dand1.50Dsimplemyopicinverseastigmatism.Pupildiameterwassetat1,2and3mmviapinholes.WemeasuredcontrastvisualacuityusingaCAT-2000.Results:In0.75Dastigmatism,visualacuitywassignificantlybetterat1mmpupildiameterthanat3mm,atalmostallcontrasts.In1.50Dastigmatism,theresultwassimilartothatfor0.75Dastigmatism,atallcontrasts.Conclusion:Sincecontrastvisualacuityinastigmaticeyesdependsonpupildiameter,weshouldtakethefactwellintoconsiderationwhenevertestingvisualacuity.〔AtarashiiGanka(JournaloftheEye)29(1):139?143,2012〕Keywords:乱視,コントラスト視力,瞳孔径,焦点深度,視機能.astigmatism,contrastvisualacuity,pupildiameter,depthoffocus,visualfunction.140あたらしい眼科Vol.29,No.1,2012(140)I方法1.対象遠見矯正視力1.2以上を有する屈折異常以外に眼科的疾患のない16名16眼(平均年齢21.5±3.4歳)を対象とした.明所にて三田式万能計測器(はんだや社)を用いて瞳孔水平径(入射瞳径)を測定し,3.5mm以上ある優位眼を被験眼とした.本研究に際し,北里大学医療衛生学部研究倫理審査委員会の承認を受け,被験者から事前に文書による同意を得たうえで研究を実施した.2.屈折状態と瞳孔径の設定屈折状態の設定は検眼レンズを使用し,眼前1.2cmに位置するようにした.完全屈折矯正のレンズを装用した正視,完全屈折矯正レンズに凸円柱レンズを軸90°にして加えた近視性単性倒乱視の設定とした.コントラスト視力の測定をする際の屈折状態は正視,0.75D,1.50Dの乱視とした.焦点深度の測定は完全屈折矯正のレンズを装用した正視,完全屈折矯正レンズに凸円柱レンズと凸円柱レンズ度数の半分の凹球面レンズを加えた0.50Dから1.50Dまでの0.25D刻みの混合性倒乱視とした.乱視度数の変化量の測定は0.50Dから1.50Dまでの0.25D刻みの近視性単性倒乱視とした.それぞれの測定において,各屈折状態の眼に人工瞳孔をテストフレームに眼前1cmに位置するように挿入し,1,2,3mmの瞳孔径の設定とした.3.測定コントラスト視力の測定にはCAT-2000(メニコン社)8)を使用した.環境設定は平均100cd/m2の視標背景輝度(昼間視),100,25,10,5,2.5%の5つのコントラストの視標を用いた.半暗室にて15分の暗順応後に遠見,オートモードにて行った.視力値の決定は視標を3つ呈示し,2つ以上の正答でその視力値とした.各屈折状態,各コントラストにて1,2,3mmの瞳孔径での視力値を比較した.焦点深度の測定にはワイヤレスリモートコントロール視力検査装置K-3435(イナミ社)のLandolt環を視標として用いた.明室にて行い,5m(遠見)の距離にて視標を判別できる大きさのLandolt環を注視させた状態で凸球面レンズを小さい度数から順にかざし,自覚的に鮮明さが変わらない最大の凸球面レンズ度数を求め,それを焦点深度とした.各屈折状態にて1,2,3mmの瞳孔径での焦点深度の大きさを比較した.乱視度数の変化量の測定はK-3435(イナミ社)のLandolt環を視標として,±0.25DのクロスシリンダーK-0251(イナミ社)を用いた.明室にて行い,5m(遠見)の距離にて視標を判別できる大きさのLandolt環を注視させた状態で自覚的屈折検査を行った.各屈折状態にて1,2,3mmの瞳孔径での減少した乱視度数を比較した.4.統計解析各測定における統計解析は得られた値に対して一元配置分散分析(One-wayANOVA)を行い,Bonferroni法による多重比較を行った.有意水準は5%未満とした.II結果1.コントラスト視力各コントラストにおける各屈折状態の瞳孔径を変化させたときのlogMAR(logarithmicminimumangleofresolution)値を表1に示す.コントラスト100%において瞳孔径1,2,3mmのlogMAR値は,正視では?0.044,?0.109,0.006,0.75Dの乱視では?0.019,0.031,0.088,1.50Dの乱視では0.025,0.113,0.238であった.正視の場合,各コントラストにおいて瞳孔径の違いにより有意な視力差はなかった(One-wayANOVA,p>0.05)(図1).表1各コントラストにおける各屈折状態の瞳孔径を変化させたときのlogMAR値コントラスト100%瞳孔径1mm瞳孔径2mm瞳孔径3mm正視?0.044±0.109?0.019±0.1520.006±0.1240.75D乱視?0.019±0.0980.031±0.1700.088±0.1631.50D乱視0.025±0.1180.113±0.1670.238±0.225コントラスト25%瞳孔径1mm瞳孔径2mm瞳孔径3mm正視0.044±0.1500.038±0.2130.019±0.1600.75D乱視0.106±0.1570.113±0.1960.231±0.2411.50D乱視0.094±0.0930.269±0.1490.356±0.242コントラスト10%瞳孔径1mm瞳孔径2mm瞳孔径3mm正視0.188±0.1310.144±0.2340.175±0.2540.75D乱視0.231±0.1140.263±0.2130.350±0.2281.50D乱視0.294±0.1480.419±0.1420.556±0.182コントラスト5%瞳孔径1mm瞳孔径2mm瞳孔径3mm正視0.363±0.1500.275±0.2490.331±0.2960.75D乱視0.394±0.1120.400±0.2370.550±0.2611.50D乱視0.431±0.1010.525±0.2020.706±0.214コントラスト2.5%瞳孔径1mm瞳孔径2mm瞳孔径3mm正視0.694±0.1060.625±0.2520.731±0.2890.75D乱視0.675±0.1390.750±0.1590.869±0.2121.50D乱視0.750±0.1030.813±0.1360.956±0.141(141)あたらしい眼科Vol.29,No.1,20121410.75Dの乱視の場合,コントラスト10%以外において3mmの瞳孔径よりも1mmのほうが有意に視力は低下しにくく(Bonferroni法,p<0.05),平均0.145のlogMAR値の差があった(図2).1.50Dの乱視の場合,すべてのコントラストにおいて3mmの瞳孔径よりも1mmのほうが有意に視力は低下しにくく(Bonferroni法,p<0.05),平均0.244のlogMAR値の差があった.10,25%のコントラストにおいて2mmの瞳孔径よりも1mmのほうが有意に視力は低下しにくく(Bonferroni法,p<0.05),平均0.150のlogMAR値の差があった.10%以下のコントラストにおいて3mmの瞳孔径よりも2mmのほうが有意に視力は低下しにくく(Bonferroni法,p<0.05)(図3),平均0.154のlogMAR値の差があった.2.焦点深度すべての屈折状態において2,3mmの瞳孔径よりも1mmのほうが有意に焦点深度は深く(Bonferroni法,p<0.05),全体的に瞳孔径が小さいほど焦点深度は深い傾向がみられた(図4).3.乱視度数の変化量0.50,1.00,1.25Dの乱視眼において3mmの瞳孔径よりも1mmのほうが有意に乱視度数は減少した(Bonferroni法,p<0.05)(図5).全体的に瞳孔径が小さいほど乱視度数は減少する傾向がみられ,瞳孔径1,2,3mmの乱視度数は,それぞれ平均67,41,34%減少した.-0.200.20.40.60.811.61.00.630.40.250.160.1100251052.5コントラスト(%)logMAR小数視力正視図1正視眼における1,2,3mmの瞳孔径のコントラスト視力:瞳孔径1mm,:瞳孔径2mm,:瞳孔径3mm.*:Bonferroni法p<0.05.-0.200.20.40.60.811.61.00.630.40.250.160.1100251052.5コントラスト(%)logMAR小数視力1.50D乱視**********図31.50D乱視における1,2,3mmの瞳孔径のコントラスト視力:瞳孔径1mm,:瞳孔径2mm,:瞳孔径3mm.*:Bonferroni法p<0.05.0.50D乱視0.75D乱視1.00D乱視1.25D乱視1.50D乱視屈折状態1.61.41.210.80.60.40.20減少した乱視度数(D)****図5各屈折状態における1,2,3mmの瞳孔径の減少した乱視度数■:瞳孔径1mm,■:瞳孔径2mm,■:瞳孔径3mm.*:Bonferroni法p<0.05.-0.200.20.40.60.811.61.00.630.40.250.160.1100251052.5コントラスト(%)logMAR小数視力0.75D乱視*****図20.75D乱視眼における1,2,3mmの瞳孔径のコントラスト視力:瞳孔径1mm,:瞳孔径2mm,:瞳孔径3mm.*:Bonferroni法p<0.05.正視0.50D乱視0.75D乱視1.00D乱視1.25D乱視1.50D乱視屈折状態21.81.61.41.210.80.60.40.20焦点深度(D)*************図4各屈折状態における1,2,3mmの瞳孔径の焦点深度■:瞳孔径1mm,■:瞳孔径2mm,■:瞳孔径3mm.*:Bonferroni法p<0.05.142あたらしい眼科Vol.29,No.1,2012(142)III考按瞳孔径が視機能に影響することはよく知られており,いくつかの因子が複雑に関係している.瞳孔径が大きくなると焦点深度は下降し,2mmの瞳孔径で0.86D,4mmの瞳孔径で0.59Dとなる9).球面収差については無調節時で約0.3Dである10)という報告がある.約2.5mm以下の瞳孔径では回折現象により視力が制限されるようになり11),0.5mm以下になると屈折異常や像のぼけは関係なく回折現象だけで視力は決まる12).Stiles-Crawford効果については3mm以上の瞳孔径で支配的となり,5mmから6mm以上になれば,視力低下への影響はなくなる12).その他,瞳孔径の大きさにより,網膜に達する光の量(網膜照度)は変化し,瞳孔の中心が偏位する3)ことも視機能に関係している.しかし,これは屈折異常がない眼を対象とした報告であり,乱視眼を対象とした瞳孔径の影響についての報告は少ない.本検討におけるコントラスト視力については,正視眼では各コントラストで視力に有意な差はなかった.ただ,瞳孔径2mmが他の瞳孔径と比べ,コントラスト視力が良好である傾向があり,視機能に最適な瞳孔径は2.4mmである13),視力は瞳孔径2.0mmで最も高値であった14)という報告とほぼ同じ結果になった.0.75Dの乱視眼では1mmと3mmの瞳孔径を比べるとほとんどのコントラストで1mmのほうが有意に視力は低下しにくく,1.50Dの乱視眼ではすべてのコントラストにおいて小さい瞳孔径のほうが視力は低下しにくいという傾向が顕著にみられた.これは瞳孔径が小さいほど視力が低下しにくいということと,乱視度数が大きいほど瞳孔径の影響を受けるということを示唆している.前者においては,直乱視と倒乱視の眼における裸眼視力はより小さい瞳孔径において比較的良好である6)という報告と一致する.乱視眼において視機能に最適な瞳孔径は程度によって異なるだろうが,2.4mmより小さい可能性がある.今後も検討が必要である.本検討における乱視眼の焦点深度の測定については,設定した乱視にさらに凸円柱レンズ度数の半分の凹球面レンズを加え,網膜上に最小錯乱円がある状態を基準として行った.これは乱視があっても視力が比較的良好な状態を基準とするためである.より詳しく調べるために0.75,1.50D以外の乱視も加えて検討した.正視眼,乱視眼とも2,3mmの瞳孔径と比べ,1mmでは有意に焦点深度は深いという結果となった.屈折異常のない眼を対象として瞳孔径が大きくなると焦点深度は下降する9)という報告があるが,今回の検討から乱視眼においても同様の結果となった.ただ,人眼での焦点深度は0.4Dから0.7Dである15)という報告と比べ,乱視眼の焦点深度は深い傾向を認めた.乱視眼においても小さい瞳孔径では入射する光の量が制限され,乱視による像のぼけが増加しにくくなるため,焦点深度は深くなると考えられる.Gullstrandの模型眼で計算すると瞳孔径が3mmのときに,視力1.0,0.5,0.2の視標が見える焦点深度はそれぞれ0.25,0.50,1.50D程度である16)という報告がある.これは視力が低いときほど焦点深度は深いということを示している.本検討においても,乱視眼の2,3mmの瞳孔径での結果では乱視の程度が強いほど焦点深度は深くなった.これは網膜上に焦点ではなく最小錯乱円がある状態を基点としたことで,元々像のぼけが生じていたため,凸レンズを加えたことによる像のぼけの差を自覚しにくかったことが原因であり,その結果,乱視度数が大きいほど瞳孔径の影響を受けたと考えられる.本検討における自覚的な乱視度数の変化量については,ほとんどの屈折状態で1,2,3mmの瞳孔径の順に乱視度数が減少する傾向にあり,このような結果となった原因として,角膜や水晶体の強主経線と弱主経線の曲率半径の差が中心部と比べ周辺部のほうが大きいためと考えられる.瞳孔径が大きい場合は中心部を含め周辺部での曲率半径の差が大きい部位を光が通過するので乱視が強くなり,瞳孔径が小さい場合は曲率半径の差が小さい中心部のみを光が通過するので乱視は弱くなる.その他の原因として瞳孔径が小さくなることで焦点深度が深くなり,像のぼけが軽減したことも結果に影響したと考えられる.ただ,理論的に考えて瞳孔径の影響を受け,乱視度数が大きくなるほど乱視度数の減少の程度に差が出るはずであるが,1.50Dの乱視眼で有意な差はなかった.その原因は症例数が少なかったためではないかと推測する.今後,症例数を増やして再検討する必要があるだろう.今回は1,2,3mmの瞳孔径で検討したが,瞳孔径5mmと比べ3mmのほうが他覚乱視は減少する(第45回日本眼光学学会,川守田ら)という報告から,3mm以上の瞳孔径になると自覚的にもより乱視は強くなる可能性がある.本検討から乱視眼において瞳孔径の大きさにより焦点深度,乱視度数に変化をもたらし,それらがコントラスト視力に影響した一因として考えられる.具体的には乱視眼において瞳孔径が小さいと,焦点深度が深く乱視が減少することによってコントラスト視力が低下しにくい.瞳孔径が大きいと,焦点深度が浅く乱視が増大することによってコントラスト視力が低下しやすいということが考えられる.今回,3mmまでの瞳孔径の設定としたが,3mm以上の瞳孔径になった場合,さらに焦点深度は浅く,乱視は増大し,コントラスト視力が低下しやすいと推測される.瞳孔緊張症,外傷,散瞳薬使用時に散瞳がみられるが,その眼に乱視がある場合,日常視において視機能がより低下していると考えられる.ArgyllRobertson瞳孔,Horner症候群,糖尿病の罹患時,縮瞳薬使用時に縮瞳がみられるが,乱視があっても視機能の低下を軽減していると考えられる.し(143)あたらしい眼科Vol.29,No.1,2012143かし,視力検査時に注意が必要である.本検討の結果を基に例をあげると,瞳孔径が通常3mmある1.50Dの乱視眼での視力が0.6であった場合,一時的に瞳孔径が1mmあるいは2mmになると視力はそれぞれ1.0,0.8となり,視力を過大評価することになる.本検討における制限として眼前に乱視,瞳孔を人工的に作ったため,実際の位置とは異なっていたことがあげられる.使用したCAT-2000は覗き込んで視標を見る機器であり日常とは異なった環境であった.瞳孔は生理的状態では通常2~4mm,薬物投与などによって約1.5~8mm直径が変化するので,1,2,3mm以外の瞳孔径でも今後,検討する必要がある.瞼裂幅を狭くしたときに垂直方向の屈折の成分が減少してしまうことを避けるため,本検討では水平方向に屈折異常がある倒乱視の設定としたが,その他の種類の乱視においても,他覚的な面からも今後検討する必要がある.今回の検討から,乱視眼のコントラスト視力は瞳孔径の影響を受けるため,視力検査時には瞳孔径を考慮する必要がある.疾患や瞳孔に作用する薬品の投与により,瞳孔径が一時的に小さい場合の視力は過大評価となり,瞳孔径が大きい場合の視力は過小評価となる.視力や眼の屈折を適切に評価するためにそのときの瞳孔径を考慮することが重要であると考える.本論文の要旨は,第46回日本眼光学学会総会にて発表した.文献1)ApplegateRA:Glennfryawardlecture2002:Wavefrontsensing,idealcorrections,andvisualperformance.OptomVisSci81:167-177,20042)AtchisonDA,ScottDH,StrangNC:TheStiles-Crawfordeffectapodizationonvisualacuity.JOptSocAmA19:1073-1083,20023)WilsonM,CampbellM,SimonetP:TheJuliusF.NeumuellerAwardinOptics,1989:Changeofpupilcentrationwithchangeofilluminationandpupilsize.OptomVisSci69:129-136,19924)魚里博,川守田拓志:両眼視と単眼視下の視機能に及ぼす瞳孔径と収差の影響.あたらしい眼科22:93-95,20055)川守田拓志,魚里博:両眼視と単眼視下における瞳孔径が昼間視と薄暮視下の視機能に与える影響.視覚の科学26:71-75,20056)KamiyaK,KobashiH,ShimizuKetal:Effectofpupilsizeonuncorrectedvisualacuityinastigmaticeyes.BrJOphthalmol.2011Apr21.[Epubaheadofprint]7)魚里博:低コントラスト視力.IOL&RS15:200-204,20018)森田勝典:コントラスト感度視力検査装置CAT-2000.視覚の科学23:18-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