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眼瞼温罨法の眼瞼および涙液層に対する効果の検討

2017年1月31日 火曜日

《原著》あたらしい眼科34(1):115.119,2017c眼瞼温罨法の眼瞼および涙液層に対する効果の検討佐々木美帆*1,2鎌田さや花*1,2木下茂*3鈴木智*1,2*1京都市立病院機構*2京都府立医科大学眼科学教室*3京都府立医科大学感覚器未来医療学講座EvaluationofWarmCompressionE.ectsonEyelidsandTearFilmMihoSasaki1,2),SayakaKamada1,2),ShigeruKinoshita3)andTomoSuzuki1,2)1)KyotoCityHospitalOrganization,2)DepartmentofOphthalmology,KyotoPrefecturalUniversityofMedicine,3)DepartmentofFrontierMedicalScienceandTechnologyforOphthalmology,KyotoPrefecturalUniversityofMedicine目的:眼瞼非接触式温罨法の眼瞼,マイボーム腺および涙液に対する効果を検討した.方法:健常な男女各6名を対象に,眼瞼に接触せず閉鎖空間で加温が可能な電気機器[目もとエステR(Panasonic)]を用いて,40℃で10分間,14日間連日温罨法を施行した.開始前および15日目の自覚症状(DEQS),サーモグラフィーによる上下眼瞼皮膚温度および角膜温度,涙液層破壊時間(BUT),SchirmerI法,涙液スペキュラー検査(DR-1R)について検討した.結果:単回使用によって上下眼瞼皮膚温度,角膜温度は平均0.8℃.1.7℃上昇し,DR-1Rのgradeが1段階上昇した.開始前,15日目においてDEQSは有意に改善し(平均5.2±3.7→1.9±2.2点,p<0.05),BUTは延長し(平均5.1±3.8が6.2±3.5秒,p=0.053),Schirmer値は有意に低下した(21.2±7.7が17.3±7.4mm,p<0.05).結論:今回の眼瞼温罨法は,自覚症状,BUT,涙液油層の厚みの改善に有用と考えられた.Purpose:Toevaluatethee.ectsofanon-contact,warmcompressiondeviceoneyelids,meibomianglandsandtear.lm.SubjectsandMethods:Inthisstudy,12healthyvolunteers(6malesand6females)wereenrolled.Anon-contact,warmcompressiondevice(MemotoEstheTM,Panasonic)wasappliedat40°Cfor10minutes,oncedailyfor14days.Subjectivesymptomassessmentusingthedryeyequalityoflifescore(DEQS),temperaturesoftheupperandlowereyelidaswellasthecentralcornea,.uoresceinbreak-uptime(BUT,inseconds)oftear.lm,SchirmerItestandDR-1TM(Kowa)tear.lmlipidlayer(TFLL)interferometrywereevaluatedbeforeandafter14daysofwarmcompression.Results:AftertheinitialMemotoEstheTMapplication,meaneyelidandcorneatem-peratureswereelevatedby0.8.1.7°CandDR-1TMgradewaselevatedonegrade.After14-days’application,theDEQSsigni.cantlyimproved(5.2±3.8to1.9±2.2,p<0.05),meanBUTwasprolonged(5.1±3.8to6.2±3.5sec,p=0.05)andmeanSchirmerItestvaluewassigni.cantlydecreased(21.2±7.7to17.3±7.4mm,p<0.05).Conclu-sion:OurresultssuggestthatwarmcompressionviaMemotoEstheTMimprovessubjectivesymptoms,BUTandTFLLthickness.〔AtarashiiGanka(JournaloftheEye)34(1):115.119,2017〕Keywords:眼瞼温罨法,マイボーム腺,マイボーム腺機能不全,涙液層破壊時間,涙液油層.eyelidwarmcom-pression,meibomianglands,meibomianglanddysfunction(MGD),break-uptimeoftear.lm(BUT),tear.lmlipidlayer.はじめにマイボーム腺機能不全(meibomianglanddysfunction:MGD)は,「さまざまな原因によってマイボーム腺の機能がびまん性に異常をきたした状態であり,慢性の眼不快感を伴う」と定義される1).MGDのうち日本人で頻度の高い閉塞性MGDでは,マイボーム腺導管内に過剰角化物が蓄積し,マイボーム腺脂(meibum)の分泌が低下し,腺房の萎縮が徐々に進行する2).閉塞性MGDでは,meibumの粘度上昇・固形化などが生じることで涙液油層が菲薄化し,涙液蒸発亢進型ドライアイを生じる3).最近の疫学調査では,60歳以上〔別刷請求先〕鈴木智:〒604-8845京都市中京区壬生東高田町1-2京都市立病院機構Reprintrequests:TomoSuzuki.,M.D.,Ph.D.,KyotoCityHospitalOrganization,Higasitakadacho1-2,Nakagyou-ku,Kyoto604-8845,JAPAN図1a目もとエステRの内側給水プレートを装着することでスチーム効果が得られる表1Day0およびDay15の京都市立病院における検査手順Day0(当院)1)DR-1TM(涙液スペキュラー検査)2)スリットランプ(BUTの測定)3)ドライアイQOL質問表(DEQS)の記載4)SchirmerI法(反射性涙液分泌の測定)5)サーモグラフィー(上下眼瞼皮膚温/角膜中央表面温度の測定)6)サーモグラフィー7)DR-1TMDay1.14(自宅)Day15(当院)Day0と同じの日本人の62%がMGDを有しており4),高齢者で眼不快感を訴える患者の65%がMGDを合併している5),VDT作業従事者のドライアイの重症度にはMGDの程度が関与している6)という報告などがあり,MGDが高齢者の眼不快感やドライアイの主要な原因であることが示唆されている.閉塞性MGD患者のmeibumの融点はおよそ35℃で健常者より約3℃高く,眼瞼温罨法による治療が有効とされている7).過去に報告されている温罨法の機器のほとんどは直接眼瞼皮膚に接触して加温する接触式であるが,接触式温罨法では角膜形状に変化を与える可能性が報告されている8,9).そこで,筆者らは,非接触式温罨法の効果を検討するため,目もとエステREH-SW52(Panasonic)(図1)を使用し眼瞼,マイボーム腺および涙液に対する影響について検討した.この機器は,眼瞼皮膚に接触せず,閉鎖空間で一定温度を保ち,両眼の上下眼瞼を同時に加温することが可能である.なお,本研究は京都市立病院倫理委員会の承認を得て施行した.I対象および方法対象は,屈折異常以外の眼科的疾患および全身疾患を有さない健常者12例12眼(男性6例,女性6例)で,全例右眼のデータを使用した.なお,今回の対象者には涙液層破壊時間(break-uptimeoftear.lm:BUT)は5秒未満であるが,角結膜上皮障害がなく自覚症状もない症例を含んでいる.MGD確定診断例は含んでいない.また,コンタクトレンズ使用者や使用歴のある者は除外した.平均年齢は39.1±5.4歳(平均±SD,29.46歳),男性:36.5±4.0歳,女性:41.7±5.5歳である.目もとエステREH-SW52(Panasonic)を使用し,40℃で10分間,1日1回,連日14日間眼瞼温罨法を施行した.温罨法施行にあたって対象者を湿熱群と乾熱群の2群に分け,湿熱群は給水プレートを使用して蒸気によるスチーム効果を併用した.一方,乾熱群は給水プレートを使用せず,温熱のみで温罨法を行った.検査項目および手順は,表1に示すとおりである.具体的には,温罨法開始前日(Day0),京都市立病院(以下,当院)にて,1)DR-1Rによる涙液スペキュラー検査,2)BUTの測定,3)ドライアイQOL質問票(DEQS:DryEye-relatedQualityofLifeScore10))の記載,4)SchirmerI法による反射性涙液分泌の測定,5)サーモグラフィー(Ebx40R,FLIR)による上下眼瞼皮膚温度(眼瞼縁中央から2mm)および角膜中央表面温度の測定を施行し,ついで目もとエステRによる眼瞼温罨法(40℃×10分)を施行した後,ただちに再度5)サーモグラフィー,1)DR-1Rの順で施行した.翌日より,14日間各自自宅で1日1回眼瞼温罨法を行い,15日目(Day15)にDay0と同様の項目を同様の手順で測定した.自宅での温罨法施行にあたっては,対象者が毎日行っていることを口頭にて確認した.今回,涙液油層の観察装置としてDR-1Rを用いたが,この装置の観察原理は,角膜上の涙液表面に白色光を投射すると,涙液油層薄膜の表面と裏面からの反射光の光路差から干表2各群のDay0とDay15における検査結果の比較検査項目Day0Day15p値DEQS全体男性5.2±3.72.7±3.51.9±2.20.7±0.8<0.050.20女性7.7±2.73.2±2.4<0.05湿熱4.7±3.11.8±2.4<0.05乾熱5.7±4.22.0±1.90.08温度変化(℃)上眼瞼.+0.8±0.9+1.1±1.20.63角膜.+1.5±1.2+1.8±1.50.58下眼瞼.+1.7±1.2+2.2±1.50.49BUT(秒)全体男性5.1±3.87.0±3.86.2±3.57.6±4.20.050.35女性3.3±2.64.8±1.60.11湿熱5.8±3.66.1±4.00.47乾熱4.4±3.86.3±2.90.08Schirmer値(mm)全体男性21.2±7.722.8±9.617.3±7.418.7±9.6<0.050.20女性19.5±4.515.8±3.70.05湿熱23.6±6.021.0±8.90.34乾熱19.5±8.914.0±4.70.06DR-1R(grade)施行前施行後1.6±0.6*2.3±0.41.8±0.8**2.3±0.60.080.67*p<0.01**p<0.05ただし,DR-1Rの平均gradeについては,温罨法単回施行前後における比較も行った.*:p<0.01(Day0),**:p<0.05(Day15).渉像が得られることに基づいており,涙液油層所見を非侵襲的に観察することが可能である.DR-1Rによる涙液油層所見は,5つのgradeに分類される.Grade1は,干渉色が灰色一色で縞模様が認められないもの,Grade2は,干渉色は灰色一色だが縞模様が認められるもの,Grade3は灰色以外の干渉色が認められるもの,Grade4は観察視野全体に多彩な干渉色が認められるもの,Grade5は角膜表面の少なくとも一部が露出しているものであり,ドライアイのスクリーニングや重症度の評価に有用である11).なお,統計学的検討にはt-testを用い,有意水準0.05%未満を有意差ありと評価した.II結果結果のまとめを表2に示す.DEQSは,14日間の温罨法によって平均5.17±3.74点(Day0)から1.92±2.18点(Day15)へ有意な改善を認めた(p<0.05).男女別では女性群のほうが,湿熱群と乾熱群では,湿熱群のほうが改善が大きかった.DEQSの15項目のうちDay0に頻度が高かったのは,「目が乾く」「目が痛い」「目が疲れる」「目を開けていられない」の4項目であったが,とくに「目が乾く」「目が痛い」の2項目についてはDay15で有意な改善を認めた(p<0.05).温罨法単回施行前後の平均温度変化は,Day0では上眼瞼:+0.80±0.91℃,角膜:+1.5±1.17,下眼瞼:+1.73±1.23℃であったが,Day15では上眼瞼:+1.07±1.21℃,角膜:+1.80±1.48℃,下眼瞼:+2.22±1.50℃であった.Day0とDay15を比較すると1回の目もとエステRによる変化量は有意差がなかったものの,すべての部位においてDay15のほうが大きかった.さらに温度上昇幅は下眼瞼がもっとも大きく,ついで角膜,上眼瞼の順であった.また,この温度上昇幅は,Day0においてはいずれの部位でも女性群および湿熱群のほうが大きかった.BUTは,12例中11例で延長を認め,平均5.1±3.8秒(Day0)から6.2±3.5秒(Day0)に変化した(p=0.053).男女別にみると,男性では平均7.0±3.8秒から7.6±4.2秒に,女性では平均3.3±2.6秒から4.8±1.6秒に変化した.また,湿熱群では平均5.8±3.6秒から6.1±4.0秒に,乾熱群では平均4.4±3.8秒から6.3±2.9秒に変化した.Schirmer値は,平均21.2±7.7mm(Day0)から17.3±7.4mm(Day15)に有意に低下した(p<0.05).12例の内訳は低下9例,不変1例,増加2例であった.男女別にみると,男性では平均22.8±9.6mmから18.7±9.6mmに変化し,女性では19.5±4.5mmから15.8±3.7mmへ低下した(p=0.05).また,湿熱群では平均23.6±6.0mmから21.0±8.9mm,乾熱群では平均19.5±8.9mmから14.0±4.7mmに変化した.温罨法1回施行前後におけるDR-1Rの平均gradeは,Day0では1.58±0.64から2.25±0.43に有意に上昇し(p<0.01),Day15では1.83±0.80から2.33±0.62に有意に上昇した(p<0.05).また,温罨法施行前のgradeはDay0に比べてDay15のほうが高い傾向にあった(p<0.1).なお,性別および湿熱・乾熱には有意差を認めなかった.III考按閉塞性MGDの治療として,抗菌薬を用いた薬物療法12)や閉塞した開口部のプロービング13),瞼縁の清拭とともに眼瞼温罨法の有効性がこれまでに報告されている14,15).眼瞼温罨法はマイボーム腺の温度を上げて内容物の脂質を柔らかくして排出する温熱療法であり,Olsonら15)によると,閉塞性MGD患者に対し5分間蒸しタオルによる温罨法を行うことで涙液油層の厚みが80%以上増加し,15分間行うとさらに20%増加すると報告されている.この報告ではスペキュラーマイクロスコープを用いて干渉色のパターンから涙液油層の厚みを算出しており,涙液油層の厚みの増加により自覚症状が著明に改善したと考察している.温罨法の機器は現在複数市販されているが,各々の機器の発熱の原理は異なっている.鉄の酸化反応を利用したもの16),温熱器による加熱とアイカップによる加圧を併用したもの17),赤色光照射によって血行を促進するもの18)などがあるが,これらはいずれも直接眼瞼皮膚に接触してマイボーム腺を温める接触式機器である.有田ら19)は,複数の温罨法機器の健常者およびMGD患者に対する効果を比較検討している.このなかで,接触式・乾熱型機器の代表例であるアズキノチカラRによって,BUT,瞼結膜温度,マイボグラフィー所見が目もとエステRなどの湿熱式機器に比べ有意な改善を認めたとしている.有田らの検討では,機器の使用時間が一律5分間であるが,目もとエステRは設定温度に到達するまでに2分間を要するため,5分間では十分な温罨法効果が得られなかった可能性が推測される.今回の筆者らの検討では,被験者に40℃に到達するまでの2分間を含め,計12分間目もとエステRを装着することで十分な温罨法効果を得られた結果,非接触式・湿熱式である目もとエステRでも,自覚症状(DEQS),眼表面温度,涙液油層所見の改善を認めることができたと考えられる.既報の多くが接触式機器を用いて眼瞼温罨法の効果を検討しているが,接触式機器は,角膜形状に変化を与え,視力や屈折値に影響を及ぼす可能性が示唆されている8,9).一方,今回筆者らが眼瞼温罨法に用いた目もとエステRは,40℃×10分間の加温とともに,蒸気による保湿が可能なゴーグル型であり,直接眼瞼皮膚には接触しない機器である.目もとエステRによる眼瞼温罨法を1回施行することで上下眼瞼皮膚温および角膜温が有意に上昇した.動物モデルでは,水晶体蛋白は40℃の熱に2分間直接接触すると変性を生じ始めることが報告されている20).また,44.4.45℃で30分間温罨法を施行した場合,角膜上皮障害(Fischer-Schweitzerpolygonalre.ex)や一過性の視力低下を生じるとされている21).さらに皮膚に関しては,45℃に35.5分間直接接触し続けると組織浮腫が生じるという報告22)がある.今回の対象症例では角膜表面温度が37.9℃を超えるものはなく,眼瞼皮膚温度が38.5℃を超えるものもなく,施行前後で視力変化の訴えもなかったことから,目もとエステRを用いた温罨法は安全に施行できると考えられた.さらに,温罨法を2週間継続することで「眼が乾く」「眼が痛い」「眼が疲れる」といった眼症状に関する自覚症状が有意に改善し,QOLの向上につながる可能性が考えられた.有田ら23)は,涙液油層と水層が相補的な関係にあり,MGD患者では涙液分泌が増加していることを報告している.今回,Day15ではDay0に比べて有意にSchirmer値が低下する一方で,DR-1Rのgradeは上昇していた.DR-1Rのgrade上昇は,マイボーム腺からのmeibumの分泌が増加し,結果として涙液油層の厚みが増加した可能性が推測される.今回のSchirmer値の低下は涙液水層の減少と捉えられるが,温罨法に伴う涙液油層の増加と相補的な関係にある変化と考えられる.また,涙液油層の厚みが増加して涙液の蒸発が抑制されることによりBUTが延長し,その結果,自覚症状が改善した可能性が示唆された.今回の検討の対象は正常者であるが,MGD患者に対して目もとエステRを用いた温罨法を行った場合も涙液油層が増加することで自覚症状,BUT,涙液油層の厚みを改善する効果が期待できると考えられた.利益相反:佐々木美帆,鎌田さや花,鈴木智:利益相反公表基準に該当なし.木下茂:利益相反公表基準に該当あり(目もとエステR機器の供与を得た)文献1)天野史郎,有田玲子,木下茂ほか:マイボーム腺機能不全の定義と診断基準.あたらしい眼科27:627-631,20102)小幡博人,堀内啓,宮田和典ほか:剖検例72例におけるマイボーム腺の病理組織学的検討.日眼会誌98:765-771,19943)BronAJ,Ti.anyJM.:Thecontributionofmeibomiandis-easetodryeye.OculSurf2:149-164,20044)UchinoM,DogruM,YagiYetal:ThefeaturesofdryeyediseaseinaJapaneseelderlypopulation.OptomVisSci83:688-693,20065)ShimazakiJ,SakataM,TsubotaK.:Ocularsurfacechang-esanddiscomfortinpatientswithmeibomianglanddys-function.ArchOphthalmol113:1266-1270,19956)WuH,WangY,DongNetal:Meibomianglanddysfunc-tiondeterminestheseverityofthedryeyeconditionsinvisualdisplayterminalworkers.PLosOne9:e105575,20147)McCulleyJP,ShineWE:Thelipidlayeroftears:depen-dentonmeibomianglandfunction.ExpEyeRes78:361-365,20048)McMonniesCW,KorbDR,BlackieCA:Theroleofheatinrubbingandmassage-relatedcornealdeformation.ContLensAnteriorEye35:148-154,20129)SolomonJD,CaseCL,GreinerJVetal:WarmcompressinducedvisualdegradationandFischer-Schweitzerpolyg-onalre.ex.OptomVisSci84:580-587,200710)SakaneY,YamaguchiM,YokoiN:Developmentandvali-dationoftheDryEye-RelatedQuality-of-LifeScoreques-tionnaire.JAMAOphthalmol131:1331-1338,201311)YokoiN,TakehisaY,KinoshitaS:Correlationoftearlipidlayerinterferencepatternswiththediagnosisandseverityofdryeye.AmJOphthalmol122:818-824,199612)FoulksGN,BorchmanD,YappertMetal:Topicalazithro-mycinandoraldoxycyclinetherapyofmeibomianglanddysfunction:acomparativeclinicalandspectroscopicpilotstudy.Cornea32:44-53,201313)MaskinSL:Intraductalmeibomianglandprobingrelievessymptomsofobstructivemeibomianglanddysfunction.Cornea29:1145-1152,201014)GotoE,MondenY,TakanoYetal:Treatmentofnon-in.amedobstructivemeibomianglanddysfunctionbyinfraredwarmcompressiondevice.BrJOphthalmol86:1403-1407,200215)OlsonMC,KorbDR,GreinerJV:Increaseintear.lmlipidlayerthicknessfollowingtreatmentwithwarmcom-pressesinpatientswithmeibomianglanddysfunction.EyeContactLens29:96-99,200316)MoriA,ShimazakiJ,ShimmuraSetal:Disposableeye-lid-warmingdeviceforthetreatmentofmeibo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