《第32回日本緑内障学会原著》あたらしい眼科39(8):1114.1118,2022cプロスラグランジン関連薬投与有無別TrabeculotomyAbInterno,白内障同時手術成績市岡伊久子市岡博市岡眼科CComparingtheResultsofTrabeculotomyAbInternoCombinedwithCataractSurgerywithorwithoutPreoperativeProstaglandinGlaucomaMedicationIkukoIchiokaandHiroshiIchiokaCIchiokaeyeclinicC目的:術前プロスタグランジン関連薬(以下,PG)点眼がCtrabeculotomyabinternoの術後成績に影響するか否かを後ろ向きに調査した.対象および方法:Trabeculotomyabinterno+白内障手術を施行しC1年以上経過観察した患者のうち,術前にCPGを使用していないC26人C26眼をCPG(.)群,術前にCPGを使用していたC67人C67眼をCPG(+)群として,点眼前,術前眼圧,Humphrey視野CMD値,術C1年後眼圧,生存率(点眼再開なくC15CmmHg未満を生存とする)につき調査した.結果:眼圧は術前,術後ともCPG(.)群,PG(+)群間に有意差を認めなかったが,術前→C1年後眼圧,下降眼圧(%)はCPG(.)群がC15.4±4.0C→C12.1±2.5,3.7±3.6(24%),PG(+)群がC14.3±2.6C→C12.0±2.6,C2.3±3.1(16%)とCPG(.)群の眼圧下降が大きく,6カ月目まで下降眼圧に有意差を認めた(p<0.05).術後C1年目までの点眼開始例はCPG(.)群はC0眼,PG(+)群C12眼に認めたが,生存率に有意差は認めなかった(p=0.072).結論:PG(.)群のほうがCPG(+)群に比し下降眼圧が大きく,PG(+)群に点眼薬再開例が多く,trabeculotomyCabCinterno+白内障手術は術前CPG点眼をしていない患者のほうが予後がよいと思われた.CPurpose:ToCretrospectivelyCcompareCintraocularpressure(IOP)loweringCe.cacyCinCeyesCthatCunderwenttrabeculotomy(LOT)abinternocombinedwithcataractsurgerywithorwithoutpreoperativeprostaglandin(PG)Cglaucomamedication.SubjectsandMethods:Thisretrospectivestudyinvolved93eyesof93patientsthatunder-wentLOTabinternocombinedwithcataractsurgerywithPGglaucomamedication[PG(+),67eyes]andwith-outCPGCglaucomamedication[PG(.),C26eyes]administeredCpriorCtoCsurgery.CInCallC93Ceyes,CweCreviewedCIOP(mean±SD)atbaselineandat1-yearpostoperative,aswellasthepercentagerateofglaucomamedicationadmin-isteredpostsurgery.Results:Nosigni.cantdi.erenceofpre-andpostoperativeIOPwasfoundbetweenthetwogroups.CAtC1-yearCpostoperative,CmeanCIOPCinCthePG(+)groupChadCdecreasedCfromC14.3±2.6CmmHgCtoC12.0±2.6CmmHg[i.e.,C2.3±3.1CmmHg(16%)],CwhileCthatCinCthePG(.)groupChadCdecreasedCfromC15.4±4.0CmmHgCtoC12.1±2.5mmHg[i.e.,3.7±3.6CmmHg(24%)].Asigni.cantdi.erenceofIOPdecreasewasfoundbetweenthetwogroupsupuntil6-monthspostoperative(p<0.05).InthePG(+)groupandPG(.)group,thepercentagerateofglaucomamedicationadministrationpostsurgerywas7%and0%,respectively(p=0.072).CConclusion:Postsur-gery,Csigni.cantCIOPCdecreaseCandCaClowerCpercentageCrateCofCglaucomaCmedicationsCusedCwasCobservedCinCbothCgroups,yetbetteroutcomeswerefoundinthePG(.)group.〔AtarashiiGanka(JournaloftheEye)39(8):1114.1118,C2022〕Keywords:緑内障手術,線維柱帯切開術眼内法,眼圧,プロスタグランジン関連薬,線維柱帯切開術術後成績.Cglaucomasurgery,trabeculotomyabinterno,intraocularpressure,prostaglandinglaucomamedication,successrateoftrabeculotomy.C〔別刷請求先〕市岡伊久子:〒690-0003島根県松江市朝日町C476-7市岡眼科Reprintrequests:IkukoIchioka,M.D.,Ichiokaeyeclinic,476-7Asahi-machi,Matsue,Shimane690-0003,JAPANC1114(104)はじめに低侵襲眼圧下降手術,minimallyCinvasiveCglaucomaCsur-gery(MIGS)の一つとして線維柱帯切開術眼内法(trabecu-lotomyCabinterno.以下,LOTCabinterno)が白内障手術との同時手術として普及してきている.当院でも緑内障点眼薬投与中の白内障手術時には眼圧コントロール良好例であっても点眼薬を中止,減少させる目的でCLOTabinternoを同時に施行しているが,術前点眼内容により術後効果に差があると思われた.緑内障ガイドライン1)では開放隅角緑内障は目標眼圧を設定し単剤より眼圧下降薬を投与し,多剤投与にて眼圧コントロール不良,または視神経,視野所見の悪化を認めるときに手術を考慮するとされている.また,点眼薬についてはプロスタグランジン関連薬(以下,PG薬)がもっとも優れた眼圧下降効果,点眼回数より第一選択薬として使用されていると記載されている.LOTCabinterno手術時,PG薬使用期間が長い患者では線維柱帯切開術時の血液逆流が少ない印象がある.PG薬はぶどう膜強膜流出路である副流出路の流出を増加させる点眼薬2.3)だが,主経路に対してはむしろ流出低下をきたす可能性も考えられる4).主経路再建術であるCLOTabinternoがCPG薬投与により手術効果が低下するかどうかを調査した報告はない.今回当院でのCLOTCabinterno手術成績をCPG薬投与の有無別に後ろ向きに調査し,1年後までの成績を比較検討した.CI対象および方法対象は当院で2016年2月.2019年12月にLOTCabinternoと白内障手術を同時施行したC93人(男性C30人,女性C63人)で,平均年齢C75.4C±7.8歳である.術前にCPG薬を投与していたCPG(+)群C67眼とCPG薬を投与していないCPG(.)群C26眼に分けた(合計C93眼,右眼C52眼,左眼C41眼).両眼手術例は先に手術を施行した眼のデータのみ使用した.手術はすべて同一術者により施行された.眼内レンズ挿入後に上方切開創よりCShinskyフック(直)を挿入し,SwanJacobゴニオプリズムを用い下方約90°の線維柱帯を切開した.術前,術後C1.3,6,12カ月後の眼圧と眼圧下降薬数,術後合併症,再手術の有無を後ろ向きに調査した.また,点眼薬投与前のベースライン眼圧,初診時と術前のCHum-phrey視野Cmeandeviation(MD)値についても調査した.術前術後の眼圧をCFriedman検定を用い評価,術後C1年間の眼圧下降幅を群別に比較検討(Mann-WhitneyU検定),PG(.)群の術前点眼薬別についても調査,検討した(Kruskal-Wallis検定).術後の投薬は全例いったん眼圧下降薬をすべて中止し,眼圧がC15CmmHgを超えた時点,または光干渉断層計(OCT)や静的視野検査で明らかな進行を認めた時点で点眼薬を再投与,追加しており,術前CPG薬の有無別に術後点眼薬を開始した場合を死亡と定義し,Kapran-Meierの生存曲線およびCLogranktestを用い評価した.調査については島根県医師会倫理審査委員会の承認を得た.CII結果PG(C.)群は緑内障点眼薬投与なしC6眼,イソプロピルウノプロストンC13眼,Cb遮断薬7眼の計26眼でCPG(+)群は全例プロスタグランジンCF2Ca誘導体(PG)薬C1剤使用例67眼である.PG(C.)群とCPG(+)群の年齢,初診時と術前のCHumphrey視野CMD,点眼前眼圧,術前眼圧を表1に示す.年齢,初診時CMD,術前CMD値に両群で有意差はなく,点眼前ベースライン眼圧(mmHg)はCPG(C.)群C17.4C±4.6,PG(+)群C18.0C±3.2とCPG(+)群が高く,術前眼圧(mmHg)はCPG(C.)群C15.4C±4.0,PG(+)群C14.3C±2.6とPG(C.)群のほうが高めだが,点眼前眼圧,術前眼圧ともに2群に有意差は認めなかった(Mann-WhitneyU検定).術後1年の眼圧はPG(C.)群C12.1C±2.5,PG(+)群C12.0C±2.6,計C12.0C±2.6CmmHgで両群とも術後C1カ月からC1年目まで術前とは有意な眼圧低下を認めた(p<0.01,Friedman検定).術後C1.6カ月までCPG(C.)群の平均眼圧がCPG(+)群よりやや低かったが両群の眼圧に有意差はなかった(図1).平均下降眼圧はCPG(+)群に比しCPG(C.)群で大きく,術後C6カ月間は下降眼圧に有意差を認めた(1,2カ月Cp<0.01,3,6カ月p<0.05,Mann-WhitneyU検定)(図2).表1PG(.)群とPG(+)群の背景年齢(歳)初診時CMDHumphrey視野術前CMDHumphrey視野点眼前眼圧(mmHg)術前眼圧(mmHg)PG(C.)群(2C6眼)C72.7±7.8(49.82)C.3.2±4.9(.14.4.+1.5)C.4.8±5.2(.17.6.+1.2)C17.4±4.6(8.26)C15.4±4.0(9.26)PG(+)群(6C7眼)C76.5±7.6(59.91)C.2.7±3.2(.11.5.+3.5)C.4.9±4.5(.20.4.+0.5)C18.0±3.2(11.24)C14.3±2.6(9.20)CMann-WhitneyU検定Cp=0.98Cp=0.57Cp=0.20Cp=0.95Cp=0.21年齢,初診時,術前CMD,点眼前眼圧,術前眼圧すべてで両群間に有意差を認めなかった.(Mann-WhitneyU検定)(105)あたらしい眼科Vol.39,No.8,2022C1115p<0.01(Friedman検定)図1PG薬有無別点眼前,術前,術後の眼圧経過両群とも術後C1カ月からC1年目まで術前とは有意な眼圧低下を認めた(p<0.01,Friedman検定).**:p<0.01(Mann-WhitneyU検定)*:p<0.05(Mann-WhitneyU検定)図2PG点眼薬有無別の眼圧経過平均下降眼圧幅はCPG(+)群に比しCPG(C.)群で大きく,術後C6カ月目まで平均下降眼圧に有意差を認めた.(1,2カ月p<0.01,3,6カ月p<0.05,Mann-WhitneyU検定)1年後の平均下降眼圧はCPG(C.)群がC3.7C±3.6,PG(+)群がC2.3C±3.1,計C2.7C±3.3CmmHgとCPG(C.)群はC24%,PG(+)群はC16%,全体でC18%の眼圧下降率であった.なお,PG(C.)群の内訳別C1年後下降眼圧は術前降眼圧薬なし(6眼)4.2C±5.0CmmHg,イソプロピルウノプロストン±7.遮断薬(6眼)3Cb1.9mmHg,C±(11眼)3.65.0mmHgでC術前点眼薬を使用していない例で下降眼圧が大きいが症例数が少なく,内訳別の下降眼圧に有意差は認めなかった(Krus-kal-Wallis検定).点眼薬は術前平均C0.96剤が術C1年後C0.1剤となり,1年後にCPG(C.)群では点眼薬を再投与した例はなく,PG(+)群ではC8眼にC1剤,4眼にC2剤再投与していた.生存率分析では点眼薬投与していない生存率はCPG(C.)群C100%,PG(+)群C93%でありCLogrank検定でCp=0.072で有意差は認めなかった(図3).術後合併症は術後C20CmmHg以上の一過性眼圧上昇をCPG(C.)群ではC26眼中C1眼,PG(+)群ではC67眼中C7眼に認め,術後早期の前房洗浄施行例がCPG(+)群にC1眼あった.両群とも他の合併症や追加緑内障手術が必要になった例はなかった.CIII考按LOTCabinternoはC2017年にCTanitoらが眼内から施行する,MIGSとして報告した方法で,白内障手術との同時手術成績で眼圧がC16.4C→C11.8CmmHg(28%),投薬数C2.4C→C2.1剤と報告した5).近年白内障手術との同時手術として一般的になってきていると思われる.今回の手術成績は術後C1年で2.7CmmHg,18%の眼圧下降,0.96C→C0.1剤への投薬減少と既報5,6)と遜色のない効果を得ていた.今回,後ろ向き調査のため術前CPG薬の有無はランダムに点眼薬を振り分けているわけではないがCPG薬非投与群は初回点眼薬選択の際あえてCPG薬を避けイソプロピルウノプロストン,Cb遮断薬(カルテオロール)を意図的に処方していた例である.また,術前点眼薬を投与していない症例は白内障による視力低下を初診時より認めた緑内障例で,点眼薬を開始せず早期に同時手術を施行した例である.PG(C.)群C26眼,PG(+)群C67眼と症例数に差があるが,初診時眼圧,初診時CHumphrey視野CMD値,術前眼圧,術前CMD値はC2群に有意差は認めなかった.中等度進行例も含まれるがおもにC1剤点眼投与症例で軽度から中等度の緑内障であり,LOTabinternoのよい適応例と思われる.術後は両群とも術前に比し有意な眼圧下降を認めた.1年後下降眼圧はCPG(C.)群がC3.7C±3.6CmmHg(24%),PG(+)群がC2.3±3.1CmmHg(16%)とCPG(C.)群に良好な眼圧下降を認めた.1年間の術後眼圧は両群に有意差を認めず,PG(C.)群の眼圧下降効果はCPG(+)群のPG薬+LOTCabCinterno効果に相当すると思われた.しかし,1年間に眼圧がC15mmHg未満で点眼薬を再開しなかった生存率がCPG(C.)群100%,PG(+)群C93%で,症例数の違いもありCp=0.072と有意差を認めなかったが,PG(C.)群のほうが術後のコントロールが良好だと思われた.術前点眼薬別の術後一過性眼圧上昇,前房出血については線維柱帯切開術の特徴として一定の割合できたす可能性があるが,両群とも追加緑内障手術が必要になった例はなかった.今回降眼圧薬を投与していなかったC6眼は平均C4.2CmmHgともっとも良好な眼圧降下を得た.PG(C.)群中では点眼薬投与なし,Cb遮断薬,イソプロピルウノプロストン順に眼圧下降を認めたが,症例数の違いもあり有意差は認めなかった.イソプロピルウノプロストンはCPG関連薬ではあるが,イオンチャンネル開口薬で緑内障患者の主経路からの房水流出の促進効果があるとされている.Cb遮断薬点眼例も術後下降眼圧が大きく,PG薬以外の点眼薬は眼圧下降効果が少ないため,手術効果が高かった可能性がある.TanitoらもCLOTabinterno効果は術前眼圧が高い群で下降率が高いことを報告6)しており,PG薬投与群のほうが術前眼圧が低いことが効果が劣る一因と思われた.筆者らは以前,術前点眼薬別に術後眼圧を調査しており,点眼薬数が多いほど術後眼圧が高い傾向があり,点眼薬を使1.00.80.60.40.20.0TimeNumberatriskPG(-)25242424232323PG(+)67666161555555p=0.072(Logrank検定)図3PG薬有無別生存率PG(C.)群では点眼薬を再開した例はなく,眼圧C15CmmHgで点眼薬を再開した例を死亡とすると生存率はCPG(C.)群C100%,PG(+)群はC3%であったが,両群に有意差は認めなかった.(p=0.072,Logrank検定)用していなかった例では,点眼薬C1剤,2剤使用例と下降眼圧に有意差を認めることを報告した7).今回の結果では,点眼薬C1剤使用例でもCPG(C.)群は(+)群に比し下降眼圧が有意に大きいだけではなく,術後C1年間の点眼薬開始も抑えられていた.線維柱帯を経由する房水排出は圧依存性でコントロールされていることが知られている8).PG薬は緑内障ガイドラインからも第一選択薬とされており,もっとも良好な眼圧下降効果が得られる薬剤であるが,奏効機序はぶどう膜強膜流出促進である2,3).TrueGabeltBAらはサルの実験でCPG薬使用によりぶどう膜強膜流出が増加し眼圧が下降するが線維柱帯を経由する房水流出量はコントロールに比し1/3程度に減少すると報告している4).緑内障の原因として傍CSchlemm管結合組織での細胞外マトリクス蓄積,線維柱帯細胞の虚脱,Schlemm管の狭小化などが多数報告されており8.10),このような変化は徐々に悪化すると思われる.また,Grieshaberらは線維柱帯以降の流出路の機能の悪化がcanaloplastyの効果に影響すると報告11),Hannらは開放隅角緑内障ではCSchlemm管と集合管に狭小化を認めることを報告12)している.Johnsonらは濾過手術後にCSchlemm管狭窄がみられることを報告し,房水が線維柱帯,Schlemm管を迂回し濾過胞に流出することで傍CSchlemm管結合組織,集合管への細胞外マトリックスの異常沈着が起きることを報告している13).PG薬も主流出路の流出量が減少し,同様の変化をきたしている可能性が考えられる.また,プロスタグランジンCFC2aはCFP受容体に作用し肺線維症の原因となるProbability024681012という報告14)もあり,PG薬投与による主経路に対する長期の組織変化については不明だが,線維柱帯の流出障害の一因となっている可能性も考えられる.2019年,Gazzardらは選択的レーザー線維柱帯形成術(selectiveClaserCtrabeculo-plasty:SLT)と点眼治療を比較し,治療後C3年でCSLT群74.2%は点眼追加なしで目標眼圧を達成し,SLT群(93%)は点眼薬群(91.3%)より多い症例で目標眼圧を達成,緑内障追加手術が必要であった例はCSLT群C0例に対し点眼薬群11例だったと報告している15).房水流出主経路の治療として早期治療がより良好な結果を得られるという点では今回のLOTabinternoの手術結果と類似している.以前より線維柱帯切開術は外側切開で施行されており,術前眼圧はC20CmmHg以上の例に施行することが多く,術後眼圧はC12.16CmmHgの報告が多いが,線維柱帯,Schlemm管,また集合管.上強膜静脈までの流出路機能障害の程度によって結果が左右されると思われる.PG薬は眼圧下降作用が強く緑内障治療として必要不可欠な薬ではあるが,白内障合併例などでは房水流出主経路の機能低下が悪化する前に早期のCLotCabinternoも選択に入れると良好な効果が得られる可能性があると思われた.今回CPG薬使用有無の両群の症例数に差があり,前向き試験ではないため点眼薬選択基準もランダムではない可能性があった.また,点眼薬投与せずに手術した症例も少なく,経過観察期間がC1年と短いため,PG点眼薬の有無や点眼薬投与なしでの手術効果の検証をするには症例数を増やし調査,検討する必要があると思われた.文献1)日本緑内障学会緑内障診療ガイドライン作成委員会:緑内障診療ガイドライン(第C4版).日眼会誌122:5-53,C20182)CrawfordCK,CKaufmanPL:PilocarpineCantagonizesCpros-taglandinCF2Calpha-inducedCocularChypotensionCinCmon-keys.Evidenceforenhancementofuveoscleralout.owbyprostaglandinCF2Calpha.CArchCOphthalmolC105:1112-1116,C19873)NilssonSFE,SamuelssonM,BillAetal:Increaseduveo-scleralout.owasapossiblemechanismofocularhypoten-sionCcausedCbyCprostaglandinCF2Calpha-1-isopropylesterCinCtheCcynomolgusCmonkey.CExpCEyeCResC48:707-716,C1989C4)TrueCGabeltCBA,CKaufmanPL:ProstaglandinCF2aincreasesCuveoscleralCout.owCinCtheCcynomolgusCmonkey.CExpEyeResC49:389-402,C19895)TanitoCM,CIkedaCY,CFujiharaE:E.ectivenessCandCsafetyCofCcombinedCcataractCsurgeryCandCmicrohookCabCinternotrabeculotomyinJapaneseeyeswithglaucoma:reportofaninitialcaseseries.JpnJOphthalmolC61:457-464,C20176)TanitoCM,CSugiharaCK,CTsutsuiCACetal:E.ectsCofCpreop-erativeCintraocularCpressureClevelConCsurgicalCresultsCofCmicrohookCabCinternoCtrabeculotomy.CJCClinCMedC10:C3327,C20217)市岡伊久子,市岡博:TrabeculotomyCAbInterno,白内障同時手術の術後C1年の成績,術前術後の点眼数の変化より.あたらしい眼科38:1085-1089,C20218)StamerWD,AcottTS:Currentunderstandingofconven-tionalCout.owCdysfunctio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