《原著》あたらしい眼科31(10):1545.1549,2014c眼科的介入のない糖尿病黄斑浮腫の短期経過加藤(堂園)貴保子*1,2棈松泰子*2土居範仁*3鎌田哲郎*4坂本泰二*2*1宮田眼科病院*2鹿児島大学大学院医歯学総合研究科視覚疾患学講座*3慈愛会今村病院分院眼科*4慈愛会今村病院糖尿病内科Short-TermFollow-UpofDiabeticMaculopathywithoutOphthalmicInterventionKihokoKato(Dozono)1,2),YasukoAbematsu2),NorihitoDoi3),TeturoKamata4)andTaijiSakamoto2)1)MiyataEyeHospital,2)DepartmentofOphthalmology,UniversityofKagoshima,3)DepartmentofOphthalmologyImamuraBun-inHospital,4)DepartmentofDiabetesMellitus,ImamuraBun-inHospital目的:過去1年間眼科的に無治療で経過観察した糖尿病黄斑浮腫(diabeticmacularedema:DME)眼について,短期的な自然経過を調べる.方法:過去1年間に光凝固や手術歴がなく6カ月以上経過観察可能であったDME眼(27例34眼)について視力,中心窩網膜厚を後ろ向きに検討した.結果:視力は,改善が8眼(24%),不変が20眼(58%),悪化が6眼(18%)であり,中心窩網膜厚は,改善が3眼(9%),不変が18眼(62%),悪化が10眼(29%)であった.6カ月で視力は有意に変わらなかったが,中心窩網膜厚は有意に悪化した.視力改善群のHbA1C値は非改善群のそれに比べ,初診時,6カ月ともに有意に低かった.結論:活動性の低いDME眼では,眼科的に無治療であっても,自然軽快するものがあり血糖コントロールと関与する可能性が示唆される.Objective:Toestimatetheshort-termnaturalcourseofdiabeticmacularedema(DME).Methods:Inthisretrospectivecaseseriesstudy,patientdatawerereviewedfromtherecord.Thosewhohadreceivednooculartreatmentfor1yearbeforetheinitialexaminationandwerethenobservedforatleast6monthswithnooculartreatmentwerestudied.Visualacuity(VA),fovealthickness(FT)evaluatedbyopticalcoherenttomography(OCT)andseveralclinicalparameterswereevaluated.Results:Atthe6-monthvisit,VAhadimprovedin8eyes(24%),remainedunchangedin20(58%),anddeterioratedin6(18%).FThaddecreasedin3eyes(9%),remainedunchangedin18(62%),andincreasedin10(29%).VAwassignificantlycorrelatedwithFTatbothinitialand6-monthvisits,intheanalysisofalleyes.HbA1CwassignificantlylowerinthepatientswithimprovedVAthaninthosewithdeterioratedVA(initialvisit:6.7±0.8,vs.7.5±0.9%,p=0.04;6-months:6.3±0.7vs.7.3±1.1%,p=0.01).Conclusions:InmildDME,VAandFTimprovedspontaneouslyinasignificantnumberofpatientswithnooculartreatment.GoodglycemiccontrolcouldbesignificantlyrelatedtotheimprovementofVAinthesepatients.〔AtarashiiGanka(JournaloftheEye)31(10):1545.1549,2014〕Keywords:糖尿病黄斑浮腫,視力転機,中心窩網膜厚,OCT,自然経過.diabeticmacularedema,visualoutcome,fovealthickness,OCT,naturalhistory.はじめに糖尿病黄斑浮腫(DME)については多くの研究があるが,無治療で経過をみた報告はわずかである.Hikichiらは,2型糖尿病でDMEのある82眼について,6カ月の自然経過を観察し,33%に浮腫が改善し,2段階以上の視力改善を63%に認めたと報告している1).また,純粋な自然経過とはいえないが2.4),Gilliesらでは,DME眼無治療群35眼で,2年後においても,26%に視力が改善した2).MacugenDiabeticRetinopathyStudyGroupでのプラセボ群42眼では,36週の経過観察期間に10%で2段階以上の視力改善があったと報告している3).一方,PKC-DRS2Groupは573眼のコントロール群において36カ月で2.4%に視力改善を認めたと述べている4).近年,光干渉断層計(OCT)による評価が,黄斑評価に不可欠とされるが,OCTによる自然経過についての報告は少なく,GilliesらのものとMacugenDiabeticRetinopathy〔別刷請求先〕加藤(堂園)貴保子:〒885-0051都城市蔵原町6街区3号宮田眼科病院Reprintrequests:KihokoKato(Douzono),M.D.,MiyataEyeHospital,6-3Kurahara,Miyakonojo,Miyazaki885-0051,JAPAN0910-1810/14/\100/頁/JCOPY(123)1545StudyGroupの2つのみである.Gilliesらは2年間に平均網膜厚が71μm減少し2),MacugenDiabeticRetinopathyStudyGroupでのプラセボ群では網膜厚が3.7μm増加し,75μm以上の改善を19%に認めたと報告している3).今回筆者らは,過去1年間に眼科治療を受けていないDME症例のうち,その後6カ月間,さまざまな理由のために無治療で経過観察された症例の自然経過について検討した.I方法対象は1999年から2006年に今村病院分院を受診したDME患者450人のうち過去1年間光凝固を含む眼科治療を受けていないDME症例で,かつ6カ月以上眼科的に無治療で経過観察できた27例34眼.後ろ向きに観察研究を行った.黄斑浮腫の有無は散瞳下,検眼鏡で中心窩を含む浮腫があり,OCTにより確認できたものとした.経過観察中,網膜症の増悪のためfocalphotocoagulation,scatterphotocoagulation(PHC)少なめの光凝固(400.650発),panretinalphotocoagulation(PRP),トリアムシノロン注射やトリアムシノロンTenon.下注射併用白内障手術,硝子体手術,その他の眼科手術が必要になったものは除外した.視力悪化症例については浮腫増悪による視力低下を認めたため,治療を勧めたが拒否された症例に限定した.除外項目として,他の眼疾患を有する症例(網膜血管閉塞症,緑内障,黄斑変性,ぶどう膜炎,角膜混濁,高度な白内障,硝子体出血),DMEに対する治療歴のある症例(トリアムシノロン使用歴,硝子体手術既往)および過去1年以内に白内障手術や光凝固治療既往のある症例をあげた.全身状態としては,コントロール不良な高血圧,重症な全身疾患およびクレアチニン3以上の糖尿病性腎症,血液透析例,ネフローゼ症候群を除外した.これらの症例について,年齢,性別,糖尿病(DM),罹病期間,初診時および6カ月の小数視力,中心窩網膜厚,HbA1C(JDS値),高血圧,末梢神経障害,腎症,高脂血症について調査した.小数視力が0.2以上改善した群を視力改善群とし,それ以外を視力非改善群として,両群を比較検討した.2012年より推奨され現在広く用いられているHbA1C:NGSP値はJDS値に約0.4%を加えた値であり換算した値も表記した.初診時の定義として,すでに初診時に黄斑浮腫があった症例では,その時点の所見を採用した.黄斑局所光凝固または汎網膜光凝固がされた症例では光凝固1年経過後を初診とした.黄斑浮腫のない症例で経過観察中に黄斑浮腫を認めた症例では,黄斑浮腫発症時を初診時とした.平均視力や視力の2群間の比較においては,小数視力を1546あたらしい眼科Vol.31,No.10,2014logMAR視力に換算して比較を行った.視力,光干渉断層計(OCT2またはOCT3000)で測定した中心窩網膜厚を初診時および6カ月後で調査し,比較検討した.中心窩網膜厚は,網膜表面から網膜色素上皮までとし,OCT2では中心窩を含む垂直断と水平断を各2回測定してその平均値とした.OCT3000ではretinalmapのaverageretinalthickness(fovea)を使用し決定した.また,中心窩網膜厚については,初診時の中心窩網膜厚の20%以上減少したものを改善,20%以上増加したものを悪化とした.II結果症例の内訳は27例34眼,男性17例21眼,女性10例13眼.年齢は42.77歳,平均62歳.平均観察期間(年)3.36±1.73.症例の眼所見および全身状態を表1に示す.視力は初診時と6カ月後を比較し有意差を認めなかった.中心窩網膜厚は6カ月で有意に増加した(p<0.05:Wilcoxonsigned-rankstest).視力と中心窩網膜厚の相関は初診時では相関係数が0.43,6カ月後は相関係数0.41であり,有意な相関を認めた.HbA1C(%)(JDS値)は,初診時7.33±0.96,6カ月7.04±1.10で改善していたが有意差は認めなかった(p=0.06).収縮期血圧(mmHg)の平均値は初診時と6カ月で,有意差はなかった.視力は,改善が8眼(24%),不変が20眼(58%),悪化が6眼(18%),中心窩網膜厚は,改善が3眼(9%),不変が18眼(62%),悪化が10眼(29%)であった.視力改善群8眼,非改善群は26眼であった.両群間の比較結果を表2に示す.年齢,初診時視力,初診時中心窩網膜厚(μm)については,いずれも有意差を認めなかった(p=0.13,p=0.29,p=0.68:Mann-Whitney’sUtestforacontinuousvariables).6カ月後の中心窩網膜厚(μm)は視力改善群322±101,非改善群376±118で有意差を認めなかったものの,非改善群のほうが厚い傾向があった.初診時との比較では,網膜厚が視力改善群では初診時330±61,6カ月322±101μmと減少傾向を示したが有意差はなく,非改善群では網膜厚は初診時328±101,6カ月376±118μmと有意に増加した(p=0.50,p=0.014:Wilcoxonsigned-rankstest).DM罹病期間については視力改善群のほうが非改善群に比べ短い傾向にあったが有意差はなかった.初診時HbA1C(%)は視力改善群6.7±0.8,視力非改善群7.5±0.9,6カ月後のHbA1C(%)は視力改善群6.3±0.7,視力非改善群7.3±1.1でいずれも有意差があり(p=0.04,p=0.01:Mann-Whitney’sUtestforacontinuousvariables),視力改善群では視力非改善群に比べ,初診時,6カ月ともに(124)表1糖尿病黄斑浮腫症例(34眼)p年齢(歳)61.7±8.6性別(男/女)21/13糖尿病罹病期間(年)13±6.0網膜症MildNPDR2眼ModerateNPDR20眼SevereNPDR9眼PDR3眼視力(logMAR)初診時0.23±0.320.636M0.22±0.27中心窩網膜厚(μm)初診時328±920.0486M363±115中心窩網膜厚と視力の相関**初診時r=0.440.0096Mr=0.410.017HbA1C(%)*(JDS値)初診時7.33±0.960.066M7.04±1.10HbA1C(%)*(NGSP値に換算)初診時7.73±0.960.066M7.44±1.10収縮期血圧(mmHg)*初診時134±240.336M130±20糖尿病性腎症なし10眼StageII以上24眼高脂血症あり10眼なし24眼*:Wilcoxonsigned-rankstest.**:Spearman’srankcorrelationcoefficient.本検討ではHbA1C(%)はJDS値を使用している.2012年より推奨され現在広く用いられているNGSP値はJDS値に約0.4%を加えた値であり換算した値も表記した.血糖コントロールが良好であった.血圧,末梢神経障害については両群間に有意差はなく,クレアチニン3未満で糖尿病性腎症2以上の有無,高脂血症の有無についても両群間に有意差は認めなかった(p=0.39,p=0.52,p=0.75,p=0.39:Fisher’sexacttest).III考按現在まで,OCTなどを用いて,DMEの自然経過を詳細に検討したものは少ない.近年,DMEが悪化した場合,さまざまな治療が積極的に行われることを考えると,今後も自然経過に関する研究は困難と思われるが,自然経過のデータは,治療の適応を判断するうえで不可欠である.そこで本研(125)表2視力改善群と視力非改善群での中心窩網膜厚および合併症の検討視力改善群視力非改善群n=8n=26p年齢(歳)58.3±7.3262.7±8.750.13性別(男/女)*7/114/120.12視力(logMAR)初診時0.22±0.110.24±0.370.296M0.03±0.080.27±0.280.03中心窩網膜厚(μm)初診時330±61328±1010.686M322±101376±1180.15糖尿病罹病期間(年)10±5.214±6.10.07初診時HbA1C(%)JDS値6.7±0.87.5±0.90.046MHbA1C(%)6.3±0.77.3±1.10.01初診時HbA1C(%)NGSP値7.1±0.87.9±0.90.036MHbA1C(%)6.7±0.77.7±1.10.01高血圧(収縮期血圧130以上)*あり4190.39なし47末梢神経障害*あり7200.52なし16腎症II以上*あり6180.75なし28高脂血症あり190.39なし717Mann-Whitney’sUtestforacontinuousvariables.*:Fisher’sexacttestfordichotomousvariable.究では,過去の症例から,諸事情により眼科的介入が1年半以上されなかった症例を抽出して,その結果を短期自然経過として解析した.1985年にEarlyTreatmentDiabeticRetinopathyStusy(ETDRS)はDMEの早期に黄斑局所光凝固を行うことによって,視力低下を抑えられると述べた5).この報告では,無治療群においては,3年間で視力は少しずつ低下してきており,自然経過は悪化するとしている.今回筆者らは,過去1年間眼科治療のない活動性の低いDME症例を,6カ月間経過観察した.20%近くの症例に視力改善が認められたが,これはHikichiら1)の報告とほぼ同様であった.また,視力と中心窩網膜厚においては,初診時と6カ月の時点で相関が認められた.FDA(米国食品・医薬品局)の見解では視力と中心窩網膜厚の間には相関はないとされているが,本研究では,視力と中心窩網膜厚にはある程度の相関が認められた.過去にも同じように相関を認めた報告があるが,Winfriedらは視力と中心窩網膜厚には中等度の相関があり,特に黄斑部の虚血や白内障の少ない患者ではより相関がみられると述あたらしい眼科Vol.31,No.10,20141547べている6).同程度に中心窩網膜厚が増大しても,発症間のないものと,時間を経たものでは視力が異なるのは当然である.本症例は,比較的軽症例が多かったことも結果の違いに反映されたかもしれない.視力改善群の中心窩網膜厚は,非改善群に比べ,6カ月後に減少していたが,有意差は認めなかった.一方,視力非改善群では中心窩網膜厚が有意に増加していた.DM罹病期間については,視力改善群では非改善群に比べ短い傾向があった.これは黄斑浮腫が出現して時間がたてば,網膜に不可逆的障害を生じ,黄斑浮腫が改善しても視力改善がえられないとも考えられる.表1ではHbA1C(%)は,初診時と比較して,6カ月で改善していたが有意差は認めなかった(p=0.06).これについては,糖尿病内科,眼科に数年かかっているという病識の高い患者が多かったため,全般的に血糖コントロールが良好であったと思われる.また,表2では,HbA1Cが,視力改善群で,初診時,6カ月ともに視力非改善群に比べ有意に低かった.過去の報告において,厳格な血糖コントロールは,網膜症の進行するリスクを50%以上軽減できるとする報告がある7).また,12年間厳格な血糖コントロールを行うことによって,9年間網膜症の進行が抑えられたとの報告もある8).一方,Raijaらは,2型DM133人について前向きに10年間,黄斑症,視力を調査し,その危険因子を検討したが,血糖コントロール不良が黄斑症の最大の危険因子であり,血圧などは黄斑症発症の危険因子ではないとした.また,黄斑症の発症についてはDM罹病期間が長くなると頻度が上がり10年で約21%に黄斑症を認めたと報告している9).このように血糖コントロールが糖尿病網膜症やDMEの発症や進行に関与したとする報告はあるが,黄斑浮腫の改善に影響したという報告はない.今回の結果は,厳格な血糖コントロールが,比較的軽症例のDMEを改善させる可能性を示唆している.血圧とDME/腎症の関連については,今回,初診時の収縮期血圧が視力改善群,非改善群ともに平均130台と良好であり,コントロール不良な高血圧やクレアチニン3以上の腎症を除外しているため,言及はできない.Leskeらは324例のDM患者を9年間経過観察し,網膜症の発症因子をみているが,それによると収縮期高血圧,拡張期高血圧は危険因子であった10).腎症についてはKleinらの検討検討で蛋白尿が黄斑浮腫の危険因子であると述べている11).El-Asrarも重症網膜症患者では腎症合併率が高く,また糖尿病合併症と網膜症との関連を多変量解析した結果,腎症が唯一の関連因子だったと報告した12).腎機能の悪化時期に一致してDMEが増悪することはよく経験される.網膜症も腎症も糖尿病による微小血管障害の結果であり,その関連については複雑ではあるが,十分に関連があると考えられる.1548あたらしい眼科Vol.31,No.10,2014高脂血症の有無についても今回は有意差はなかった.視力改善群では高脂血症症例は1例のみであり,この結果もこの研究が全身状態の比較的良好な症例に限定した検討であることを反映していると思われる.黄斑浮腫が脂質管理のみで改善したという報告はない.ETDRSでは血清総コレステロール値,低比重リポ蛋白(LDL)値の上昇が,硬性白斑の頻度を増加させる13)と報告している.FenofibtrateInterventionandEventLoweringinDiabetes(FIELD研究)においても,フェノフィブラート投与により,糖尿病網膜症の2段階以上の進行,光凝固治療の必要性が有意に抑制され,黄斑浮腫の発症については単独では有意差はみられなかったもののプラセボと比べ黄斑症発症頻度は少なかった14)とある.ActiontoControlCardiovasucularRiskinDiabetes(ACCORD)試験15)では,血糖,血圧の厳格な管理とスタチン,フェノフィブラート併用療法において,糖尿病網膜症の進行,光凝固施行,硝子体手術施行を有意に抑制したとあり,脂質管理も大切であることはいうまでもない.本研究の問題点としては,後ろ向き研究である点,浮腫の発症時期が不明確な点,症例数が少ない点があげられる.DMEの自然経過を見るには,疾患の重篤さを問わずすべてについて調べるべきであるが,悪化例に治療を行わないことは倫理上問題であり,重篤なものは治療介入が行われたので,結果として比較的軽症例が多く含まれることになった.また,本来であれば,経過中に視力が増悪して介入したものを悪化例とすべきかもしれないが,DME全症例についての把握ができていないために定量的評価に耐える結果が得られないことから,今回の評価方法をした.さらに,全身状態も比較的良好な症例に限定した検討であり,全身状態不良例を含めると悪化症例はさらに増加する.この点に注意して,この結果を解釈,一般化する必要がある.しかし,少なくとも比較的軽症例では,厳格な全身管理(HbA1C6.5%未満:JDS値)で短期的に黄斑浮腫が改善することが示唆された.症例数の少なさについては,倫理的に意図的な無治療状態が作れない現状では,限界がある.対象が限定されたものであるとはいえ,本研究で,現在のわが国において,DMEは半年間に改善するものがあることがわかったことは重要である.DMEは,長期的には悪化するという報告に基づき,早期から積極的な眼科介入を推奨する意見が多い.しかし,大変血糖コントロールが良く,全身管理も良い例では,早期に治療に踏み切らず数カ月は経過観察を行っても良いのかもしれない.本論文は第13回日本糖尿病眼学会で発表した.2014年に再調査.(126)利益相反:利益相反公表基準に該当なし文献1)HikichiT,FujioN,AkibaJetal:Associationbetweentheshort-termnaturalhistoryofdiabeticmacularedemaandthevitreomacularrelationshipintypeIIdiabetesmellitus.Ophthalmology104:473-478,19972)GillsiesMC,SutterFK,SimpsonJMetal:Intravitrealtriamcinoloneforrefractorydiabeticmacularedema.Ophthalmology113:1533-1538,20063)MacugenDiabeticRetinopathyStudyGroup:AphaseIIrandomizeddouble-maskedtrialofpegaptanib,ananti-vascularendothelialgrowthfactoraptamer,fordiabeticmacularedema.Ophthalmology112:1747-1757,20054)PKC-DRS2Group:Effectofruboxistaurinonvisuallossinpatientswithdiabeticretinopathy.Ophthalmology113:2221-2230,20065)EarlyTreatmentDiabeticRetinopat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