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多焦点眼内レンズ挿入眼に対するLASIKによるtouch upの検討

2017年6月30日 金曜日

多焦点眼内レンズ挿入眼に対するLASIKによるtouchupの検討荒井宏幸坂谷慶子酒井誓子みなとみらいアイクリニックOutcomesofLASIKfollowingMultifocalIntraocularLensImplantationHiroyukiArai,KeikoSakataniandChikakoSakaiMinatomiraiEyeClinic目的:多焦点眼内レンズを用いた白内障手術後の屈折誤差に対して,LASIK(laserinsitukeratomileusis)による術後屈折誤差矯正手術(touchup)の有効性を検討する.対象および方法:2008年4月10日.2016年5月7日に白内障手術後の屈折誤差矯正のためにみなとみらいアイクリニックにてLASIKを行った139眼を対象とした.多焦点眼内レンズ挿入眼群をA群,単焦点眼内レンズ挿入眼群をB群とし,さらにA群をwavefront-guidedLASIKを行ったA-1群とconventionalLASIKを行ったA-2群に分類し,LASIK前後の裸眼視力,矯正視力,自覚屈折度数と,高次収差およびコントラスト感度の比較を行った.結果:術後裸眼視力はすべての群で改善し,術後6カ月において各群に有意差を認めなかった.矯正視力は変化なしが52.9%でもっとも多く,2段階低下を示したのは1%であった.平均の矯正視力は術前および術後で有意差を認めなかった.自覚屈折度数は各群とも術後全経過を通じて正視付近にて安定しており,全症例の術後6カ月における自覚屈折度数は±0.5D以内に78.5%,±1.0D以内に94.8%を示した.コントラスト感度は,グレア負荷の有無にかかわらず術後の有意な低下を認めなかった.高次収差は各群とも術前後において有意な増加を認めなかった.結論:LASIKによるtouchupは多焦点眼内レンズ挿入眼における屈折誤差を矯正する方法として有効である.Purpose:ToevaluatethevisualandrefractiveoutcomesofLASIKforresidualrefractiveerrorsaftermultifo-calintraocularlensimplantation.Subjects&Method:Inthisretrospectivestudy,139eyeswereenrolledthathadundergoneLASIKtocorrectresidualrefractiveerroraftercataractsurgery.LASIKwasperformedusingiFSfem-tosecondlaserandSTARS4excimerlaserbetweenApril10,2008andMay7,2016atMinatomiraiEyeClinic.Theeyesthathadreceivedwavefront-guidedLASIKaftermultifocalIOLimplantationwereclassi.edasgroupA-1,eyesthathadconventionalLASIKaftermultifocalIOLimplantationwereclassi.edasgroupA-2andeyesthathadconventionalLASIKaftermonofocalIOLimplantationwereclassi.edasgroupB.UDVA,CDVAandmanifestrefractionwereexaminedpreoperativelyandpostoperativelyat1week,1month,3monthsand6months.Contrastsensitivitytestandhigherorderaberrations(HOAs)wereexaminedpreoperativelyandat3monthsafterLASIK.Result:UDVAimprovedinallgroups,withnostatisticallysigni.cantdi.erenceinUDVAat6monthsafterLASIKinallgroups.MeanCDVAremainedatthesameline;oneeye(1.0%)hadlosttwolinesafterLASIK.ManifestrefractionwasstablearoundemmetropiaafterLASIKinallgroups.Theaveragemanifestrefractionofallcaseswerearchivedat78.5%within±0.5Dand94.8%within±1.0Dat6months.Therewasnostatisticallysigni.cantdi.erenceinHOAsorcontrastsensitivitybetweenbeforeandafterLASIK.Conclusion:LASIKissafeande.ectiveinpatientswhohaveresidualrefractiveerroraftercataractsurgerywithmultifocalIOLimplantation.〔AtarashiiGanka(JournaloftheEye)34(6):893.898,2017〕Keywords:多焦点眼内レンズ,LASIK,touchup,コントラスト感度,高次収差.multifocalIOL,LASIK,touchup,contrastsensitivity,higherorderaberration.〔別刷請求先〕荒井宏幸:〒220-6208横浜市西区みなとみらい2-3-5クイーンズタワーC8FみなとみらいアイクリニックReprintrequests:HiroyukiArai,M.D.,MinatomiraiEyeClinic,Queen’sTowerC8F,2-3-5Minatomirai,Nishi-ku,Yokohama,Kanagawa220-6208,JAPAN2007年に多焦点眼内レンズが厚生労働省の認可を受け,翌年2008年に先進医療として認められて以来,国内における多焦点眼内レンズを用いた白内障手術は多くの施設で行われるようになり,手術件数も増加している.本来,多焦点眼内レンズを希望する患者は良好な裸眼視力を求めており,術後の屈折誤差は手術の満足度を大きく左右する要素の一つとなっている.近年,眼内レンズ度数計算の精度は光学式生体測定装置などの発達により飛躍的に向上しているが,術後の屈折誤差をゼロにすることは現実的に困難である.にもかかわらず,手術後の屈折誤差や残余乱視に関する対処法については多くの議論がなされているとはいえない.屈折矯正手術の普及が遅れている国内では,laserinsitukeratomileusis(LASIK)の適応や手術精度に関しての認知が浸透しておらず,白内障手術後の屈折誤差をLASIKにて矯正するという方法自体の認識が少ないと考えられる.海外においてはLASIKによる白内障術後屈折矯正手術(以下,LASIKtouchup)によって,多焦点眼内レンズ挿入眼の術後屈折誤差を矯正する方法は一般的である1.3).わが国においてはLASIKを施行する施設が少ないこともあり,多焦点眼内レンズ手術後のtouchupに関する報告はわずかである.今回,多焦点眼内レンズ挿入眼の屈折誤差に対するLASIKtouchupの有効性について検討した.I対象および方法本研究は南青山アイクリニック倫理委員会にて承認を受け,ヘルシンキ宣言に基づく倫理的原則および「臨床研究に関する倫理統計(平成20年7月改正,厚生労働省告示)」を遵守して行われた.対象は,2008年4月10日.2016年5月7日に,白内障手術後の屈折誤差に対してみなとみらいアイクリニックにてLASIKtouchupを施行した110例139眼である.多焦点眼内レンズ挿入眼にLASIKtouchupを施行した93眼をA群とし,単焦点眼内レンズ挿入眼にLASIKtouchupを施行した46眼をB群(コントロール群)とした.さらにA群は,エキシマレーザーの照射方式により,wavefront-guidedLASIKを施行した群(A-1群)とconventionalLASIKを施表1各群および全体のn数・男女比・年齢の内訳n男性女性年齢年齢のp値A-1群63154861.6±10.00.065A-2群30131761.2±8.7B群46252165.7±10.7合計139538662.8±10.1各群の平均年齢には有意差は認めなかった(p>0.05分散分析).行した群(A-2群)に分類した.B群にはwavefront-guideLASIK(36例)とconventionalLASIK(10例)が混在しているが,今回の研究目的は照射方式の違いによるLASIKtouchupの効果を判定するものではないため,1群として解析した.各群とも抽出条件は,touchup前の矯正視力が1.0以上,touchupによる目標屈折度数が正視であるものとした.LENTISMplusは分節状の構造をしており,wavefrontanalyzerによる波面収差測定をもとにwavefront-guidedLASIKを行うと,分節状に分布した度数差を角膜上でキャンセルしてしまい,多焦点性が損なわれる可能性があるため,1例2眼を除きconventionalLASIKを選択した.また,回折型の多焦点眼内レンズが挿入されている場合でも,瞳孔径が小さいなどの理由で正確な収差測定ができない場合にはconventionalLASIKを選択した.各群の年齢は,A-1群が61.6±10.0歳,A-2群は61.2±8.7歳,B群は65.7±10.7歳で各群間に有意差は認められなかった.男女構成比は,男性数:女性数としてA-1群は15:48,A-2は13:17,B群は25:21であった(表1).各群における使用レンズの内訳を表2に示す.ATLISA809M,ATLISAtoric909M(CarlZeissMeditecAG,Jena,Germany)においては,近方加入度数は+3.75Dである.ATLISAtri839MP(CarlZeissMeditecAG)においては,近方加入度数+3.33D,中間加入度数+1.66Dである.LENTISMplus,LENTISMplustoric,LENTISMplusXtoric(OculentisGmbH,Berlin,Germany)およびReSTOR(AlconLab,FortWorth,U.S.A)は近方加入度数+3.0Dである.TecnisMultifocal(AMOInc.,SantaAna,U.S.A)では近方加入度数は+4.0Dである.術前における屈折度数は,球面度数はA-1群が0.698±表2A.1およびA.2群における多焦点眼内レンズの種類IOLの内容A-1群A-2群B群ATLISA809M429ATLISAtoric909M3ATLISAtri839MP2LENTISMplus29LENTISMplustoric9LENTISMplusXtoric1ReSTOR51TecnisMultifocal81不明(多焦点)1単焦点46合計633046不明レンズは海外での手術例で,回折構造を認めるもののレンズ種類を特定できなかったもの.0.802D,A-2群が0.642±0.988D,B群が.0.027±1.520Dであった.円柱度数はA-1群が.1.016±0.601D,A-2群が.1.133±0.568D,B群が.1.788±1.045Dであった.等価球面度数はA-1群が0.190±0.785D,A-2群が0.075±1.023D,B群が.0.921±1.431Dであった(表3).LASIK手術は,角膜フラップ作製において全例でフェムトセカンドレーザーであるiFS(AMOInc.)を使用した.角膜フラップの設定は,厚さ110μm,直径8.8.9.0mmとした.Wavefront-guidedLASIKにおける波面収差測定には66眼にWaveScanWaveFrontSystem(AMOInc.)を使用し,33眼にはiDesignAdvancedWaveScan(AMOInc.)を使用した.エキシマレーザーはSTARS4IR(AMOInc.)を使用し,照射径はconventionalLASIKでは有効光学径を6mmとし,wavefront-guidedLASIKでは,近視矯正は有効光学径が6mm+移行帯8mm,遠視矯正では6mm+9mmとした.全例において,エキシマレーザー照射プログラムは自覚屈折度数と波面収差測定値をもとに術者が決定し,必要例には照射量の微調整を行った.LASIK術後点眼薬は,術後1週間はベタメタゾンリン酸エステルナトリウム0.1%,モキシフロキサシン0.5%,ヒアルロン酸ナトリウム0.3%を1日5回投与した.術後1週以降は,ヒアルロン酸ナトリウム0.3%を1日4.5回にて術後3カ月まで投与した.各群において,術前,術後1週,1カ月,3カ月,6カ月における裸眼視力,矯正視力,自覚屈折度数の結果を検討した.また,各群における術前および術後3カ月における,コントラスト感度および高次収差を比較検討した.視力検査にはSC-1600(NIDEK社)を使用した.コントラスト感度検査にはCSV-1000(VectorVision,Greenville,U.S.A)を使用した.高次収差解析にはOPD-ScanまたはOPD-ScanIII(ともにNIDEK社)を使用し,瞳孔径4mmにて解析した.統計解析は,群間比較として分数分析,多重比較,Kruskal-Wallis検定,群内比較はWilcoxon検定を用いて有意水準p<0.05で検定した.II結果各群とも経過を通じて裸眼視力の改善が認められた.裸眼視力の経過においては,術後1日以降A-1群がおおむね良好な結果であったが,術後6カ月の時点では各群ともに有意差を認めなかった(図1).矯正視力は,術後1週と3カ月においてA-1群とB群の間に有意差を認めたが,術後6カ月の時点では各群に有意差を認めなかった(図2).術前および術後の平均矯正視力は.0.11,.0.09(logMAR)であり有意差を認めなかった.全症例における矯正視力は変化なしが52.9%,1段階の改善および低下がそれぞれ22.5%,2段階の改善および低下がそれぞれ1.0%であった(図3).各群における術後6カ月の屈折度数は有意差を認めなかった(表4).自覚屈折度数(等価球面度数)の経過では,術前は各群間に有意差を認めていたものの,術後1週以降は各群とも正視付近で安定しており,各観察時点で有意差を認めなかった表3各群における術前屈折度数A-1群A-2群B群p値球面度数(D)0.698±0.8020.642±0.988.0.027±1.5200.003円柱度数(D).1.016±0.601.1.133±0.568.1.788±1.0450.000003等価球面度数(D)0.190±0.7850.075±1.023.0.921±1.4310.000001球面度数,円柱度数ともにA-1群・A-2群とB群では有意差が認められた(分散分析).-0.2-0.3-0.1裸眼視力(logMAR)矯正視力(logMAR)-0.2-0.10.0A-1群A-2群B群0.10.2図1各群の裸眼視力の経過術前1週1カ月3カ月6カ月グラフは平均値±標準偏差を示す.*p<0.05,**p<0.01(多図2各群の矯正視力の経過重比較).グラフは平均値±標準偏差を示す.*p<0.01(多重比較).1.00.50.0B群自覚屈折度数(D)-0.5-1.0-1.5-2.0-2.52段階低下1段階低下変化なし1段階改善2段階改善-3.0術前1週1カ月3カ月6カ月図3術前および術後における矯正視力の変化図4各群における自覚屈折度数(等価球面度数)の経過グラフは平均値±標準偏差を示す.*p<0.01(多重比較).表4各群における術後6カ月の屈折度数A-1群A-2群B群p値球面度数(D)0.090±0.437.0.125±0.626.0.133±0.5780.111円柱度数(D).0.300±0.357.0.425±0.354.0.234±0.3420.169等価球面度数(D).0.060±0.463.0.338±0.678.0.250±0.6260.121球面度数,円柱度数,等価球面度数ともに有意差を認めなかった(分散分析).2.0A-1群グレアなしA-2群グレアなしB群グレアなし2.02.0*コントラスト感度(log)1.51.00.5コントラスト感度(log)コントラスト感度(log)1.51.01.51.00.50.5術前術後術前術後術前術後0.0361218361218361218cpd(cycleperdegree)cpd(cycleperdegree)cpd(cycleperdegree)0.00.0図5各群(A.1群,A.2群,B群)のグレアなしの条件下におけるコントラスト感度の変化グラフは平均値を示す.*p<0.05(Wilcoxon検定).(図4).自覚屈折度数の達成率は全症例の術後6カ月時点において±0.5D以内が78.5%,±1.00D以内では94.8%であった.コントラスト感度においては,グレアなしの条件下にてA-1群が6cpdにて術後に有意な上昇を認めたが,その他は各群とも術前と術後で有意差を認めず,また有意な低下を認めなかった(図5).グレアありの条件下では,すべての測定結果において有意差は認めなかったが,A-2群では術後コントラスト感度の若干の低下が認められた(図6).高次収差においては,全高次収差,コマ様収差,球面様収差のいずれも術前後において有意差を認めなかったが,全高次収差とコマ様収差は各群とも若干の低下が認められた(図7).III考察現在の白内障手術後の屈折誤差は,以前に比べると飛躍的に減少している.これは光学的眼軸長測定装置の発達と,度数計算式の改良によるところが大きい.しかし,それらの技術をもってしても,術後の屈折誤差を完全になくすことはできない4,5).Behndigらの報告6)によれば,正視を目標としコントラスト感度(log)1.51.00.50.0全高次収差コマ様収差球面様収差グラフは平均値を示す.て行われた17,000眼以上の白内障手術において,正視(±0.5D以内,円柱度数1.0D未満)を達成したのは55%であった.今回の研究において,LASIKtouchup後の屈折度数は各群とも術後1週以降から±0.5D以内に収束しており,術後6カ月まで安定した結果となった.多焦点眼内レンズ群(A-1,A-2群)は,術前の屈折誤差が等価球面上は小さいが,これは混合乱視を多く含んでいるためである.裸眼視力は全経過を通じてA-1群が良好であるが,wavefront-guid-edによる正確なプログラム照射が効果的であったと思われる.Wavefront-guidedによるレーザー照射には,虹彩紋理認識を用いた眼球回旋に対する対策がなされており,とくに乱視矯正において従来型の照射に比べて矯正精度が改善されている.A-1群に含まれたLENTISMplus1例2眼は,LENTISMplus挿入眼に対する初めてのLASIKtouchup症例である.この症例に対してwavefront-guidedLASIKを施行した結果,遠方視力の改善は得られたものの多焦点性の低下が認められたため,以後のLENTISMplus挿入眼に対するLASIKtouchupではconventionalLASIKを選択している.LASIKにおける視機能の低下は,中等度以上の近視などに対して角膜の切除量が大きくなった場合に起こりやすい合併症である7,8).本研究においての矯正量は等価球面度数で±1.0D以内であり,角膜切除量はきわめて少ない.すべての群で術後コントラスト感度の低下や高次収差の増加を認めなかったのは,角膜切除量が少なかったことに起因するものと思われた.これらの結果より,矯正量が比較的少ないLASIKtouchupにおいては,術後視機能の低下を招くことなく,屈折誤差の矯正が達成されるものと考える.LASIKにおける裸眼視力の回復は,本来は翌日ないしは術後1週間でほぼ目標値に達することが多いが9),本研究においては,術後1カ月ないしは3カ月程度の経過にて目標値に達していた.これは,対象年齢が通常のLASIKと比較して高いため,高次中枢における認識が安定するまでにある程度の時間が必要なのではないかと推察している.単焦点群と多焦点群ともに,この視力回復の遅延が認められたことから,眼内レンズの光学的特性によるものではないと考えられる.また,検眼鏡的には明らかな異常がなくても,角膜の浮腫や涙液の安定性などが術前の状態に戻るまでに相当の時間を要している可能性もある.いずれにせよ,LASIKは高齢者における屈折矯正手術としても有効であるが10),その視力回復の経過が若年者に比べ緩徐である可能性があることを念頭に置く必要があると思われた.IV結論本研究により,多焦点眼内レンズ挿入眼の屈折誤差に対してLASIKによるtouchupは有効な方法であることが示唆された.多焦点眼内レンズを選択するということには,すなわち良好な裸眼視力を獲得するという明確な目的がある.正視を達成できなかった場合の失望感は医療不信に.がる可能性もあり,術後の屈折誤差を無視することはできない.ある程度の屈折誤差が起こることを前提として,誤差が生じた場合の対策としてLASIKという手段が有効であることを,当初から説明しておくことも一つの方法であろう.文献1)PineroDP,AyalaEspinosaMJ,AlioJL:LASIKoutcomesfollowingmultifocalandmonofocalintraocularlensimplantation.JRefractSurg26:569-577,20102)MuftuogluO,PrasherP,ChuCetal:Laserinsituker-atomileusisforresidualrefractiveerrorsafterapodizeddi.ractivemultifocallensimplantation.JCataractRefractSurg35:1063-1071,20093)JendritzaBB,KnorzMC,MortonS:Wavefront-guidedexcimerlaservisioncorrectionaftermultifocalIOLimplantation.JRefractSurg24:274-279,20084)EricksonP:E.ectsofintraocularlenspositionerrorsonpostoperativerefractiveerror.JCataractRefractSurg16:305-311,19905)NorrbyS:Sourcesoferrorinintraocularlenspowercal-culation.JCataractRefractSurg34:368-376,20086)BehndigA,MontanP,SteneviUetal:Aimingforemme-tropiaaftercataractsurgery:SwedishNationalCataractRegisterstudy.JCataractRefractSurg38:1181-1186,20127)YamaneN,Mi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